003.分子生物学
魔理沙:ゆっくり魔理沙だぜ
霊夢:ゆっくり霊夢だよ
魔理沙:霊夢はコロナウィルスワクチンは
魔理沙:接種したか?
霊夢:私の歳だとまだ予約できないみたいだよ
霊夢:周りは妖怪ばかりだし
霊夢:ワクチンをうった人もいないかな?
霊夢:でも予約できるようになっても
霊夢:ワクチンうつのはちょっと怖いな
魔理沙:なんでだぜ?
霊夢:だってナノマシンって機械を
霊夢:注射するんでしょ?
魔理沙:なるほど。霊夢はナノマシンを
魔理沙:小さい機械だと思っているのか
霊夢:違うの?
魔理沙:違うんだぜ
魔理沙:でも、霊夢が新しい技術を使った
魔理沙:ワクチンを怖いと思っているのも
魔理沙:理解できるんだぜ
霊夢:そうだよ。ちょっと怖い
魔理沙:じゃあ、今回はコロナウィルスワクチンに
魔理沙:使われている技術を解説するんだぜ
霊夢:お、お願いお願い
魔理沙&霊夢:ゆっくりしていってね!!!
魔理沙:コロナウィルスワクチンに使われている
魔理沙:mRNAと脂肪なんだぜ
霊夢:それって何?
魔理沙:霊夢の体の中にもたくさんあるものだぜ
霊夢:し、失礼な! そんなに脂肪ないわ
魔理沙:失言だったぜ
魔理沙:改めて、RNAというのは何か知っているか?
霊夢:たしかRNA・・・リボなんとかだったから
霊夢:・・・リポビタンD的な栄養素?
魔理沙:ちょっとおしいんだぜ
魔理沙:リポビタンのリポは脂肪って意味だぜ
魔理沙:ちょっと変えてDNAは知っているか?
霊夢:それは知っているわ。遺伝子よね?
魔理沙:そうそう
魔理沙:そのDNAを使って細胞は増えるわけだが
魔理沙:DNAをコピーするときに使われるのが
魔理沙:mRNAなんだぜ
霊夢:そうすると遺伝子情報を体内に入れるの?
霊夢:ますます怖いじゃない
魔理沙:でもウィルスの持つ遺伝子情報も
魔理沙:日夜体内に入っているんだぜ
魔理沙:ウィルスは自分のRNAを持っていて
魔理沙:人間の体内に入ると細胞に
魔理沙:自分のコピーを作らせて増えるんだぜ
霊夢:え・・・
霊夢:そ、そうか
霊夢:ウィルスも遺伝子の塊だっけ・・・
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:でもウィルスで人類のDNAが
魔理沙:変化したりしないのは経験則から
魔理沙:わかっていることだぜ
霊夢:つまり、mRNAを体内に入れても問題ないのね?
魔理沙:問題ないように作られているんだぜ
魔理沙:しかもmRNAは壊れやすく作られており
魔理沙:体内に残存しないようになっているんだぜ
魔理沙:長期的な影響に関しても考慮済みなんだぜ
霊夢:なんかすごい便利なワクチンに思えてきたわ
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:実際、mRNAワクチンは癌ワクチンが
魔理沙:先に研究されていて、その応用で
魔理沙:できたんだぜ
霊夢:え? 癌の予防なんてできるの?
魔理沙:そうらしいぜ
魔理沙:近いうちに個別の癌に対する予防ワクチンが
魔理沙:どんどん実用化されていくと思うんだぜ
霊夢:夢の技術だね
魔理沙:mRNAワクチンに代表される分子生物学は
魔理沙:これからどんどん発展していくと思うぜ
霊夢:分子生物学かぁ
霊夢:あんまり聞いたことない学問だね
魔理沙:遺伝子組み換えって聞いたことないか?
霊夢:あるよ
霊夢:大豆とかで使われてるんだっけ?
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:日本では遺伝子組み換えは悪いイメージが
魔理沙:ついてしまっているけど
魔理沙:それは自然を経由してやるか
魔理沙:人工的にやるかの違いだけで
魔理沙:遺伝子操作自体はずっとやってきてるんだぜ
霊夢:うん? 例えば?
魔理沙:日本だとお米が代表的だけど
魔理沙:普段食べている野菜のほとんどは
魔理沙:人為的に交配を繰り返し遺伝子を操作した
魔理沙:品種だぜ
霊夢:ああ、なるほど
霊夢:そういうことね
霊夢:そう考えると確かに遺伝子操作してるね
霊夢:おいしいお米が食べられるのも
霊夢:遺伝子操作のおかげだね
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:これでコロナウィルスワクチンに対する
魔理沙:恐怖は薄れたか?
霊夢:あ、うん
霊夢:(注射は何歳になっても怖いけどね)
魔理沙:じゃあ、説明を終わるんだぜ
魔理沙&霊夢:またね
(楽屋裏)
霊夢:でも、人間て「生」に貪欲だよね
霊夢:なんで長生きしたいんだろうね
魔理沙:まあ、義務を果たした後
魔理沙:「人生を楽しむ時間がほしい」
魔理沙:と思うのはわかるんだぜ
霊夢:それなら長生きよりも
霊夢:働かない世界を目指した方が
霊夢:いいと思うんだよね
魔理沙:霊夢・・・
魔理沙:おまえ・・・天才か?
霊夢:え、日本人ならみんなそう思ってるよね
霊夢:子供のころに見た未来の想像図って
霊夢:人間の代わりにロボットが
霊夢:働いていたじゃない
魔理沙:た、たしかに
霊夢:世界政府ができてて
霊夢:戦争の心配もなかったし
魔理沙:そ、そうだったんだぜ
霊夢:今からでもそういう未来を
霊夢:目指せないかな?
魔理沙:あきらめなければ
魔理沙:そのうち、そうなるかもだぜ
霊夢:そう祈るわ




