別れの言葉
名残惜しむ時もなく離れたけれど
心に刻んだつもりになってみる
いずれまた訪れるかもしれないと
自分に言い聞かせるしかない
何かを失くしてしまって高揚も不安も
色褪せたものになったから
哀しみや空しさも感じられぬほど
すり減って忙しない日々だから
さよならを告げる相手もいない
孤独を教えてくれたあの街に
僕の楔を打ち込んだ
そして過去へと変わっていく
さよなら、さようなら
誰に告げるでもなく自分のために
呟いては搔き消える別れの言葉
呟いては溶けていく別れの言葉