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二度目の生

唐突だが、山登りってあるよな?


俺は山登りだけでなくアウトドアならなんでも好きで大抵のことはかじっていたんだが今回は山登りだ


人といるのが嫌で、自然に囲まれていると心底安心するんだよ


で、今回もこうして山を登っていたんだが


いきなり雨が降ってきたなと思ったら地鳴りがしてきて


あっという間に土砂崩れに巻き込まれた


「あっ…!」


とか言って土にまみれて俺は死んだらしい


らしいというのは


俺が今真っ白い空間にいるからだ


そんで目の前で走馬灯っぽく俺の人生ダイジェストを見せられたわけだ


それが終わったと思ったら


謎の光球が降臨した


「……………………なんだこれ?」


『緑の子よ…そなたは最後まで人の世に染まらず自然を愛し続け土に還った。その生き様に敬意を表し二度目の生を与えよう』


「は?」


『自らの置かれた状況を理解できぬか?、だが時間が無いのだ。何か望みはあるか?』


「えーと…できればあまり人と関わらないように出来ますか?」


『よかろう…では、行くがよい』


ああ、意識が薄れてゆく


これから2回目の人生が始まるのか…




▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷▷




目にいきなり強い光が当たる


思わず声が出た


「おぎゃあああ!」


…………………?


ああ、そうか…赤ん坊になったのか


周りは良く見えないし聞こえないが


なんだかすごく居心地が良い


眠い…


ーーーーーーーside????ーーーーーー


神託が降ったのは唐突だった。


まさか大地母神様から直々に神子の降臨を教えられるとは


言われた通り世界樹(ユグドラシル)のふもとにで待っていたら突然光と共に神子様が降臨なされた


その顔を一目見たとき私は確信したこの子こそが私達全ての頂点に立たれるお方だと。

それと同時に愛おしさが狂おしいほどこみ上げてくる


なにこの天使!


可愛いにもほどがある!


私は今初めて己の立場に感謝した


ーーーーーーSIDEOUTーーーーーーーー




意識が覚醒する


一応見える範囲ではここは森らしい


赤ん坊が生存するにはあまりに厳しい環境な気がするが


不思議と危険は感じない


それどころか、母の腕に抱かれているかのような心地よさだけがある


そんな風に辺りを把握していると


「目を覚まされましたか神子様!?」


目の前に女性の顔がどアップに


「おぎゃあ!?」


当然びっくりする


泣くかと思った…


「も、申し訳ございません!」


誰だろうこの人は


もしかして今回の俺の母親かなあ


「そんな…私ごときが母親などと…」


じゃあ違うのか…


って、あれ?


言いたいことが伝わった?


「はい!神子様のお言葉はこの私に届いております!」


え?なんで?


「それは神子様が大地母神アース様の御子息であるからです」


アース?


………地球?


もしかしてあの光球は地球の意思だとでも?


…良くわからない


深く考えるのはよそう


「如何なされました?」


なんでも無い…


ところで俺は今赤ん坊なんだよな


「左様でございます」


腹も減らんし排泄もしなくていいのはなんでだ?


「それはこの場にいるからでございます。ここは世界樹のふもと最もアース様の力が濃き場所。神子様はここにいる限りあらゆる不浄から守られいかなる不便をも感じないでしょう」


なんて便利な場所だ…


でも動けないのは退屈だな


「神子様っ!?」


ん?


あれ?


なんか自由に動けるぞ?


首も据わったし


立ち上がれる


「おおっ!まちゃかいきにゃりたちぇるとはおもわにゃたった!」


ダメだ


いけるかと思ったら全然喋れない


てか、今の姿は多分2歳くらいか?


はっきりとした発声が出来ないからそのくらいだろう


「まさか瞬時に成長を…これが神子様」


良く見えてなかったけどこの人下半身木じゃん


なんだろうドリアードってやつなのか


「も、申し遅れました。私はドリアードの族長で聖木種(ホーリーウッド)のモークアと申します。これから成人なさるまで神子様のお世話をさせていただきます」


そうかモークアさんか


「もーきゅわ、これきゃらよろちく」


「っ!?。はう!」


やはりダメか


というか


モークアがほおに手をあてて転げまわってるがどうしたんだろう?


「神子様が可愛いすぎる…」


なるほど…悶えてたのはそういうわけか


とりあえず二度目の生を受け取ったんだ楽しんでいこうと思う





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