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変態アニキとブラコン姉妹  作者: 神堂皐月
4/24

身体測定にご注意下さい!

「「「ただいまー」」」


 みんな帰ってきたか。


 今の時刻は16時30分。


 だけど俺は、と言うより男子生徒は午前の授業で放課となり先に帰宅していた。


 なぜなら今日は──女子の身体測定日なのだ。


 桜蘭高校は元々女子校だったらしく、今も女子の身体測定日は徹底して女子だけで行う。勿論先生も女性だけ。


 なので俺は家でみんなの帰りを大人しく待っていたというわけだ。


「はい」


 凛が押し付けるように弁当箱を渡してきた。


「どれどれ、今日は全部食べたかな──おー! 今日はちゃんと全部食べたんだな。いい子だぞ」


「勘違いしないで! 別に奏なんかのために食べたわけじゃないんだからッ」


「はいはい」


 ポンポンと頭を撫でてやる。


「────っ!? ふんっ!」


「うェっ!?」


 凛は頭を撫でている俺の手を振り払いながら首にチョップをかましてきた。


「おいしかったわよ、ばーか!」


 そう叫ぶと、凛は頬を紅潮させながら走って行ってしまった。


「素直に言えよな」


 俺がチョップをかまされた部分を手で擦っていると。


「はい、お兄ちゃん」


「いつもごめんね、奏君」


 結衣とあや姉も弁当箱を渡してきた。


「気にしないでよ、あや姉」


 なんであや姉が弁当を作らないのかって? そんなのは簡単だ。──あや姉は料理ができないのだ。


 あや姉の唯一の苦手なことかもしれない。いや、苦手なんてレベルのものじゃない。あれは──殺人料理だ。


 あや姉が作った料理はなぜか全て激マズ料理になり、凄まじい腹痛や嘔吐を引き起こしてしまう。


 うちの家庭は両親が共働きだし、あや姉は料理ができないから俺が料理担当になったのだ。そのかわり、掃除や洗濯はあや姉がやってくれる。


「お兄ちゃん! 結衣ね結衣ね、お兄ちゃんが作った卵焼きが好きなの。だから、明日は卵焼きいれてね」


「ま、任せろ、結衣」


「はにゃ~」


 抱きついてお願いしてくる結衣の頭を撫でて宥める。


 結衣のやつ、また胸が大きくなってないか?


 ──はっ!? なにを考えているんだ俺は!?


 危ない危ない、俺としたことがもう少しで妹を邪な目で見るところだったぜ。


「結衣、また胸が大きくなったんじゃないか? 身体測定の結果はどうだった」


 何を言ってるんだ俺はあああぁぁああぁあ───!?


「お、お兄ちゃん!? そ、そう言うことは──」


 恥じらう様に身体をくねくねと身じろいでいる。


「だ、だよな。いきなり変なこと言ってごめ──」


「お姉ちゃんのいないところでね」


「訊いてもいいんですか!?」


「お、お兄ちゃんが訊きたいなら」


「奏君っ!」


「ごめんなさいッ」


 俺は反射的にあや姉に謝る。


「ゆ、結衣だけじゃなくて、わ、ワタシにも訊いて欲しいな」


「なんですとぉっ!?」


 バタンッ!


「ちょっと待ったぁぁー!」


「凛!?」


 凛がすごい勢いでリビングの扉を開けて来た。


「結衣もお姉ちゃんもなに言ってんのよ!」


 だよな、凛はちゃんと止めるはず──


「そ、そういう話をするときはあたしも呼んでよね」


「はいぃぃ!?」


 なんてこった。姉妹そろって変態だなんて。幻滅だよ……。


「是非みなさん教えて下さい!」


 そこには三姉妹に土下座をしている少年の姿があった。というか──俺だった。


「しょうがないなぁ。じゃあまずはワタシから──」


「結衣が最初に訊かれたんだから結衣からだよー」


「ちょ、あたしからじゃないと恥ずかしいことになるじゃないッ」


 教える順番でこんなに喧嘩するものなのか?


 教えてもらう側の俺にはなにも言えないけど。


「じゃあ身長から順番にみんなで言おっか」


「お兄ちゃんがそれでいいって言うなら」


「あ、あたしも奏がそれでいいなら」


 みんなが「どうすんの?」と言わんばかりに俺を一斉に睨みつけてきた。


 し、視線が怖い。


「い、いいんじゃないかな、それで」


「じゃあ結衣からね! 結衣の身長は148cmだよっ」


 そう言うと結衣は俺に抱きついてくる。


 仕方なく俺は結衣の頭を撫でた。


「ワタシはあまり伸びてなくて165cmだったよ、奏くん」


「あたしも148cm……」


 結衣と凛は同じ身長だったのか。まあ双子だしな、うん。


「次は胸だよね? 結衣の胸は87cmだったぁ」


 ニコニコと笑顔で言う結衣。


「ワタシは胸がちょっと大きくなったの……90cm」


 昔から大き目なあや姉は自分の胸の大きさが嫌いらしいからな。


 いいと思うんだけどな。うん、実にいい。


「あ、あたしは……75cm」


 自分の胸を確認するようにペタペタと両手で触りながらぽつりと言う凛。


 ……。


 …………。


 ………………うん、まあそりゃね。


「次はウエストだね。結衣のウェストは56cmだよ、お兄ちゃん」


「ワタシは60cmだったかなぁ」


「あたしも56cm」


 ここぞとばかりに自信たっぷりに言う凛。


「最後はお尻だね」


 自分のお尻を触りながら少し恥ずかしそうに──


「結衣のお尻は78cm」


「奏くぅーん、また大きくなってたのぉー」


「なんcmだったの?」


「……85cm」


「見事なボン、キュ、ボンだね!」


 グッと親指を立てる俺。


「うぇーん」


「なんで泣くの!?」


「──あたしは78cm」


 待ってられないと言わんばかりに、凛は話に割り込んできた。


 あれ? 結衣と胸以外一緒じゃないか?


「つ、ついでに訊くけど、みなさん何カップ?」


「結衣さんはEカップです」


 えっへん、と腰に手を当て自慢するように胸をはる結衣。


「ワタシはFカップ」


「……Aカップ」


「…………」


「何か言いなさいよ!」


「貧乳はステータスだぞ!」


「最ッ低!!」


「なんで最低なんだ!? 希少価値なんだぞ!」


「ふんっ!」


 凛は涙目で走り去ってしまった。


「お兄ちゃん、今のはさすがにかわいそうだよ」


「そうだよ奏くん」


「どこが!?」


 俺は夜になってもいったいどこが悪かったのかわからなかったのだった。

登場キャラクター紹介


家族

・藤森あやめ(姉)

 165cm B90(Fカップ) W60 H85


次話7日夜更新予定

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