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~手紙で真意を知りましょう~

~手紙で真意を知りましょう~


 ベルティック領を出てすぐミルザ王国に入る。その間、馬車の中でベルティック侯爵が何を思っているのかを手紙を読むことで知ることができた。


 手紙の内容には中央貴族が食糧生産業を低く見ている事への不満。

 貴族の腐敗についての指摘。

 このイレスティア王国を改革する必要。


 この3点が記載されていた。この手紙を読みながらアネモネ時代の記憶を思い出していた。イレスティア王国南部については革命が起きる前から衝突があったはずだ。確か中央が食糧の無償提供を求めたが、南部はその依頼を断ったと。そこから南部と中央は内戦状態になっていたと記憶している。


 まあ、無償で食糧を提供するように指示すること自体がおかしいのだが、イレスティア王国内では農業就労者は低く見られがちなのだ。


 周囲を大国に囲まれているため、通行税だけである程度お金を稼ぐことができるからだ。この通行税は金だけでなく、物資の1割としている領地もある。だからこそ、イレスティア王国の貴族は横柄だし周囲の国から嫌われているのだ。


 だからこそ、イレスティア王国内で冷害被害や飢饉、災害が発生した時にどの国も協力をしてくれなかったのだ。


 この状況が続くと本当にイレスティア王国はダメになるため、この状況を私にどうにかしてもらいたいと手紙には書かれてあった。


 いや、そう簡単に状況を変えることなんてできないわ。


 そう思っていたらもう一つ手紙があることに気が付いた。その手紙はオムスリ神殿長からの手紙だった。


 その手紙の内容はまとめるとこうだった。


 このままではイレスティア王国は滅亡に向かうだろう。

 王族の中で本当にイレスティア王国のことを考えているのはエリザベート王女殿下くらいだ。

 次のイレスティア王国の王位にエリザベート王女殿下が着けるよう仲間を募っているので安心してほしい。



 いや、安心とかできませんから。というか、いきなり話しが大きくなっているんですけれど、これ何ですか?


 この情報って知られたら兄二人に弟と妹が私の命を狙って来るじゃない。ってかすでに命狙われているんだったわ.



 そう思っていたら床からリーリカが合図をしてきた。


「テキ、イル。オオゼイ」


 ミルザ王国に入ってから襲撃があるかもしれないとムネリが言っていたが実際に起きた。イレスティア王国内でミルザ王国の第一王子が襲われたら、イレスティア王国の問題となるが、ミルザ王国の領地内でミルザ王国の第一王子と私が襲われたら国際問題になる。


 まあ、リーリカが影から攻撃をするから相手の人数が多くても問題ないけれどね。


 影から男性の股間を突き上げるため、白目をむきながら襲撃者はうずくまっているから。


「本当に来ましたね。これは一体?」


「おそらくイレスティア側の間者だと思います。私も嫌われていますし」


 それに、オムスリ神殿長が動いているのだ。敵勢力はかなり多いだろうな。味方をもっと増やさないと。信用できる人が少なすぎるのが問題だ。


 ベルティック侯爵は社交界に出ないので有名だから横とのつながりはなさそうだし。困った事だ。


「とりあえず、捕まえてみたが、全員自害しやがった」


 ムネリがそう教えてくれた。持ち物とか見ても所属先がわかるものはなかった。


「このまま死体を放置しておいても問題よね。焼き払ってくるわ」

「え?ちょ、待って」


 なんかイスファが何か言っていたが、気にしなかった。だって、監視者はいるんだもの。だったら、ちゃんとどういう相手と敵対しているのかを見せつけないといけない。


「大丈夫よ。一瞬で燃やし尽くすから」


 笑顔でそう言ったのだが、イスファには伝わらなかったかもしれない。

 ファイアーボールだと制御が難しいからクリエイトファイアーで高温にしてから一瞬で死体を炭化させてから火を消した。その時空気が動くため炭化したものは塵となって消えて行った。


 うん、これなら見た目も悪くない。ちょっと地面が焦げた感じだけれど監視しているものにも伝わったはずだ。


「ねえ、監視者ってどれだけいるのかしら?」


 私が馬車に戻ってからそう尋ねるとイスファがこう言って来た。


「そうだね。イレスティア王国側の監視者もいるけれど、そのミルザ王国側の監視者も結構いるんだよね。できればエリーにはおしとやかな印象を本国に持ってほしかったんだ」


 なるほど。そういう気遣いもあったのか。


「でも、私の噂はミルザ王国でも広まっているんでしょ。なら、規格外の魔法を持っているものと思ってもらう方が安全なんじゃないかと思ったんだ。私もイスファも」


 私はそう思っていたけれど、どうもミルザ王国ではそう捕えてくれなかったみたいなんだよね。


 なんか恐怖が先行しちゃったみたいなんだよ。しかも、私たちがイレスティア王国の王都で歓待を受けている間に、先にイスファをいじめていたあの姉であるフェリアルという憎いやつが殺されかけたとか変な噂を流しだしたのだ。


 それに便乗したのがイスファの弟のナジーブラとかいうちょっと頭の足りないバカがいるんだよね。

 だってさ、ミルザの王都についた瞬間に「化け物は帰れ」とか言い出して石を投げつけて来たんだよね。


 はい、いきなり国際問題に発展です。え?石はどうしたかですって?


 光速で握りつぶしました。ただ、握りつぶした破片が私にあたったようにも見えたのでちょっとした騒ぎになっちゃったんだよね。


 それも、なぜか私が悪いと言う風に。おかしくない?


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