第10話 魔導書が仲間
次の日。
一生懸命お祈りして待っていたおかげかな。
皆ちゃんと帰って来てくれた。
さすがに怪我はしていたみたいだけど、それでもすぐに治るような軽い怪我ですんだみたい。
でも、中間が増えるのは予想外だったかな。
ドンキーが魔導書を見せて、私とエリーシアに紹介してくれた。
適合者っていう人が、このギルドにいたから有効活用する事にしたんだって。
魔導書は稀に主人を決める事があって、その主人じゃないと魔導書を扱う事ができないみたい。
それで、ギルドメンバーの中のルニィが主人に選ばれたから、これからはこのギルドでAの魔導書を管理するんだって。
ルニィは私より後に入ってきた新人だけど、すごく強くて才能があるから。
それも当然なのかな。
それで、肝心の魔導書の効果だけど、残念ながら願いをかなえるようなものじゃなかったみたい。
魔法がちょっと強くなるくらいのものなんだって。
がっかりしたけど、ちょっとほっとしちゃった。
だって、願いをかなえてくれるものって、便利だけとちょっと怖い。
昔話とかで、そういう便利なもので破滅してしまった人とか聞いて事があるからかな。
だけど、その魔導書が喋れるのは驚いた。
パソコンみたいな感じなのかな。
計算とかが得意だから、ギルドのお金の流れを管理する事になったみたい。
「ドンキー、枕にこれだけのお金を使ってはいけませんよ」
「すみません」
「ルニィ。訓練用の木剣の消耗が激しいです。もう少し丁寧に扱ってください」
「ごめん」
「マルク、胃薬の飲み過ぎは帰って、体によくありませんし、経済的ではないでしょう」
「肝に銘じます」
「アラン、もう少し修練をすべきです。スケジュールを調節しなさい。あと、隠れて調味料を購入しないでください」
「ぐ、分かってる」
「他の方も無駄使いしてはいけませんよ。今月の予定を立てたのでこれにそって行動すれば、二十パーセントは無駄を省けるはずですから」
なんだかとっても、縁の下の力持ちになってしまった。
ギルドではその日から無駄遣いが減って、ちょっとだけ貯金が増える事になった。




