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~やられたらやりかえししましょう~

~やられたらやりかえししましょう~


 イスファが言うにはこの学園にイスファの姉がいるらしい。というか、初日にイスファに絡んでいた女子たちにその姉がいたらしい。


 姉の名前はフェリアルというらしい。イスファに似ているのなら美人なのかと思ったら、母が違うのだそうだ。


 イスファの母と違って、妾の子のため王位継承権はないというのだ。だが、このフェリアルには弟がいるという。


 年齢は2つ下。名前はナジーブラという。うん、絶対に名前は覚えられない。それに顔もわからないのだ。


 このナジーブラも妾の子のため、王位継承権はないのだという。


 だが、フェリアルはイスファに王位継承権を放棄させて、このナジーブラを王にしたいというのだ。


「そのナジーブラって王になりたいの?それに優秀なのかしら?」


 このイスファは悪辣女王により誘拐され、ミルザ王国は確かイスファの弟が王位についたはずだ。


「う~ん、そうだね。当人がこれから頑張れば、優秀になるかもしれないね」


 イスファが視線を外した。ということは優秀じゃないのか。


「なんで王になりたいんだろう。やる事いっぱいだし、調整大変だし、できれば地方貴族になってゆったりと生活するのが一番だと思うんだけれどな」


 本当にそう思う。カージェス領で過ごした時は平和だったな。まあ、色々あったといえばあったけれど、楽しかった。


「そうだね。多分王になったら何でも手に入るし、何をしても許されるって思っているんじゃないかな?」


 イスファが遠い目をしている。多分イスファはフェリアルとナジーブラと関わり合いになりたくないのだろうな。


「その暴力姉とその取り巻きにやられたんだよね。なら、話しは簡単。私が殴り込みに行ってボコボコにしてきてあげる。大丈夫。顔は隠すよ。流石にイレスティア王女がミルザ王国の王族?貴族?をボコボコにしたらまずいのはわかるから」


 うん、やっぱりやられたことはちゃんと返してあげなきゃね。


「待って、待って、待って。とりあえず、落ち着いて。僕は仕返しなんて望んじゃないんだ」


「え?なんで?やられたら、やり返さないと相手が付け上がってくるわよ」


 そう言うものだとラナさんが教えてくれた。あれ?これはリムバだったかしら?それともミューズ?


 話しを聞いていたのか近くにミューズがやってきた。


「お嬢様が手を下すまでもありません。ご命令ください」


 ミューズの目が本気だ。というか、ミューズさん。あなた暴れたいだけでしょ。血塗れのミューズですものね。学園に来てから剣を振るうこともありませんものね。


「だから、僕は望んでいないんだって。それに、思ったんだ。僕は王にならないほうがいいのではと」


「ならば王位継承権を放棄されるおつもりですか?」


 話しが見えない。殴り返せばいいだけの話しなのに。


「それもいいかなって思って着たんだ。まあ、僕の好きな人が僕の国に来てくれるのなら別なんだけれど・・・」


 そう言ってイスファが私の事をじっと見つめてくる。


 なんだ、イスファって好きな子がいるんだ。


「イスファが好きな子ってどんな子なの?」


 こんな美少年に好きだと言われたら落ちるだろうな。イスファの幸せのためにちゃんと相手を見極めないと。


「え?気が付いていないの?」


「ん?どういうこと?とりあえず、ミューズならばれずに殴り倒せるわよ。まあ、減るものじゃないから指示出してもいいかしら?」


 ミューズを見るとうずうずしているのがわかる。そして、なんだかイスファががっかりしていた。何かあったのかな?まあ、いいか。そう思っていたらイスファが私の方を向いてこう言って来た。


「いや、ダメだって。それに、フェリアルはエリーを怖がっているんだ。だから、エリーと一緒にいるだけで僕は安全だし、それだけで十分なんだ」


 イスファがなんか必死に辞めてと言ったのでミューズには様子見を伝えておいた。

 残念だよね。やっちまえばいいのに、。


「わかりました。では、手は出しません。手はね。ええ」

「荒事はダメだからね。手も足も剣も出しちゃダメだからね」


 ちゃんと釘を刺しておいた。そうこうしているうちに理事長との頃に手紙を届けてもらっていたラピスが戻ってきた。


「理事長は今日の午後なら都合が付くそうです。どうされますか?」

「もちろん、訪問するわよ。イスファもいいわよね?」


 イスファを見ると笑顔だった。


「もちろん行きます」


 ただ、やっぱり顔をここまでボコボコにされたのは納得がいかない。直接攻撃じゃなく、イレスティア王国が絡んでいないと思わせればいいんだよね。


 私は地面を2回蹴った。リーリカにちょっとした嫌がらせをするように伝えた。


 といっても、人前で足をそっとひっかけて転がせるとか、数分だけ教科書を隠して元に戻すとかそういうちょっとした嫌がらせだ。


 数秒で出来るものだ。でも、私はわかっていなかった。


 この聖ブブロ王国でリビングデッドが数秒でも活動することがどういうことにつながるかということを。


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