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under monster the world  作者: ツルギ
第一章 アンダーシティの始まり
9/17

The little devil who invited the killer.

語り手 「前回のあらすじ。

突如として広まった埋蔵金の噂…

SNS上ではパニック状態で、

啓斗と奈恵は埋蔵金の話はデマだと思い、

とある人に埋蔵金の匿名クラスグループに入らせてもらい、

潜入することに。

2人は協力する素振りを見せ、

警視庁で警部として働いている啓斗の父親に相談。

約束の日になり、

2人が穴を掘っている所を目撃し、

それと同時に警察も合流。

2人は逮捕されることに…

無事解決したと思ったが、

また何かありそうだ。

そう。今度は、中学校が舞台となる…!」


先生ではない誰か 「ふっふっふ、君は夜に何をしに来たのかな?

すみれさん?」


すみれ 「…先生?

実は誰かに『夜に学校へ来て、第一理科室で待っておけ』って言われて…」


先生ではない誰か 「へぇ…」


すみれ 「…えっ、ちょっ!?何をして!!」


(グチャア…)


先生ではない誰か 「…ふふっ、

ん?」


女 「こんな遅くに忘れ物取りに行く人なんて居ないよね…w

…えっ、」


先生ではない誰か 「…クソっ、見られた…!!

…いや、待てよ。この学校には有名な探偵が…

ふふっ、丁度良い。

試してやろうじゃねぇか!」


先生 「…!!…!!!!…!!!!!!」


【教室】


モブ 「へっ!どうでぇい!!」


けいと 「…自殺に見せかけた殺人事件か、」


モブ 「な、なんでわかんだよ!」


けいと 「そこのカードに書いてあんじゃねぇか!

自殺に見せかけた殺人事件のカードって…

そういうのは裏に細かく書いてあるからゲームする時は表向きで出せって説明書に書いてあったぜ〜?」


モブ 「…嘘だろ、?

お、俺としたことがぁぁぁ!!」


けいと 「大袈裟すぎだろ!笑」


男2 「何やってんの〜?」


けいと 「…あ゛っ、」


男2 「あ゛ってなんなのさ!」


けいと 「えーと、これはだな…」


男2 「…ふぅ〜ん、探偵カードゲームねぇ…

俺を誘わずにねぇ…

ふぅ〜ん…」


けいと 「あ、えっとぉ…そのぉ…」


モブ 「…逃げよ」


男2 「君もそこにいろ。」


モブ 「ひえっ!?わっ、わかりました!!」


語り手 「この怖い顔した男子の名は黒畑十次くろはたじゅうじ

両親が探偵好きなのが遺伝子を通したのか、

推理のことに関しては口うるさいのだ。

でも、何故か昨日からお母さんがいないらしい。」


じゅうじ 「やるなら僕も誘えよ。

友達だろ?

お前らだけ平気な顔して楽しんで、

僕の気持ちも考えて欲しかった。」


モブ・けいと 「こっ、怖ぇ…」


じゅうじ 「反省してんのか????」


モブ・けいと 「反省してますっっ!!!!ごめんなさいっっ!!!!!!」


じゅうじ 「ごめんなさいで済むなら警察も何もかも要らねぇよ!!!!!!」


女 「よいしょ、よいしょ、よいしょっと…

はぁ〜!やっと着いた!」


けいと 「新しい教材かそれ?」


女 「まぁそんなもんかな。

こんな時期に教材渡すなんて今更感強いけどね。

って啓斗君、後ろに…」


じゅうじ 「お゛ぉま゛ーえ゛…!!!!」


けいと 「ひえっ!?」


じゅうじ 「逃げてんじゃ…ねぇ゛よっ!!!!!!!!」


女 「なんで追いかけられてるの…?」


じゅうじ 「察してくれ!答える暇がないんだ!!」


じゅうじ 「待てやゴラァ!!!!!!」


女 「ちょっ!?私も巻き添えぇぇぇ!?」


誰か 「きゃぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」


全員 「!?」


他モブ 「おいおい今のって…!?」


けいと 「ガチの悲鳴…?」


女 「第一理科室から聞こえた気がする…」


けいと 「よし、行こう!」


じゅうじ 「俺も行く!!!!」


先生? 「子供達は危ないから教室に戻ってなさい。

今から警察呼んで調査してもらうから…」


けいと 「でも、どうしても調査したいんです!!」


先生? 「気持ちはわからなくもないけど、

貴方達はまだ子供。

こういうのを調査するのが夢なら大人になって叶えるのが順番的には正しいんじゃない?」


けいと 「…僕のこと甘く見てもらっちゃ困りますよ?

黒崎探偵って人、貴方なら勿論知ってますよね?」


先生? 「勿論知ってるわよ!推しですもの。」


けいと 「僕がその、黒崎なんですよ。

そして後ろの3人は俺の助手。」


先生? 「…え゛っ!?あの子供ながらに様々な殺人事件を解決したっていう!?

あの黒崎君が貴方?!」


けいと 「その通り!」


じゅうじ 「助手扱いが気に食わないけど、

こいつの推理は本物なんだよなぁ…」


モブ 「ったく、イキリやがって…」


女 「ほっとこほっとこ。有名な探偵ってのは事実なんだし…」


先生? 「黒崎様だったら…仕方ないわね。

でも、警察は呼ぶわよ。」


モブ 「おいおい、」


女 「推しだとしても…」


じゅうじ 「チョロ過ぎん?」


? 「…クスッ、殺人には謎が付き物。

いくら有名な探偵だとしても、

謎が難しければ全ての真相を解き明かすには時間がかかる。

さぁ…そんな謎を、黒崎探偵は解けるかな?」


【第一理科室】


女 「!?血が…!!」


けいと 「壁全体に…!!」


じゅうじ 「塗りたくられている…!?」


けいと 「…っておい、この殺害された人…

3年1組女子学級委員の黒川すみれじゃねぇか…?」


じゅうじ 「うっ、嘘だろ?

冗談よしてくれよ…」


けいと 「…間違いねぇよ。冗談でもなんでもない…!!」


じゅうじ 「おい、啓斗…嘘だよな、

嘘だよな…!!なぁ!

啓斗!!!!!!」


けいと 「俺が、こんな時に嘘つく奴だと思うか?

人が死んだ時に嘘なんてつけねぇよ!!!!!!!!

ついてたまるか…」


じゅうじ 「…」


女 「そういえば最近、っ…

付近の中学校で生徒の遺体が何度も発見されたって…

しかもその全てが、

学級委員の女子…」


けいと 「そ、そんな…」


じゅうじ 「以前ニュースでやってた数で言ったら…

7件、今回の件を入れて8件だ…」


女 「でも、なんで学級委員の女子が次々と狙われていくんだろ…」


けいと 「理科の器具がバラバラに…

…手帳?

…!?これは…」


じゅうじ 「どうした?

…手帳?」


けいと 「暗号…」


暗号 今 中央~目→back=木月月=↑に約14.0㎡=糸

血=印象付ける為

次 鏡花水月のThere-King+Jack the Ripper


さぁ、君にこの謎とこの事件の犯人がわかるかな?


けいと 「今っていうのはこの現場のことで、それを指し示すのが右に書いてある『中央~目→back=木月月=↑に約14.0㎡=糸』…

長い、何かの位置を暗号化してるのか…?

そしてその下に書いてある次は、恐らく別のクラス又はこのクラスの女子学級委員のこと。

その暗号が『鏡花水月のThere-King+Jack the Ripper』

『血=印象付ける為』、見た人の記憶に残るようにということなら…

俺らを試してるってことか…!!

クズにも程がある…」


じゅうじ 「この学校って防犯カメラあったか?」


女 「あるよ!

そこ、廊下側!!」


じゅうじ 「一般的にはこういう所には防犯カメラは無いけど、

思い出してみれば、この学校…

やけにニュースで教員の事や治安の事、

学校関連の大きな事件とか報道されてたな…

だから防犯カメラが廊下側にあるんだな。」


けいと 「んじゃあ、先生!

防犯カメラの映像を確認してきて下さい!

僕達は現場をしばらく調べますので!」


先生? 「わ、わかったわ。」


【防犯カメラ監視室】


先生? 「すみません…

過去の防犯カメラの映像を見ることって可能でしょうか?」


監視してる人 「可能ですけど、何かあったんですか?」


先生? 「ちょっとしたトラブルが…」


【啓斗視点に戻る】


けいと 「次があるなら…一体誰が狙われる…?

暗号は『鏡花水月のThere-King+Jack the Ripper』、

確か鏡花水月の意味は『目に見えているが手に取ることの出来ない儚いもの』だった。

女子学級委員が次々と狙われていく情景を表している?

それともそういう性格の人なのか…

あとは『There-King+Jack the Ripper』

『There』の意味は何処、

『-』は一旦置いとくとして、

『King』と「Jack」はトランプのK、Jを意味する。

『K』は13、『J』は11。

+と書いてあるが、足せば24…

そこで-を使うって訳か。

-13+11=-2…

そうか!『There』は何処って意味じゃなくて、

『Three』という単語だということを分からなくする為…!!

つまり狙われるのは…3-2、

俺達のクラスの女子学級委員!!」


女 「私が狙われる…?」


けいと 「察してみろ!

今まで女子学級委員が立て続けに被害に遭ってきた!

だとすると間違いなくお前が狙われる!

そして手帳の暗号にはこう書いてあった…

『次 鏡花水月のThere-King+Jack the Ripper』

ってな。

それを解いたら、3-2という答えが出たんだ…」


じゅうじ 「でもよ、鏡花水月ってのはどういうことなんだ?」


けいと 「これは今の状況を楽しんでいる証拠だ。

鏡花水月は儚いことを意味する四字熟語。

つまり、犯人は『被害者を脆くて儚い』とでも思っているのだろう…

俺は人の命をどうとも思ってねぇ奴は嫌いなんだ!!!!!!

そしてそんな奴は許しちゃいけねぇ!!!!

だからお前はぜってぇに俺が守る!!

そして犯人もぜってぇ捕まえる!!!!!!

自分の犯した罪の重大さを…

嘲笑ったそのデケェ口に押し込んでやる!!!!!!」


女 「…なんだか心強いな。」


けいと 「当たり前の事を言った迄だ。」


女 (…!!

ったく、こんな時になんで惚れるのよ…

どうかしちゃってるわ、私。)


語り手 「十次のついでに紹介しよう。

彼女の名前は野崎優奈のざきゆうな

3年2組の学級委員2人の内の一人で、

密かに啓斗に想いを寄せている人でもある。」


『ドンドンドン!!と音が聞こえる』


けいと 「…?

音がするな…」


先生 「…!!」


けいと 「こ、この声はっ!?




先生!?!?」


先生 「く、黒崎探偵!!

…じゃなかった、啓人君!」


けいと 「(何かを察する)その名前で呼ばないでくださいよ…」


【防犯カメラ監視室】


先生? 「…こ、これは、

黒いパーカーを来た生徒…?

あ、通行人が居る…

この子は、野崎さん!?」


監視してる人 「こんな事が…

皆お辛いですよね…

!?ヴッ…!!」


先生? 「よし、生徒の服装に着替えて…

あいつのこれから始める調査に加わってやろうじゃねぇの…!!」


調査の時に現れる生徒 「…そうはさせねぇよ。」


【啓人視点 暫くして】


先生 「ハァ…ハァ…野崎さん!」


のざき 「先生、どうしました?」


先生 「貴方当時の現場見てたでしょ!」


のざき 「…はい、

少し言いづらかったので…」


先生 「次からは、そういうのを見かけたらすぐに先生に報告して頂戴。」


のざき 「わかりました。」


けいと 「その犯人を見たなら、

特徴とかそういうのもわかるだろう…

教えて貰えるか?」


のざき 「…私はその時、第一理科室に忘れ物を取りに行ってて…

その時に何故か扉が空いてて、

ラッキーと思って入ったのですが、

部屋の中にすみれさんが浮いたまま亡くなっていて、

その時カーテンは空いてたので、犯人と思われる人も見ました。」


じゅうじ 「その犯人の特徴は?」


のざき 「身長が高めで、髪が長くて、

運動部なのかわかんないけど…身体がごつくて、

黒いパーカーを着てました。」


じゅうじ 「なるほど…

取り敢えず教室に戻って、

その人がクラスに居ないか調べよう。」


【3-1 教室】


けいと 「今から犯人探しとして、

皆さんの荷物や服装、髪型をチェックさせて頂きます。

場所は体育館で行います。

御協力お願いします!」


イライラしてるモブ 「はぁ?」


イライラしてるモブ2 「それは警察の仕事だろ!」


けいと 「…御協力お願いします!!」


イライラしてるモブ 「…そ、そこまで言うなら…」


調査二十人目の女モブ 「変なとこ触らないでよ〜?」


【体育館】


けいと 「先生も手伝ってください!」


先生 「了解!」


(一人目異常なし)


一人目 「良かった、何も無くて。」


(二人目〜十人目異常なし)


けいと 「これを5クラス分か、

自分で言い出しといてこんな事言うのもあれだけど、

骨が折れそうだ…」


(十一人目〜二十人目異常なし)


二十人目 「見てくれる人が先生でよかった。

あいつだったら、なんかしてくるじゃないかってヒヤヒヤしたわ…」


十九人目 「本人の前でそれ言うの良くないと思うな…

彼も必死だろうし。」


二十人目 「なぁに?あいつを擁護する気?」


十九人目 「調べてくれる人なんだから、

擁護して当然でしょ。」


二十人目 「むきーっ!!」


けいと (まぁ、そう思われるのは無理ないよなぁ…)


(二十一人目〜三十九人目異常なし)


けいと 「このクラスは今のところ怪しい人は居ないな…

荷物も調べたけど、特に変な物は無かったし…

まぁ細かい調査は後にして、

次は3-2、俺のクラスを調査しよう。」


(3-2 念の為調査)


けいと 「3年2組は誰も怪しい人は居ない。

よし、次だ。」


(3-3 調査)


キョロキョロするモブ 「…」


けいと 「…?」


キョロモブの友達 「おいおいどうした…?

そんなにキョロキョロしてたら、

疑われちまうぞ…!!

も、もしかしてお前…」


キョロキョロするモブ 「…違うよ!犯人を探してるの!!」


キョロモブの友達 「探すのは任せろって探偵気取りのあいつに言われたじゃねぇか…

変な動きしてたら本当に疑われちまうからそれぐらいでやめとけよ!!」


けいと (辺りをキョロキョロしてたのはそういう事だったのか。

…そっとしておこう。)


(誰かにぶつかる)


けいと 「おっと、すみません…」


ぶつかったモブ 「…気を付けろよな。」


けいと 「…?

髪を切ったような跡が、

しかもギザギザ…

この人、もしかして…!!」


(他のクラスにも調査をし、全クラス調査終了)


けいと 「御協力ありがとうございました!」


イライラしてるモブ 「はぁ…やっと終わったよ。」


キョロモブ友達 「早く教室戻らせてくれ。

俺らのクラスは今から移動教室なんだよ。」


けいと 「待ってください!

先程の調査で一人、

気になった生徒がいました。

そして、その他に疑わしい生徒が2人ほど居ます。

その生徒はここに残っていてください。

その他の人は教室に戻っても大丈夫です。」


イライラしてるモブ 「んで?誰なんだよ!

その気になった生徒、疑わしい生徒って!」


調査十九人目の女モブ 「そういう事は後でわかるんじゃない?

今は大人しく教室に戻らないと。」


(生徒退場)


先生 「全員行ったわよ!」


けいと 「よし。確認ありがとう先生!!

そして今、調査終わりに先生に止められてここに立っているのは…3人。


調査十九人目で何故か急にこんな事を行った僕を擁護した、

楠木 千春さん。

キョロキョロしていた生徒の友達、

長谷部 裕二さん。

さっき僕にぶつかった、

笹倉 天矢さん。」


ちはる 「へぇ〜本格的だね。」


ゆうじ 「移動教室だってのに、なんだよお前は!!

(な、何故あの教師が…!!)」


てんや 「さっきぶつかった時の事か?

んならもう俺は許してるよ。」


けいと 「僕はこの中の一人に、

犯人が居ると思います。」


ゆうじ 「そのくだり、アニメで散々…

腐るほど聞いたぞ?」


ちはる 「…」


てんや 「…」


けいと 「どうしました?先程から突っかかってきて、

もしかして動揺してます?」


ゆうじ 「そ、そうじゃねぇよ!!!!!!」


けいと 「…まぁいいでしょう。

取り敢えず今回の事件のおさらいをしていきましょう。




数ヶ月前、付近の中学校にて殺人事件が立て続けに起こった…

殺害された被害者はどの人も女子学級委員で、

どの部屋にも血が塗りたくられていた。

そして今日。

3年1組の女子学級委員、

黒川すみれさんの首を吊った状態の遺体が、第一理科室に見つかった。」


てんや 「確か十次の彼女だったか。」


けいと 「そう。

僕が『黒川すみれじゃねぇか?』

って言った途端に感情的になった。

そんな事は置いといて、



その黒川すみれを殺した犯人を見てしまった3年2組の女子学級委員、野崎 優奈さん。

見つかってしまったので、

殺そうと思ったが、

この学校には僕という有名探偵が居たから、

謎解きを作って僕を試そうとした。

だから追いかけなかった。

そして、その野崎さんから聞いた話によると…

その人は『身長が高めで、髪が長く、

運動部なのか分からないが…身体がごつく、

黒いパーカーを着ていた。』

みたいです。

そして先程、3年2組の先生が近くの人が入れるくらいの引き出し型の収納スペースに入っていた。

理科の器具が床にバラバラになってね…」


ちはる 「それがどうしたの?

それだけで私達の中の一人が犯人だって言うの?」


けいと 「まぁまぁ落ち着いてください。

皆さんせっかちですね…

そんなに犯人が気になるのなら、

言いましょうか。




犯人は…

笹倉 天矢さん、貴方だ!!」


てんや 「…」


ゆうじ 「…!?」


ちはる 「ぶつかっただけだよ?!」


けいと 「間違いないでしょう。

後ろ姿を見てください。」


ちはる 「…こ、これは!?」


けいと 「髪をギザギザに切ったと思われる跡です。」


ちはる 「ほんとだ…」


てんや 「…」


ちはる 「でも待って…なんで天矢が…!!」


ゆうじ 「ふぅ…これで俺が疑われることもないな。」


けいと 「…聞こえてますよ?」


ゆうじ 「い、いやぁこれはだなぁ!」


てんや 「まんまと騙されたな、殺人魔。」


ゆうじ 「だ、騙された…?」


ちはる 「今までのは私達3人の演技。

あんたをおびきだす為のね!!」


ゆうじ 「…ふふふふっ、フッハハハハハハッ!!!」


けいと 「…何がおかしい、」


ゆうじ 「いやぁ…実に見事だなって思って!

でもさ、証拠は?髪は長くないし、

体ごつくないし運動部じゃないし笑」


けいと 「化けの皮被ってんだろ?

別の顔、持ってんだろ?それぐらいわかる。

だって俺は、お前が臨んだ探偵なんだからっっ!!!!!!!!!!」


ゆうじ 「はぁ、見抜いてたか〜!

ってか惨めだね君〜!ヒッヒヒヒヒッ!!!!!!!!」


けいと 「惨めなのはお前の方だ裕二!!!

お前は罪の無い女子学級委員を何十人も殺してきた!!!

しかも、変装するだけの為に先生まで犠牲にした!!!!

お前の人生も、相当狂っているだろう…!!」


ゆうじ 「あぁ!狂っていたさ!!

実に醜く腐った者共と共になァ!!!!!!

小4ぐらいの頃、俺は周りの女子に嘲笑れてたんだ…

男子はその陰に隠れていたが、

女子の殆ど全員が俺の事を嘲笑った…

勿論女子の学級委員もそうだ。

俺はそれが嫌だった…!!憎んだ!!!!

そして中学生になって、

俺は決心したんだ。

女との態度を変え、関係を断ち切るとな…!!

それから一切女と関わることはなく、

相手から関わってくることも無かった。

どうせその女達は、

避けられるのが気に食わないと思ったんだろうな。

そりゃそうだ。

女は基本身勝手な生き物、

昔から我儘ばかりで我慢なんて事は親に教わってきてないんだろう…

だから、殺してやったのさ。

その時芽生えた…殺意の芽生えという名の感情的衝動でね!!」


てんや 「そんなお前に一つ質問だ。」


ゆうじ 「なんだ?」


てんや 「お前、裕二じゃないな?」


けいと 「えっ!?」


ちはる 「…ばか。」


ゆうじ 「ッハハハハハッ!!!

その事も見抜いていたとは…

底知れねぇ奴だな。」


てんや 「裕二は何処だ!!!!

裕二を何処へやった!!!!!!」


ゆうじ 「そうカッカすんなって笑

裕二にどうしても会いたいんなら、

これをお前に渡しとくぜ。」


てんや 「…クソっ、逃げられちまった。

しかも、手紙の内容…

デスゲームへの招待状かよ…!!

ふざけんなぁっ!!!!!!!!!!」


けいと 「…」


ちはる 「どうしたの?急展開過ぎて動揺しちゃった?」


けいと 「そんなんじゃねぇよ…!!」


ちはる 「さっきの話聞いて涙、零れてるよ。」


けいと 「気遣わなくていいっての…」


ちはる 「ふふっ、相変わらずなんだね。」


(千春 去る)


てんや 「啓人、なんか…巻き込ませてすまなかったな。」


けいと 「謝る必要なんかねぇよ。」


てんや 「っておい、どうした?

その可愛いハンカチ。」


けいと 「さっき俺が気遣わなくていいって言ったんだが…

どうやらプレゼントだったみたいだ。」


てんや 「へぇ…あいつにしては粋なことするじゃねぇか。

大事に使えよ〜!笑」


けいと 「うっせぇな…」


先生 「待って、啓人君!」


けいと 「…先生、」


先生 「色々ありがとう。」


けいと 「…当たり前の事をした迄ですよ!」


先生 「やぁだもう〜!かっこいい!!

流石私の推し♪」


けいと 「大袈裟ですよ〜!」


【?】


ゆうじではない誰か 「ことは上手く進んだ。

このまま上手く行けば、

この学校の生徒全員を一人残らず殺せる…

このデスゲームでな!!!!!!」


ゆうじ 「…!!…!!!!!!…!!!!!!」


【奈恵の部屋】


奈恵 「私が休んでいた間にこんな事があったなんて、

貴方を攫った犯人が仕掛けたんでしょ?」


ニュースキャスター(十次の母)「ええ、恐らく。」


奈恵 「ということは、あの身代金事件の首謀者もあの人…

そして類先輩の父親…

間違いない、類先輩はその人と関係がある…

もしくは近くにいる!!!!」


【?】


ゆうじではない誰か 「もうすぐ、お前も楽になるぞ。

松寺類君。」


松寺類 「@#♢?「・・・_ _ _・・・」」


ゆうじ 「そしてもうすぐ、

アンダーシティへと着くだろう。

…ここで全てを、終わらせてやる!!!!!!」


続く

____________________

【次回予告】


語り手 「裕二らしき者が渡してきた手紙通りにデスゲームが始まるまであと数時間!

生徒全員の命をかけた戦い…

運命の天秤はどちらに動きを見せるのか…!!

次回、第十話!

「It's the appearance of a little devil smeared in darkness.」

お楽しみにっ!」

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