百鬼 教導とは
教職について10年が経とうとしてる
僕は良い先生をやっているつもりだ。
それは若い頃の過ちを拭いとろうとする為だ。
僕はそう断言する。
断言せざるを得ないと言ってしまえば、
やや言い過ぎた感を感じてしまったので少し
弱く出たが。
「そんな人間が教鞭を振るな」
共にふざけた仲間にそう言われてからは
一層、強く出た。
それを思い出すと、
年を取ったことで、
若干捻くれてしまったなぁ。
つくづく思う。
全く奴の言った事も間違いではなかったか。
僕はそれでも
僕のような間違いを犯して欲しくはない。
それは僕の導きと言った
わかりにくいものではない。
僕が教えたいのは
僕の歩んだ道を
歩かせまいと教えたいのだ。
たった一度きりの人生だ。
過ちばかりの人生よりも良いはずだ。
かっこをつけて言うならば、
これが僕の教道だ。