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旅立ち

この世界は神さまがサイコロを振ってできたみたいです。


それなら、私の恋も、自由も、この身体でさえも、サイコロで決められたのかな。


そう言うと周りの大人たちは怒ります。


「神が平等に世界をお創りになられたのだ」と。


そんな世界で私は生きています。


──────────────────────

「ニーナ、来なさい」

お母様の呼ぶ声が聞こえます。

だめですお母様、私まだ寝たいのです。


しかしお母様は私の怠惰を許しません。

すぐに私の部屋のドアを開けて毛布を引き剥がし、私を部屋の外へ連れ出すに違いありません。


「今行くよー」


とりあえず答えます。それから一秒でも長く、と毛布の中に潜り込みます。


一分程その幸せを噛み締めていたあと、お母様がやってきて予想通りに毛布を引き剥がして私の腕を引っ掴みリビングルームに連れて行きました。


「なんだこのオッサン!?」

「なんてことを言うの!!」


叩かれました。痛いです。


しかし我が家の憩いの場に朝起きたら見知らぬ甲冑姿の男が立っていたのです。思わず叫んでしまいます。私じゃなくても叫ぶと思います。


ヌッとその男は立ち上がりこちらに軽く会釈を…

「おはよう御座いますお嬢さん。申し遅れました。私、王国騎士団から来ましたハイエルと申します」


「え、はぁ、王国騎士団の方がしがない小娘に何の御用です?」

「なんて口のきき方してんの!?」


また叩かれました。痛いです。親父は生まれたときには居なかったのでぶたれたことはありません。


「いやお気になさらず。時間がないので単刀直入に申しますと、




ニーナさん、あなたは勇者一行に選ばれました。




「へぇーすごいなー…わたし!?」


あまりに突然のことで理解が追いつきません。

私が勇者の仲間に?わけがわかりません。

私は戦闘経験など皆無。おまけに引きこもり予備軍ときた。


こんな私のどこに魔王を倒せる要素があったのでしょうか。


「ニーナ!すごいじゃない!是非。是非!」


母は飛び上がらんばかりに喜び、勝手に騎士さんと先に話をしている。


「家の前に馬車を用意してありますのでお乗りください」


準備が良すぎです。

全てがお膳立てされているような違和感に襲われました。




ガタンゴトンと馬車の行く音が聞こえます。

馬車の中で私の隣にあの騎士さんが座りました。


「なぜ私なんです?」

「ダイスロール教の神託で選ばれたからです」


やはり私の人生は神の賽によって決められているのかもしれないと本気で思ってしまった。


そんなことはないと頭を振る。

未来は真っ白なのだ。

神のサイコロなんて関係ない。未来は私が私の意思で描くのだ。


もしもその意思すら、神の手中あったら?




…やめよう。こんなこと考えるよりどう断るかを考えるべきである。


「ニーナ様、つきましたよ」

「へぇっ!?」


早すぎである。馬車というのは少なからず人混みに巻き込まれるなりして遅くなるものである。

いやな予感しかしない。






トントン拍子で事は進み、謁見の間。

「勇者一行よ、んまぁ、いい感じに倒してきてくれ」


「適当!?」


物語の少し前

ダイスロール教本部


「教皇!サイコロを持ってきました!」

「うむ。ではやるとしよう」


「「「「勇者一行選別の儀式を」」」」


「サイコロは神の意志、賽を投げるのだ」


コロコロコロ…1


2,8,4,6,6,1,6,5,1,2,4,7,5,5,2,4,7,5,2,1,4,


「神官くん、リストを」

「はい」


「うむ。うむうむ。勇者は…で、魔法使いはニーナ………………………………で…は…」



それを見ていた一般市民「そんな適当なの!?」

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