002.宇宙開発
魔理沙:ゆっくり魔理沙だぜ
霊夢:ゆっくり霊夢だよ
霊夢:魔理沙、宇宙って好き?
魔理沙:もちろんだぜ
魔理沙:最近、サイエンスZEROでも宇宙関連の話題が
魔理沙:多くて宇宙好きなわたしとしても
魔理沙:うれしい限りだぜ
霊夢:宇宙開発や研究ってとてもロマンがあるけど
霊夢:費用ばかり掛かって現実の生活に
霊夢:役に立たないじゃない?
霊夢:それなのになぜ宇宙開発や研究を続けるのかしら?
魔理沙:宇宙開発に限らず多くの研究は
魔理沙:すぐには役に立たないんだぜ
霊夢:じゃあすぐに役に立つことだけ
霊夢:やっていれば世の中はもっとよくなるんじゃない?
魔理沙:ああ、そうかもだぜ
魔理沙:でも、もし産業革命みたいな技術革新が起こって
魔理沙:人々の生活がもっと良くなったら?
魔理沙:そう考えると研究開発も悪くないだろ?
霊夢:そうだと思うけど・・・
霊夢:宇宙開発は?
霊夢:産業革命みたいな技術革新が起こるかしら?
魔理沙:もちろんだぜ
魔理沙:というか、宇宙開発は人類が発展していくには
魔理沙:宿命づけられたものと言っても過言ではないんだぜ
霊夢:宿命?
魔理沙:そうだぜ
霊夢:それは興味あるわ
霊夢:教えて、教えて
魔理沙:いいぜ
魔理沙:それじゃ
魔理沙&霊夢:ゆっくりしていってね!!!
魔理沙:現在、地球上の資源は大量にあると言っても
魔理沙:全人類が永遠に使い続けることはできないんだぜ
霊夢:え、そうなの?
魔理沙:ピークオイルって聞いたことないか?
霊夢:ないわ
霊夢:ピーナッツオイルなら料理で
霊夢:ちょっと使ったことあるけど
魔理沙:なんか美味しそうな気がするんだぜ
魔理沙:あとで食べさせてくれだぜ
霊夢:わかったわ
魔理沙:ピークオイルというのは、石油などの埋蔵量のうち
魔理沙:半分以上を掘ってしまい、採掘コストが
魔理沙:上がり続けるようになることを言うんだぜ
霊夢:へ~。でも、石油の価格って
霊夢:一時期めちゃくちゃ下がってなかったかしら
魔理沙:霊夢の言う通り一時期は原油価格がマイナスに
魔理沙:なったりしたんだぜ
魔理沙:それには色々な理由があるんだが
魔理沙:一つにはシェールガスやシェールオイルの
魔理沙:採掘技術の発達があげられるんだぜ
霊夢:聞いたことあるわ
霊夢:確かアメリカの油田が復活したとかだよね
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:今まで採掘できなかった化石燃料を
魔理沙:採掘できるようになったことで
魔理沙:近いうちのピークオイルは避けられたんだぜ
霊夢:じゃあ問題ないんじゃない?
魔理沙:それでも使っていればいつかはなくなって
魔理沙:しまうのが化石燃料なんだぜ
霊夢:でも原子力とか別のエネルギーを
霊夢:使えばいいんじゃない?
魔理沙:それも同じなんだぜ
魔理沙:地下資源は使えばいつかはなくなるんだぜ
霊夢:じゃあ、太陽光発電とかなら無限じゃない?
魔理沙:そうとも言えないんだぜ
霊夢:なぜ? 太陽がすぐに滅びるとは思えないわ
魔理沙:もちろん、太陽はそう簡単に消えないんだぜ
魔理沙:それに太陽が終わるときは地球もいっしょに
魔理沙:終わるんだぜ
魔理沙:それは別の話になるので脇に置いて
魔理沙:太陽光発電をするのにはシリコンや
魔理沙:その他のレアメタルが必要なんだぜ
霊夢:えっと?
魔理沙:それを掘り出すためのエネルギーをどうするか?
霊夢:あー
霊夢:化石燃料になってしまうのね
魔理沙:もちろん、化石燃料を代替することも
魔理沙:できるが、そもそもシリコンやレアメタルも
魔理沙:埋蔵量には限りがあるんだぜ
魔理沙:これもピークオイルと同じく
魔理沙:掘れば掘るほど採掘に必要なエネルギーは
魔理沙:多くなって最後には掘れなくなってしまうんだぜ
霊夢:なるほど・・・
霊夢:あ、じゃ、化石燃料を太陽光発電に置き換えても
霊夢:SDGs的に意味なくない?
魔理沙:SDGsなんて難しい単語をよく知っていたんだぜ
霊夢:流行ってるからね
霊夢:乗れるものには乗っておくタイプなの
魔理沙:なるほどだぜ
魔理沙:でも、そのSDGsも宇宙開発に関係するんだぜ
霊夢:え? エネルギーを太陽光発電にするのと
霊夢:宇宙開発に何の関係が?
魔理沙:宇宙開発には多くの技術が必要なんだが
魔理沙:地球上と比べて大きく違うことが
魔理沙:ひとつあるんだぜ
霊夢:空気がない?
魔理沙:確かに空気はないんだぜ
魔理沙:でも、そうじゃなくて今わたしたちが
魔理沙:主に使っているエネルギーは何か?
魔理沙:という点を考えてほしいんだぜ
霊夢:あ、宇宙には化石がない!
霊夢:つまり、石油も天然ガスもない!
魔理沙:そうなんだぜ
魔理沙:もちろん、地球型惑星が数千年後に
魔理沙:地球の近くを通ってくれて
魔理沙:移住できる可能性もあるんだぜ
魔理沙:でも、そこに化石燃料があるという可能性は
魔理沙:限りなく低いんだぜ
霊夢:なるほど。だから太陽光発電に
霊夢:エネルギーをシフトするのか
魔理沙:太陽光発電の他にも太陽光発電で
魔理沙:発電した余分なエネルギーを保管するために
魔理沙:水素へ変換して燃料電池として利用するなども
魔理沙:その一環だぜ
霊夢:気が付かなかったよ
霊夢:魔理沙、頭いいね
魔理沙:頭がいいのはわたしじゃないぜ
魔理沙:それを考えた人だぜ
霊夢:色んなことが宇宙開発に役に立つのは
霊夢:なんとなく理解したけど
霊夢:宇宙に行って何するの?
霊夢:さっき、地球型惑星と言っていたけど
霊夢:今のところ見える範囲にないんでしょ?
魔理沙:その通りだぜ
魔理沙:だから地球型惑星がなかったときのことを
魔理沙:考え始めたんだぜ
霊夢:というと?
魔理沙:昨今、「はやぶさ」「はやぶやさ2」の成功を受けて
魔理沙:MMXが計画されているんだぜ
霊夢:Pentiumの拡張命令?
魔理沙:時々ものすごい古いネタをぶっこんでくるんだぜ
魔理沙:霊夢はいったい何歳なんだぜ・・・
霊夢:え、魔理沙と同じぐらいだよ
魔理沙:そう言われてみればそうなんだぜ・・・
魔理沙:わたしは一体何歳なんだぜ・・・
魔理沙:いつから生きてるんだぜ・・・
霊夢:SAN値チェックロールしてないで続きを
魔理沙:あ、ああ。わかったんだぜ
魔理沙:MMXとは火星衛星探査計画のことだぜ
魔理沙:火星の衛星、フォボスまたはダイモスに
魔理沙:着陸してサンプルを採取してくるんだぜ
霊夢:へー
霊夢:それはすごいね
魔理沙:目的は「なぜ地球に水があるか?」を
魔理沙:探るためにサンプルを採取するんだぜ
魔理沙:でもこの技術があれば小惑星に
魔理沙:人類の発展に必要な資源があるか
魔理沙:調査することができるんだぜ
霊夢:あ・・・
魔理沙:何かわかったか?
霊夢:地球の資源がなくならないうちに
霊夢:宇宙から採ってこようというわけね
魔理沙:さすが、霊夢だぜ
魔理沙:察しがいいんだぜ
霊夢:地球の資源は限りがあるけど
霊夢:宇宙には無限にあるはずだもんね
魔理沙:もちろん、すぐに実用化されることは
魔理沙:ないと思うぜ
魔理沙:でも人類が長い間、発展していくのには
魔理沙:必要になってくるんだぜ
霊夢:そうか。だから宇宙開発って重要なんだ
魔理沙:ちょっと長くなったけど
魔理沙:終わりにするぜ
霊夢:そうね
魔理沙&霊夢:またね
(楽屋裏)
霊夢:SDGsを考慮して食用コオロギの
霊夢:ピーナッツオイル揚げを作ってみました
魔理沙:え・・・
魔理沙:(姿揚げじゃねーか)
霊夢:そういえばSDGsで「虫食」が
霊夢:話題にあげられるのはなぜ?
魔理沙:ひとつは虫は育てるのに時間がかからない点だぜ
霊夢:確かに
霊夢:虫はたくさん増えるもんね
魔理沙:あとは栄養学的にも悪くないバランスだからだぜ
霊夢:へ~
霊夢:(コオロギの素揚げをポリポリ)
魔理沙:霊夢は平気なのか?
霊夢:え? 私の実家は「イナゴの佃煮」とか
霊夢:「蜂の子の炊き込みご飯」とか
霊夢:「蚕ノ蛹の揚げ物」とか
霊夢:子供のころにたくさん食べてたから平気だよ
霊夢:っていうかコオロギって美味しいんだね
魔理沙:そ、そうなのか・・・
魔理沙:わたしはダメなんだぜ・・・
魔理沙:そういうところは日本人を尊敬するんだぜ
霊夢:じゃあ、これでも食べる?
魔理沙:クッキーか
魔理沙:ありがたいんだぜ
魔理沙:(クッキーをポリポリ)
魔理沙:美味しいんだぜ
霊夢:それは無印良品のコオロギの粉末入りクッキーだよ
魔理沙:え・・・
霊夢:見た目が虫じゃなきゃ
霊夢:虫も食べられるものなんだね
魔理沙:え・・・えぇえぇぇぇぇ!!!




