表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

90/422

宝箱>ヒューイ


「洞窟をイメージしてたんだけど、地下遺跡って感じなのか……クエストの魔物は登場するかな」


 私達が降り立ったのは洞窟というより、地下遺跡というべきかも。ちゃんと天井や壁、石畳がある等、建造物の中だと分かる。それに壁には様々な紋様?が書かれている。これに何が意味があるとしても、解読は無理。職業に【学者】があったから、こういう時に必要なのかも。


「カズハが受けたのは【スケルトン討伐】と【ドリモグラ討伐】よね? スケルトンはいてもおかしくなさそうだけど……ドリモグラは所謂いわゆるモグラだからね。こんな場所に現れるかどうか……」


 昇級するため【救出作戦】がダンジョン攻略に入るとして、【D級の討伐クエストを五つクリア】をする必要がある。今回はスケルトンとドリモグラを選んでみた。受けれるクエストは全部埋めるつもりだったけど、他は定員オーバーだったから。


「カズハ様には申し訳ありませんが、優先するべきは主の救出。戦闘は出来る限り避けて、目立たないようにお願いします」


 モモが使用する【オールライト】も解除して、今はマンが使用した【光のランタン】の光だけ。全体を見渡せるのは良いんだけど、相手側としても同じ事になるから。


 敵の数が分からない以上、戦闘も出来る限り避けるのは当然の判断だと思う。


「今から【盗賊の鼻】を使います。全体ではないですが、敵の居場所をある程度は把握出来るはずです。これで主が捕まってる場所が分かればいいのですが」


【盗賊の鼻】は敵や宝箱の位置を把握するだけで、ヒューイの居場所までは無理みたい。けど、敵が多くいる場所が、捕まってる場所とも考える事も出来るわけで……


「この匂いは!! ついて来てください」


 モモはいち早く先に進んでいく。結構辛辣な言葉を言いながらも、ヒューイの事を心配してるみたい。【光のカンタラ】の僅かな光で、入り組んた迷路を迷いなく突き進んでいく。


「【光のランタン】の光を消します。ゆっくり進みますよ」


 先頭を行くモモがそう言うのも、その先明かりが点った場所が見えたから。明かりがある以上、そこに誰かがいるわけで、バレないように近付くためにも、【光のランタン】が逆に邪魔になってしまう。


「この先にヒューイがいるかもしれないわけね。戦闘の準備もしておかないと」


 どんな魔物がいるかは分からないけど、ここは先手必勝。それはマンや紅もそのつもりのはずだし。


「……ゴメンナサイ!! 昔のくせで……見つけたのは主がいる場所じゃなく、宝箱の匂いに釣られて……」


「「「えっ!!」」」


 私や紅だけではなく、マンもビックリしてるから。元盗賊だからって、宝箱の匂いに釣られるなんてある?


 先に進んでみると、本当に明かりがある場所に宝箱があるから。その宝箱も牢屋の中にあるだけじゃなく、二人のマスクマンに厳重に守られてる。


「でも、あれぐらい厳重にされてるなら、ヒューイを助けるための重要なアイテムが入ってるかもしれないし」


 紅の言う通り、貴重なアイテムが入ってる可能性がある。だから、モモもその匂いに引っ掛かった……という事にしておこう。


「それなら……あの二人を倒さないと駄目って事よね?」


 マスクマンのどちらかを倒せば、牢屋の鍵をGET出来るかもしれない。それがヒューイを助ける時にも必要になれば嬉しいんだけど……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] モモが魔法少女……いや元盗賊だったとは……(*゜Q゜*) まあ高貴な人に仕えてるメイドさんが 実は実力者っていうのはよくある話ですからね。 しかし何故マスクマンが見張りを……?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ