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革命軍の一兵士だった私が悪辣女王に転生したんだけれど  作者: ミナセ。
(イレスティア王国編 そのに)
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~命をかけて交渉しましょう~

~命をかけて交渉しましょう~


 イレスティア王国とイース帝国の間にある平原に城とまでいかないがかなり大きめの館が作られている。


 高い城壁があり、その城壁の上に何か動くものがいた。見た感じゴーレムのようにも見えるが動きが俊敏だ。


 聞く限りだとある程度近づくと城壁から光線が複数打ち出され、避ける間もなく光線にぶつかり一撃で爆発し、死亡するという。


 さて、光線を受けた場所は地面がえぐれている。草が生えている所は安全エリアだ。その安全エリア近くから厄災のシュラがいる館を見つめる。


 どうやって近づいたらいいのだろう。まず、普通に近づいたら光線でやられると思うんだよね。あのゴーレムが私と他の人間を識別しているとも思えないし。


「ふむ、知った顔がいると思ったらお前だったか」


 後ろから声がした。振り返るとそこに褐色で金髪ロングのスレンダー美女が立っていた。いや、すでに石でつくられた大きな玉座のようなものに腰掛けている。


 こんな芸当ができるのは厄災のシュラだけだ。しかも残念なことにストッパーになってくれるエンジェがいない。


 うん、これは終わった。だって、同行したミューズはすでに動くことができていない。片膝をついて頭を垂れている。


「館を造られたようなので挨拶をした方がよいのかと思いました。けれど、護衛が私を識別してくれるのかわからないためこちらから観察をしておりました」


 まあ、挨拶をしようと思っていたのは本当のことだ。そして手土産も用意している。


「こちらが手土産になります」


 ミューズが持っていたものを奪い取り渡す。


「おや、焼き菓子かい。こういうのは時代がかわってもおいしいものだ。お茶にしようか」


 厄災のシュラが指を鳴らした。その瞬間周囲が変わった。え?転移?それとも何?まったくわからない。


 ただ、わかっているのは豪華なカーペットの上に木で作られたテーブル。ふかふかのソファが置かれている部屋に立っていたのだ。


「さあ、座りな」


 圧が少しゆるくなったからかミューズも動けるようになった。どうやら持っていたはずの焼き菓子はいつのまにか見た目が人に近い侍女のようなゴーレムがお茶会の準備をしていた。


 どうしてゴーレムだとわかったかというと、まず肌の色が銀色なのだ。そして、瞳の色が白い部分がなくすべて黒色で中央に十字の金の星があるのだ。しかも瞬き一つしない。

 さらに服装はメイド服のように見えるが、所々突起があり鎧にも見える。うん、物騒だ。絶対にこの侍女は私やミューズよりも強いだろうな。ミューズも同じことを思っているのだろう。すでに警戒とかそういうレベルじゃなく諦めのような形で全てを受け入れれいる。


「ふむ、それでお茶をするためだけにここに来たわけじゃないんだろう?」

「はい、実はこの場所ですが、イレスティア王国とイース帝国の間の交易路でもありまして、この場所を通行する許可をいただきたいものたちが多くおります」


 まず、事実を切り出した。だが、なんというか、まったく興味をもっていないというか、外の風が窓にあたったかという感じのような反応だった。


「それが何か問題があるのか?道など新たに作ればいいだけではないか?」


 ああ、これダメなヤツだ。よくわかる。


「確かにそうですね。では、この付近にやってくるものがいたら・・・」

「今まで通り防衛システムが作動するだけじゃ。研究内容を知られないようにしないといけないからな」


 うん、交渉失敗だ。


「わかりました。そのことを伝えて起きます」

「そうね。あなたにそんなお願いをしたものたちって最低ね。まあ、実験材料から聞いた話しだとイース帝国って言うのが悪いんでしょう。なんとかしなさい。しないのなら私が敵味方関係なくこの付近を更地にするからね」


 ああ、これは交渉以前の問題だ。


「わかりました。ちゃんと制裁加えますのでご安心ください」

「じゃあ、サービスね。ちゃんとあなたたちを戻してあげるわ」


 シュラはそう言って指を鳴らした。私たちはまた転移させられた。ただ、転移した先はダールトン辺境伯側ではなくイース帝国の最南端の防衛都市「イシュクール」だった。


 そして、私たちはそのイシュクールの衛兵に取り囲まれたのだった。

 なんでこんなことになったのよ!


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