第二問
レフェル様、感想ありがとうございました。
今回からロキ様よりお借りした一之瀬恢君と戦部瀬里奈さんが本格登場です。
・・・・怒られないといいなぁ
「ソニアっ!」
明也の呼びかけに一台の黒いバイクが現れた。その本来の名は「スピーリー・ホロウ」・・・呼び名は原型も無くなっているがこれは明也のインスピレーションによる。首無し馬と言う馬で空も海も陸も駆けると言う。本来の姿は黒馬(首はあるものの白い線が入っている)であるが、世情に合わせてバイクに変身している。
《あいよ!》
空を駆けるバイクに乗って明也が黒髪の少年を抱きとめる。
「大丈夫?」
「君は・・・・」
「おれは木原明也 君は?」
「・・・ボクは「おーい、時計屋!大丈夫か?!」
茶髪の方の少年がこちらに向かって来た。台詞を遮られて時計屋は凹んだ。
「時計屋さん?」
「う、うん そうなんだよ。ボクは時計屋よろしくね」
「よろしく・・・ってああ!」
戦っていた二人にボロボロにされたはずの黒の塊がまた時計屋に腕を伸ばそうとした。
「あ、拙いね。ボクに任せなよ、デュラハン君」
「え?」
「「止まりな」」
少年の髪が赤く染まり、耳の形が変わり、首から下げていた金色の懐中時計が淡い紫の光を零す。
黒い塊がまるで一時停止のボタンを押したかのように止まった。
「え、え・・・止ま・・・」
「全く・・・ボク狙ってくるなんて身の程知らずだよね」
嘆息する時計屋の姿は元に戻っていた。
茶髪に金目の少年と銀髪に青目の少女がこちらに駆け寄って来た。
「時計屋!大丈夫?」
「うん、戦部さんも一之瀬君もありがとうね」
彼らの名前は少年の方が一之瀬恢、少女は戦部瀬里奈と言う、共に二年生だ。ちなみに時計屋も同学年で二人とはそれなりに仲が良い。
「と言うかお前「触れてないもの」の時間って止められたか?」
時計屋の能力は物の時間を操ることである。ただし「触れて」いることが原則だが
「んー?無理だよ」
「止まってるわよ、あれ」
黒い塊は確かに一時停止のように固まっている。
「嫌だなぁ触っているじゃないか」
「え?」
「ボクの影が」
黒い塊にはわかりにくいが時計屋の影が触れていた。
「「あ」」
「(まあ、本当だったらそんなことで使うのはここでは無理なんだけどね)」
そこに誰かが走ってくる音がした。
「おーい 明也!大丈夫か?」
武晴である。ようやくバイクから降りた明也が武晴の姿を見て安心したような顔を見せる。やはり知らない人間しかいないという状況はきつかったらしい。
「あ、武晴君 大丈夫だぜぃ」
「口調・・・妙じゃないか?」
教室や廊下で喋っていた口調とは若干違うことに驚いた。
「あ、ごめんごめん 周りからちょっと変って言われるから直してる真っ最中なんだけどさ」
「別に・・いいんじゃないか?」
『だと思うだけどなぁ、だろぉ?』
「・・・・・」
たぶんこいつのせいなんだなぁと黒いバイクを見つめる武晴、それを勘違いしたらしく明也がフォローを入れた。
「あ、こいつはスピーリー・ホロウっていうのが本名だけどソニアって呼んでるんだ」
「よろしく」
『おう!よろしくなぁ!』
黒バイクから明るい声が出てくる。随分陽気ならしい
「あれ?珍しいな、スッピーが一発で気に入るなんて」
何もせずに挨拶をする己の愛馬を見て驚く明也
「そうなのか?」
「あー蹴り飛ばすのが当たり前だ」
「痛そうだな、それ」
バイクが人間をどうやって蹴り飛ばすのだろうか。その光景は絶対奇奇怪怪だろうがと言うツッコミを入れるのは野暮ってものなのだろう
「お前たち、よく見たら一年生じゃないか」
「あ、すみません」
「まあまあ、この子のおかげでボクは転落して怪我するとかなかったんだからいいじゃん」
「時計屋が言うならまあいいけど・・・気を付けろよ。下手に怪我をしたらまずいからな」
「はい!」
その場はそれでお開きになった。
その後、飛び出した勇気を先生に褒められた明也は嬉しそうにし、ここぞとばかりに先生の頭を撫でていた武晴はぽこぽこと叩かれた。ちなみにソニアはもうすでに影の中へと帰還していた。
次回からレフェル様のキャラクターたちも登場予定です。




