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革命軍の一兵士だった私が悪辣女王に転生したんだけれど  作者: ミナセ。
(イレスティア王国編 そのいち)
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~弟と会ってみましょう~

~弟と会ってみましょう~


 弟の印象。顔立ちは私に似ていて、少し釣り目だ。なんだか性格が悪そうに見える。え?ということは私もそうなのか。なんだかショックだ。


 そして、ややぽっちゃり系男子だ。挨拶もないし開口一番にこう言って来た。


「なんで、俺を無視してあんな奴と会っているんだ!」


 おや、王族というのは名乗ることもしなくていいのだろうか?


「名乗る事も出来ずに騒ぎに来ただけならお帰りください」


 私は横にいる母でもあるカーラ王妃にこう言った。案にどういう教育しているのと言ったつもりなんだよね。


「俺を無視するな。これでも喰らえ。『ウインド!』」


 風が舞った。下から上に。スカートがめくりあがった。


「きゃー!!」


 叫び声は私ではない。こんな子供に下着を見られてもどうも思わない。あ、二人の奥に居たムネリの目が爛々と輝いているけれど、あれは無視だ。


 そして、叫び声を上げたのは私の後ろにいたさっちゃんだ。さっちゃんのスカートもめくれあがったみたいだ。ちなみに、ミューズは鎧を身に付けているしズボンだから被害はない。


「どうだ。俺様の実力は!」


 なるほど。風を使う魔法か。はじめてしった魔法だね。ではちょっと試してみるか。


「こうかな『ウインド』!」


 ゆっくり風を渦巻きのように動かしていく。なんだかおもしろいので、ちょっとこの弟君に使ってみよう。


 風をくるくるまわし、弟君の顔の左右に渦巻きを発生させる。


「うわぁ!!!」


 髪を立て巻ロールにして上げた。うん、そんな長い髪をしているのが悪い。


「では、用事がないのであればこれで失礼しますわね」

「ちょっと待ちなさいよ。あんた母親に会って挨拶もなしとはずいぶん偉くなったのね?」


 カーラ王妃がそう言って来た。


「お母様、お帰りはあちらですよ。訪問して魔法をぶっ放すだけが用事だったようですので。私はこれでも忙しいのですよ」


 まあ、仲間は欲しいけれど、この人は敵な感じがするんだよね。よくわかっていないけれど。というか、ほとんど私の記憶にカーラ王という存在がないんだよね。


「まあ、いいわ。あんたに言っておく。あの第四王妃と関わるのは辞めて起きなさい。国王の怒りを買うだけだからね」


「ご忠告感謝いたします。ただ、誰と仲良くするのかは私が判断しますのでご安心ください。それで用事はそれだけですか?ならばお帰りください」


「どれだけ私たちを帰したいのかしら?」


「そうだ。実家であるミズガルド侯爵に貢献すらしていないお前は一族の恥だ!」


 ん?ミズガルド侯爵って誰だ?ああ、そうか。カーラ王妃の実家か。ってか全然接点がないから知らないや。


「ミズガルド侯爵に貢献って私全然接点ないし。助けてもらったこともなければ恩義も何もないんだけれど?」


 素朴な疑問をぶつけた。


「国王の慈悲を理解できていないだけでなく、自らの祖霊に対する恩も感じないとは。最低ね」

「そうだ。そうだ」


 なんだかずっと話しが平行線だ。どういうこと?国王の慈悲って何?私がきょとんとしていたらムネリがこう言い出した。


「差し出がましいとは思いますが、ご説明させていただきます。お嬢様がカージェス領の領主になった際に、隣接し、親族でもあるミズガルド侯爵を頼ると周囲は思われていました。ただ、お嬢様はお一人の力でカージェス領を発展させてしまい、多くの方の思惑が外れたのです」


 そんなの知らないし。ってか、そういうお助けがあるのなら誰かが教えてくれたらいいじゃん。こっちは一人でどうにかしなきゃって頑張っていたんだもの。


「ふん。ただ従者に恵まれただけの憎たらしいだけ。運がよかっただけよ」


 カーラ王妃がそう叫んでいる。ん?隣の領って事はカージェス領が発展したら恩恵受けるんじゃないの?よくわからないけどさ。


「あれ?でもそれならなんでミズガルド侯爵は借金を多く抱えているの?私関係ないじゃない?」

「カージェス領が問題なのよ!」


 ん?どういうこと?


「カージェス領には問題はないわよ。順調に発展していっているし」


「それよ。今まではミズガルド領が最西の街だったのよ。聖ブブロ王国に行く商人や旅人だって今まではミズガルド領で泊まり、食料品を購入していたのよ。それなのに、それまでは準備不足の人のみが泊まるだけの宿場町だったカージェス領が発展したことでミズガルド領は変わったのよ。あんたのせいよ!」


 知らんがな。


「それでなんで借金が?ひょっとして変なことにでも勝手に使って失敗したとか?それって自業自得でしょ?バカなの?」


 つい口に出ちゃった。


「お母さんを悪く言うな!」


 そう言って弟君が立ち上がって殴りかかろうとしてきた。うん、実はウインドの魔法で周囲を覆っていたんだよね。だから風に弾かれて弟君は勝手にこけてくれた。


「暴力だ、暴力だ!やはり赤い悪魔だ!」


 弟君が騒いでいる。暴力というか、風で作った壁にぶつかっただけなのにね。ゆっくり私はお茶を飲みながらこう言った。


「暴力?私は座ったままですよ。勝手に躓いて転がっただけでしょ?それに本当の暴力を振るったらあなたなんて塵ひとつ残さずに消えるわよ」


 そう言って頭上に火の玉を二つくらい出現させてみた。


「ひっ!!!」


 カーラ王妃も一緒におびえて後ずさった。手を叩いて火の玉を消す。


「冗談ですよ。それで何しに来られたんですか?用事がないのなら帰ってください」

「いいえ、用事はあります。あなた悪い事は言わないから私どもの傘下に入りなさい」


 カーラ王妃にそう言われた。


 参加?酸化?賛歌?なんだろう?


「話になりませんね。あなた達にそこまでの価値はありません」


 ムネリがぴしゃっとそう言った。


「後悔しますわよ」

「泣いたってもうゆるしてやらないんだからな!」


 なんだろう。弟君。ここまでバカなのか。というか、まるで子供じゃないか。ああ、子供だった。


「ええ、問題ありません。どう後悔させてくれるのか楽しみにしております」


 そう言って二人には帰ってもらった。

 二人と入れ違いでやってきたのは乳母のミレイだった。なんか来訪者多いなぁ。


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