↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/1

かくれんぼ



知ってるよ。



あたしたちは友達。



あなたはそれ以上に思っていないことを。



でも あたしは違う。



違うんだよ。



あなたがすきなの。












あたし 石原加奈には、好きな人が居る。


でも あいつはあたしを友達だと思ってる。


だから あたしも友達のふりをしなきゃいけないんだ。


あいつのことが好き、という感情は隠さなきゃいけない。


けして見つかってはいけない。


あたしの恋心は、日増しにどんどん抱えきれなくなっている。


でも 言っちゃいけない。隠すんだ。そう心でつぶやいて、わたしはあいつに声をかける。



「拓真 おはよっ。」


「おー。はよ 加奈。」



他の女の子には見せない笑顔を見せるのは、あたしの好きな人 阿相拓真。


学校一イケメンと呼ばれる拓真は、それはそれは整った顔立ちで、


そんな顔で笑いかけられたら 隠れているあたしの恋心は「こっちにおいでよ」って

言われてるみたいだ。




「な、なにしてんの?」


拓真の希少価値の笑顔から逃れるために あたしは必死に話題を振った。



「んー。誕プレ 何がいいかなーって 雑誌見てた。」


「誕プレ? 誰の?」


「お前・・・それマジで言ってんの?」


と、なぜか心配げな顔された。



拓真の親友の荘介はこの前終わったばっかだし、あたしの親友の麻奈とはそんな仲良くないはず。


あ・・・もしかして・・・


「彼女できたの・・・?」


と 恐る恐る聞いてみると、拓真は「ふはっ」っと笑った。


「え・・・違うの?」


「大間違いだな。じゃあヒント。ちょうど一週間後は誰の誕生日でしょう?」


一週間後・・・は、


「あたし・・・?」


「正解。自分の誕生日忘れるってどういうことだよ 笑」



やばい・・・めちゃくちゃ嬉しいんだけど。


だって、一週間前から誕プレ何がいいかなって考えてくれてるなんて。


そんなことするの、あたしだけ?


なんて考えてみたり。



「拓真・・・ありがとう・・・。」


「友達なんだからあたりまえだろ? しんみりすんな 笑」



拓真は何気なく言ったんだろう。


でも その何気なくがツライ。わかってたのに、拓真に言われると苦しい。


「友達」 これがあたしたちの変わらぬ関係なんだ・・・。


変わらないのなら この関係を崩したくない。


それ以上を望んで壊れるくらいなら、今のままでいい。



「ははっ。最近 感動しやすいんだよね。歳かな? 


 あ・・・麻奈来たから あっち行くね!」



この場にいるのがつら過ぎてついた嘘だった。


なのに ほんとうに麻奈が来たもんだから あたしの涙腺はもうダメダメ。


「麻奈ぁー。」


「加奈? どうしたの?!」


「一時間目さぼる・・・」


「よしよし。話し聞くから泣きやみな?」


麻奈の優しさが身にしみて 余計に泣きそうだよ・・・。




話しを聞いてくれると言った麻奈は、本当に一時間目をさぼって屋上についてきてくれた。


「なーにが友達よ。こんなかわいい加奈を!」


「もうあたし、麻奈にするー!」


「そうしな! あんな見る目ない男、願い下げだわ!」


麻奈は あたしの話を全部聞いてくれた。


「あたし、諦めたほうがいいのかなぁ・・・?」


麻奈の前ではとことん弱気になってしまうあたし。


「新しい恋したいなら応援するよ?加奈ならすぐ彼氏できるし。

 でも、ほんとうは諦めたいだなんて思ってないんじゃないの?」


ほんと、麻奈にはなんでもお見通しだなぁ。


「あたしね、告白したら今の関係が壊れるんじゃないかって、

 もう拓真と話したりできないんじゃないかって思って、すきだって伝えることを

 怖がってたの。

 でも、このままでいるのもいいとは思えないの。

 だから、決心が固まったら・・・伝えたいなって思うんだ。」


あたしの今の気持ちを麻奈に伝えると、なぜか麻奈のほほが赤く染まった。


「加奈・・・可愛すぎだから!!

 そんな顔で告白されたら阿相君 死んじゃうよ?!」


「え・・・」


「加奈は自分が可愛いって自覚がないからねー。困ったもんだわ。」


「何言ってるの? 麻奈のほうが可愛いよ。」


そう言うと、麻奈は はぁ~っとため息をついた。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。