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紙飛行機
そっと囁く風が
コンクリートの黄色い花を揺らして
挨拶をして出て行った
飛ばした紙飛行機
叶わぬ夢を乗せて
どっか僕の知らない
遠いとこまで消えていけ
閉じこもった暗い部屋
投げやりな殴り書き
もうどうにでもなれって
窓を開ける
飛んでく紙飛行機
風に運ばれてどこか遠くへ
海を越えて
川を越えて
高層ビルの遥か上で
飛行機と並んで飛ぶ
どこか知らないところへ
僕が行きたかった遠い場所へ
飛んでく紙飛行機
消え去った夢を乗せて
もう一つのジェット機
貴方を乗せてどこか遠くへ
並んで飛ぶ無力な紙飛行機
分かってたよ
分からないことばかりなことは
無力な紙飛行機
無力な僕が飛ばした夢の抜け殻
どうせ叶わぬ夢ならば
貴方と共に飛んでいけ
僕の知らないどこか遠くへ