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忘れていた事


「牢屋の中には……誰もいないわね。もしかして、他の人達はすでに犠牲になったのかも」


 私達は【MAP】を利用して、迷わず目的の場所に到着。


「主を拐ったのも生け贄がいなくなったから。失敗したら、生け贄を殺す事もあるという事ですね。王に【フォース】内でマスク着用禁止を伝えておきます」


「な、なんだって!? それは殺生ではないだろうか……」


 マンは奪った【ライオンマスク】を被った状態で、ホクホク顔をしてただけに、モモの発言に衝撃を受けてる。


「それは当然でしょ。咎人達は全員マスクをしてたわけだから。街の中をマスクをしてるお陰で歩き回れたのかもしれないし」


 牢屋に到着するまでに何度か咎人と遭遇したんだけど、全員がマスクをして、素顔を隠してた。


 マンはプロレスのラリアットでマスク狩りをして、マスクの種類を豊富にしてたから。咎人にとって、マンは恐怖の対象になってもおかしくないぐらい。


「カズハからも言ってやってよ……アンタはアンタで凹み過ぎでしょ。似たような魔物がいてもおかしくないからね」


「分かってるんだけど……やっぱり、差があるというかね」


「アレと一緒にしたら駄目でしょ。私達は始めたばかりなんだしさ」


 コング神殿内で遭遇した敵は咎人以外に、骨の魔物もいたわけよ。しかも、人の形をしていたからスケルトンだと思うよね? けど、実際はスケルトンじゃやく、ゴリクトン。咎人が骨になった状態の魔物。レア魔物だと【魔物図鑑】に表示されたのはいいけど、クエストの【スケルトン討伐】には含まれなかったから。


 というのもあるんだけど、前回のスライム戦に続き、拳でゴリクトンを倒せなかったのが悔しかったというのもある。


 スライムはリベンジに成功したけど、今回はまた違った感じ。


 私だけじゃなく、紅の攻撃もゴリクトンをバラバラにする事は出来たんだけど、時間の経過と共にゴリクトンは元の姿に組み立てられていく。


 紅が言うには、スケルトンやゾンビのアンデッド系は通常攻撃で撃退は出来るけど、撃破までは難しいみたい。撃破のためには【魔法】が有効で、だからといって、【魔法】なら何でもいいわけじゃなく、火系か神聖系。神聖系は回復と同系統。


 今のパーティーで【魔法】を使えるメンバーは誰も……って、私の職業が僧侶という事を忘れてたから。


 ゴリクトンは【ヒールLV2】の効果で消滅に成功。落とした素材は【腐ったバナナ】。死体が持ってたんだから、腐ってるのは当然。流石にこれはマンも食べようとしなかったんだけど……何に使えるわけ?


「新しい【アーツ】と【スキル】を手に入れただけ、良いとするか。C級になるための条件を一つクリアしたわけだし」


 C級昇級のために【新たな【アーツ】や【スキル】の習得、もしくは強化】が条件の一つ。


 ゴリクトンがレア魔物なのと、アンデッド系を相手にしたのが理由かもしれない。


【アーツ】は【ターンアンデッド】で、【スキル】は【破邪】。


【ターンアンデッド】 アンデッド系の魔物を消滅させる範囲系の神聖魔法。ただし、魔物から素材は一切落とさない。使用回数一回


【破邪】 神聖攻撃の威力上昇。レベルが上がれば、通常攻撃にも神聖が付与される。


 この【破邪】のスキルは良いかもしれない。通常攻撃=拳だけでアンデッド系の魔物を撃破出来る可能性があるんだから。


 けど、アンデッド系の魔物は【魔法】でしか、絶対に撃破出来ない……というわけじゃない。


 アンデッド専用武器もあるらしいし、道具もある。もしくは圧倒的な破壊力のある攻撃。骨をバラバラにするんじゃなくて、粉砕する……それをやってのけたのがマンだったわけよ。

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