九割九分、君の描いた世界は受賞しない。
「ずっ…ずびーん!きゅわーん!ずどどどーん!『いけ!そのまま押し切れぇ!』ずどどどどど…どっかーん!『はぁはぁ…まさかここまでとは…覚えていろ。光の戦士よ。今度私が現れるときこそ、この世界の命日だ!』しゅろろろろろ〜。
・・・・・・・・・。」
風が吹く。
「どお?私の新作!」
「うん。スゴいね。とってもスゴいよ。」
「でしょでしょ!今回の敵はスゴい強かったんだけど新必殺、『きゃぴるんキラキラアタックビーム』で何とか倒せたんだ!ねぇねぇ!ドキドキした?!」
「うん。スゴくドキドキしたよ…よくこんな文章書けるなって。」
「いやぁ〜。それほどでもぉ〜。」
「褒めてないよ。」
「え?」
沈黙。
「いや。だから褒めてない。」
「え?」
沈黙。
「いい?まずね、言わせてもらうけどね…描写が全部擬音ってどうなの?ssでもあるまいし。」
「ぎおん?」
頭の中が、はてなマーク。
「つまり音だけで表してるってコト。」
「そうなんだ。うん。確かにぎおんだね。」
「すごく分かり辛いよ。というか分からなかった。なんで必殺ビームで「ずどどどど」ってドリルみたいな音がしてしまっているのか全く分からなかった。」
「それは『きゃぴるんキラキラアタックビーム』はドリル属性を持ってて…」
「あとそのネームングどうにかならないの?なんで『きゃぴるん』しちゃってるの?頭、痛いよ。」
「それは『きゃぴるん』から世界が始まるから。」
沈黙。
「うん分かった。分かったよ…キラキラお星様大賞…だったっけ?受賞、頑張ってね。」
「もちろん!」
足音が鳴る。
「いや。待とうか…」
「どったの?」
足音が止まる。
「幼馴染として一つ言わせてもらう。絶対にそれ大賞とれない…」
「なんで?」
「だって、その悪キャラ悪過ぎるでしょ!」
音が響いた。
「えーと…『へっへっへ…人の首ってのはな…<自主規制>ハッハッハッ!』とか言う悪キャラちゃんのどのへんが?」
「全てだよ。全て。人の首の取り方何でそんなに鮮明に解説してるの?取ったことあるの?それ子供向け作品の応募でしょ?せめて違うところに出そ。な?」
「取ったことないけど、<自主規制>で細かく書いてたよ。」
「あぁ…もう首についてはいいや。問題はそれだけじゃない。」
「なぁに?」
「仲間、お亡くなり過ぎてはおりませんか?」
「そお?」
「最初、5人の主要キャラから始まって最後には主要キャラの一人の妹さんが倒してたよね?主要キャラ一同、天に召されましたよね?それにそのときの悪役のセリフがなんとも…」
「ド○ゴ○ボールもそんな感じでしょ?」
「それはZからだから。それまでそんなにお亡くなりにならなかったから。」
「そうだったんだ。」
「とにかくキラキラお星様大賞は絶対に取れないよ。あの会社は『児童向け絵本』を出しているんだ。だからこの作品を出すなら他の大賞にした方がいいよ。」
「えー…キラキラお星様大賞取りたいぃ〜!」
「そう…分かったよ。出してみるだけ出してみな。」
「うん!」
また足音が鳴り始めた。
こんばんは。
お元気ですか?私は風邪を引いたかもしれません。でも心配しないでください。風邪は画面越しではうつりません。
突然ですが、若さっていいですよね。私もあの頃に戻りたいです。そう考えると小説でタイムスリップものが尽きないのは当たり前かと思います。
近頃、自分が素人エッセイストになりつつあるので、軌道修正をするためこんなものを書きました。もっといけたかもしれませんが、リミッターがなかなか外れませんでした。若さっていいですよね…
私は寝ます。
それではみなさん、良い一日を。