3.天界最強の俺、150歳になる その2
ーーーーモルディア150歳まであとひと月。ーーーー
今日もモルディアは木の上に逃げていた。
「はぁ〜やっぱり昼寝は最高だよなぁ〜」
モルディアはあくびをしながら伸びをした。程よい風がモルディアの頬を伝い髪を揺らした。
『…アさ〜ん!』
ん、なんだ??
モルディアはゆっくりと下を覗き込んだ。
誰かが声をかけている。
『モルディアさ〜ん!私のお話を聞いてくださ〜い!降りてきてくださ〜い!』
牡羊座の神アリエルスだ。彼女の髪はふわふわで大きなぐるぐるの角が2つ耳の上に生えている。神々の中で1番温厚な女神である。
そんなアリエルスは木の下でぴょこぴょこ跳ねながらモルディアに向かって叫んでいる。
「あ〜!本当にうるさいなぁ」
モルディアは両耳を手で覆い顔をしかめた。
しばらくすると…
「ん?」
突然聞こえていたアリエルスの声がピタリと止まった。
「なんだ?アリエルスのやつどっかにいったのか?」
モルディアは恐る恐る下を覗き込んで確認した。
「ちっ、まだいるのか…」
彼女はまだそこにいた。しかし、先程とは様子が違って彼女は何か考え込んでいるようだった。
しばらくたっただろうか、彼女に動きがあった。
アリエルスは手のひらに拳を〝ぽんっ〟と乗せるとニコニコ顔でモルディアの方を向いた。
『モルディアさ〜ん!降りてきてくれないなら《あのこと》ここで大きな声で話してしまいますよ〜?』
「!!」
モルディアの身体はビクッと跳ねた。そして、すぐにアリエルスの方を向いた。
『例の《あれ》です!モルディアさんと私の秘密のお話ですよ〜!15歳のときの〜!』
アリエルスは大きく手を振っている、それも満面の笑みで。それを見たモルディアは顔色を変えて木を滑り降り始めた。
「やめろー!今すぐ降りるから!!やめてくれー!」
彼は滑り降りるというよりも転げ落ちているようだ。
ズザザザザー!
モルディアあっという間に木を降り終えた。
〝ガシッ〟
モルディアはアリエルスの両肩を掴むと、前後に激しく揺らした。
「絶対に言うな!約束しただろ!!」
アリエルスは目を回し前後に首をカクカクさせている。
『あわわわわ〜 や、めて〜ください〜』
その様子を見てモルディアはピタッと動きを止めるとアリエルスをムッと睨んだ。
「言わないと、約束できるんだな。」
アリエルスはしばらくフラフラしていたがそれが落ち着くと力なく答えた。
『はぃ〜誰にも言わないです〜お約束ですね〜』
「はぁ、良かった…」
モルディアはほっとすると、木に手をかけまた上に登ろうとしている。
『あの!』
モルディアは動きを止めた。
『言わないかわりに今日私のお話聞いてくれませんか〜?』
そして、ゆっくり振り返った。
「え?」
アリエルスはニコッと笑って続けた。
『私ったら口が滑ってしまうかもしれないです…』
「!!」
いつも温厚なアリエルスが冗談ではなく本気で俺を脅している…のか?初めての体験で驚きが隠せないモルディアは感じたことの無い恐怖からか答えた。
「…はい」 と




