表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

第14話 2度目の屋敷案内

前回、アリルは馬車乗るの初めてじゃないと聞いて、アリルはそうですね。とか言いつつ、あの日馬車に轢かれかけたおかげですねとか言ってますね。その後、馬車で拉致った事を忘れたんでしょうか?

忘れたんですね。作者が!

アリルはともかく、ヒーランはそんなミスしません。凄く優秀な子です。たぶん、アリルもしませんが。

ということなので、その部分だけ簡単に直しました。ほぼ、文章取っただけなんで、変化はほぼないです。

ごめんなさい。本当にすいません。

馬を乗り継いだり、途中の街に泊まりつつ3日ほどで、ヴィルランク領にたどり着いた。

朝に出て、馬を変えつつ駆け抜ければ、夜くらいには辿り着くのだが、馬車となると、道が制限されたり、泊まれる街の距離も中途半端なため、安全性を考慮すると3日ほどかかってしまう。


馬車から降りて、呼吸をしてみれば、塩の匂いが感じられる。

慣れ親しんだ土地の匂いに、なんとなくホッとする。


『彼方に見えるのが、海ですか?』

『ええ、そうよ。』


領地のお家は、高台に存在する。そのため、下には領民が暮らす街があり、上に視線を向ければ、海が見える仕様になっている。

アリルは見惚れたようで、海を眺めていた。

けれど、来たばかりなので、する事も多いだろう。


『アリル、行きましょう。』

『あ、はい!』


海を背にして、玄関へ向かう。馬車の音に気づいて出てきていたのだろう、執事長のレレフルが出迎えてくれた。白ひげがダンディなお爺さんで、お父様が小さい頃からずっと、こちらの家で働いてくれているらしい。

マリネの一家が王都で、レレフルの一家が領地のお家の使用人を取り仕切ってくれているという感じかな。まぁ、ほとんど親戚筋にあたるので、どっちが何とかはないらしいけど。


扉を潜れば、ほとんどの使用人が私たちを出迎えてくれた。

その時に、新しく家族となった、マブルについても紹介された。

少し、緊張しつつマブルが挨拶していた。


私としては、マブルが弟となってから半年以上過ぎているが、こちらでは初なのだ。

マブルの挨拶も終わり、使用人も私達が来た事でする事も多いだろうと思い、そろそろ解散かなと思っていたら、使用人達に囲まれた。


皇子様とのご婚約おめでとう、とのことだ。

私にとって、おめでたい事なのか、破滅への第一歩なのか、迷いどころの事だったので、祝われるようなことである事を忘れていた。


一瞬、戸惑ってしまったが、誰も気づきはしなかっただろう。


さて、今度こそ解散しそうなので、お父様に声を掛けておく。


『マブルへの屋敷案内は私がしますね。』

『あぁ、今回も頼む。』

『ありがとう、姉さん。』


許可も取れたので、近くにいた使用人に、マブルの部屋がどの辺りになったかだけ聞いて、案内を始めた。


食堂や書庫など、近い所から順に雑談を混ぜつつ回っていく。


『王都の屋敷を案内して、一年も経ってなかったのよね。けれど、馴染み過ぎていて、ここに来るのが初めてだって忘れていたわ。』

『そうですね。姉さんの言ったとおり、お父様もお母様も良くしてくれます。違和感なく入れているなら良かったです。』


嬉しそうに、目を細めて答えるマブルを見て、お母様との問題をきちんと解決して良かったと思える。

お母様はあのことを、忘れたのか考えないようにしているのか知らないが、マブルと一緒に庭園を見て回っている姿は凄く楽しそうにも見えるし、マブルもこう言っているのだから、双方において良かったのだろう。


『ギル様達とは、どう?よく、王宮に行っているでしょう?』


『そうですね。稽古だと、歯が立たないので、リンゼンもギルダントも色々と教えてくれます。勉強の時は、逆に色々と聞かれるので、バランスの良い関係が築けているとは思ってますね。』

『へー、マブルがね。』


私が、感心しながら相槌を打つと、マブルは少し苦笑しつつ答える。


『最初はギルダントには、知識量で負けている部分もありましたが、姉さんとも勉強するようになって、気づいたら追い抜いてましたね。姉さんのおかげです。』

『そんなことないわ。貴方の努力の結果よ。』


マブルはあまり真に受けているようには、見えないが、一応ありがとう。と答えてくれた。

私は一緒に勉強しているに過ぎない。聞かれたことに対して、答えているだけで、質問に着眼点を持っていき、知識として蓄えていったのは、マブルだから、彼の力と言えるだろう。


『でも、ギルダントは凄いですよ。追い抜いたとしても、ほんの少しです。剣の腕も総合して考えたら、遠く及びません。』

『そうね。頂点に立つ者としては、何に置いても、一定以上の能力を持ってくれていた方が、助かるわ。ギル様はその部分は完璧よね。』

『その部分というと、ダメな部分もあるんですか?』


私の言い回しに引っかかったのか、マブルが首を傾げていた。


『うーん。ダメという訳ではないわ。ギル様は誰に対しても優しく、相手の事を考えて行動してくれるでしょう?』

『あー、そうですね。これを姉さんに言うべきか、悩んでたけど、たまに他の令嬢とかが稽古とか見にきたり、ギルダントに会いに来ますね。』

『そういうのも、無下にはしないでしょ?』

『そうですが、一応姉さんがいるんだから。姉さんはなんとも思わないの?』

『別に、思わないけど。ギル様が望んだ訳でもないし。』

『それなら、いいですけど。』


言葉は肯定したが、不満を残していることはよくある顔に、私は頷く。


『言いたいことはわかるわ。人に付け込まれる可能性があるのは、怖く思うわ。』


マブルは、私の言葉に最初、期待した雰囲気だったが、言葉を聞いて、また、顔を戻した。

言いたいことが違ったのだろうか?

けれど、


『たしかに、そこは同意見だよ。』

と、同調してくれた。大体は同じだったんだろう。


『マブルがそう思ってくれているんだったら、良かったわ。私としては、あの優しさはギル様の長所でもあるとは思うの。だから、近くにいる人が、代わりに相手を見極めて、相手の裏を確認するべきだとは思うのよね。』


『なるほど。お父様も言ってました、宰相は王様を止めることも仕事になる時があると。ギルダントを支えるなら、必要な能力ですね。』

『ええ。』


飲み込みが早くて、マブルはやはり優秀だ。姉として鼻が高い。


『でも、それは婚約者である、姉さんも同じでしょう?』


たしかに、夫婦で支え合って立つなら、普通はそうかもしれない。

けれど、私の場合はどうなるかわからないのだ。あのゲームのヒロインが現れ、ギル様を選ぶような事があったなら、私はどうなるかわからない。

その時にギル様を止めて、私の味方をして欲しいとは、思わないが、大切なことはきちんと見極めて、仕事をして欲しいとは思う。

私が手出し出来なくなる分、不安に思っているところを、代わりにやれる人がきちんといてくれないと困るのだ。

ヒロインが私のように、ギル様を止められるなら構わないが、ヒロインがどんな人かわからないのだ。

今、近くにいる人に期待するしかない。


マブルはその点の部分は大丈夫そうで、安心した。

けれど、そのまま答えることは出来ない。


『そうね。お互い頑張りましょう。』

『はい。頑張りましょう。なので、もう少し他の令嬢と会うのは止めて貰えないか、聞きませんか?』


マブルは満足そうに答えてくれつつ、難しい提案をしてくる。


『先程も言ったけど、あれはギル様が望んだことではありません。なので、どうしようもないわ。それに、ギル様もあまり快く思っているように見えないし、しばらくしたら止むんじゃないかとは思ってるの。』

『そうでしょうか?』


実際、そこんところはなんとも言い難いが、私からその問題にはあまり触れたくない。

ゲームの中の私は嫉妬心の暴走だったはず。別の令嬢に会って欲しくないとか、それこそ嫉妬と捉えられても仕方ない気がしてならない。

なので、マブルからですら、ギル様にその提案をあまりして欲しくない。


『ギル様が、私を軽んじて、他の令嬢を呼び立てているなら、婚約者として、文句もつけれますが、今のところは、皇子様に御目通りしているだけ。王宮で許可が下りるなら、私からは何も言えないわ。今後、私に何があるともわからないし、相手は皇子様だもの。相手がいないという状態の方が困るわ。だから、仕方ないの。』


『そう言われると、たしかにそうですね。姉さんがあまり気にしていないなら、諦めます。』


その言葉と雰囲気に違和感を持った。


『何か、残念そうね。私以外にも理由があるのかしら?』

私が、疑わしげに見つめてみると、マブルは視線をそらした。


『令嬢が見に来て欲しくない、理由でもあるの?』


マブルは少し、項垂れた。


『ギルダント以外に、僕やリンゼンにもその目が向いているようで、どう対応したらいいか。』


なるほど。ギル様目当ての人も多いが、全員がそうとは限らない。マブルだって、標的にされるのは当たり前だ。というより、マブルの方が表立って狙いやすい。

マブルは養子で私の代わりに連れてこられたとしても、ヴィルランク家の跡取りなのだ。そして、婚約者もまだいない。

その上、皇子様目当てで行ったら、皇子様と一緒にいるのだ。将来有望な可能性も十分にある。

こんな優良物件ほっとく方が間違っている。


『それも社交として重要な能力よ。』

『う。まぁ、そうなんですが。』


令嬢の対応ね。ていうか、どうやって言い寄られるのかしら?

と、色々と話している間に、マブルの部屋まで来たようだ。


『ここで、最後ね。確かこの部屋がマブルの部屋よ。』

『え?あぁ。綺麗に整えられてますね。』

『うん。』


マブルは、先程までの話を忘れようとしてか、部屋の中の当たり障りのないものを、見て回っていた。


よし、弟の為に少し練習してあげよう。

領地であり、使用人も、今は近くにいないし。


マブルの方により、片手を掴み、正面を向かせ、両手で握る。

『マブル様。ちょっと良いですか?マブル様は、頭が大変優秀とお聞きしたんですが。』

『え?なに?姉さん??』


マブルは、驚きつつ頰を少し染めた。

私に対してその反応をするようじゃ、たしかに大変かもしれない。

『それで、お聞きしたい事があるんですが、良いですか?』

『え?うん。』

とりあえず答えた、見たいな返事だが、気にしない。


『お勉強で聞きたい事があるんです。』

『やっぱり、まだ、続いてるんですね。。。なに?』


『国民全体における識字率向上に関するメリット、デメリットについてなんですが。』

『まって!なんか違います。』


質問の途中で何故か打ち切られた。識字率向上はした方がいいが、させるにあたってかかる費用と、メリットの計算が足りず、まだまだ実現段階ではない。その為、王宮の事務官が議題として用いたりするって、聞いたことがあった気がするんだけど。

なにが違ったんだろ?

明日ってか、キンハ発売日になりました!

パッケージ欲しかったので、予約です!

明日の朝来るかな?楽しみです!

なので、今日は早く寝ます。←寝れてない

キンハに嵌りすぎて、来週の更新忘れないように気をつけます

でも、書いた内容を忘れるような作者には厳しいのかなと思います。

前回のをフラグという事にしてしまいたい衝動がやばいw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ