天使と自己認識
前回のあらすじ
白い部屋で神(推定)と出会った
真っ白い空間、変わっている体、めちゃくちゃに美しい女性…こんなの異世界関連確定といっていいだろう。しかし『はじめまして』といったのはまちがいだっだろうか。あれから銀髪の麗人はかたまってしまっている。
「えぇ。確かに異世界ですよ」
あ、心読める感じですか。定番ですものね。
「はい。読めます。あと私のことは『創造の神』とでもよんでください」
「分かりました。創造の神様」
やっぱり神様だったらしい。それも創造神。
「あぁ、『創造神』と呼ばれる存在が別にいるので『の』を忘れないようにしてください」
「そ、それは失礼しました想像の神様」
あぶねぇっ!名前を間違えても怒るタイプのかみさまじゃなくてよかったっ!うん?想像の神様が右手を上げて?まさかそこからビームでも!?なんかピリッとしたような!?
「そんなことはしません、できますが。」
「できるんですね!?」
「なぜあなたが私との記憶を失っているか分かりました」
「ビームも気になりますが、私が記憶を失っている…ですか…」
悲報、私昨日の記憶どころか神様との記憶忘れてるらしい。というか右手を上げて分かるってなんでもありだな…。
「いえ?なんでもはできません。それがあなたを読んだ理由と関わるのですが」
ん?どうゆうことだ?体やら記憶やらを失ってまで何をさせたいんだ?
「体…ですか?あなたはもとから私に仕える天使でしょう?何か変わったことでも?いやまさかまさか…」
あれなんか聞き捨てならないことが聞こえた気がするが!?神様考えに耽って最後の方とか聞こえないし!?
「あ、あの~神様?」
「……」
だめだ完全に自分の世界に入ってしまっている。
しかし私が天使?確かに私は日本で生まれ、平凡と生きていたはず。ほら、今も目を閉じれば懐かしい日々が…思い出され…思い出され…ないんだが!?
いや、正確には思い出されるが思い出って感じではなく、なんかこう他人の伝記だかを読んだ感じだ。しかも所々欠けてる。
うわっ何これ気持ち悪!?
まず私の名前が分からない、でも学校で「岩崎」呼びだったし男だったから岩崎 ○○(男らしい)だろう。
そして、小中高と順当に進み…そうだ確か大学受験に失敗して浪人したんだ。
うん、人の記憶みたいに客観視してるからいいけど忘れたい記憶だよなぁ…
で、いつの間にかこの空間…と。
受験2年目の記憶がないからこの辺りで病んじゃって、死んじゃってこの天使さん?に憑依かなんかしちゃったってことかな?う~んだとしたら本当に申し訳ない…あれっこればれたら創造の神様に2度目の死を与えられてしまうのでは?いや1度目を知覚してないけど。
「考えは纏まりましたか?」
「ひゃい!?」
いっ、いつの間に!?できれば痛みなくっどうかっ!
「いえ?殺しませんよ?かえって都合がいいかもしれません」
どうやら許されたらしい。しかし都合がいいとは?
「まず、あなたを呼んだ理由から、あなたには私の世界で私の代わりにスキル等々をの調整をして欲しいのです」
どうやら女神様の駒使いとして呼ばれたようです。