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パートナー決定!?

「はぁ……それでいいです。【ブロンズ級】に参加するので」


「それでは参加料の100Gを頂きますね。勝利すれば200G、連戦で勝利すれば400、600、1000、1500Gと報酬で手に入ります。負けた場合、そこまでの獲得した報酬の半分になるので、お気をつけてください。【ブロンズ】は五回勝利すれば、【シルバー】ランクに昇格となるので、五連戦までが可能となりますので」


「100Gね。五連戦か……一気に終わらせたいなぁ……」


 文句を言っても仕方ないけど、一気にヤル気が無くなったというか……C級になるために必要なんだよね。


「まぁ……要はやりようだと思うけど。パートナーになる相手よりも早く倒すとかさ。パートナーが強ければ、見るのも勉強になるんじゃないの?」


 紅は職業【僧侶】の試合がどんなのか知ってたから、マンがこんな風になるのが分かってたのもあるし、私が不満になるのも予想してたのかも。


「カズハ様。今回、パートナーとして選べるのは、この十人です。この中から選んで貰う形になります。それとリングネームがご希望でしたら、先に伺っておきますが」


「名前……レッドで。流石にそのままの名前は恥ずかしいし」


「分かりました。レッド様で登録しておきますね」


 後はパートナーを選ぶわけなんだけど、十人の闘技者それぞれの姿が小さなパネルで私の目の前に映し出されてる。


「パートナーといっても、オッサンばかりなんだけど……」


 女性闘技者はなし。歴戦の戦士みたいな感じなら良いんだけど、パネルから見たら覇気のないオッサンばかり。中年太りしてるオッサンなんて、ただのオッサンなんじゃ……


「【サー・イトウ】って……斉藤さん!? ゲームの中だから似た人物がいてもおかしくないけど」


 闘技者の中に斉藤さんそっくりのキャラがいるんだけど……職業は【魔物使い】。私をゴリラ扱いしてたから、【魔物使い】という可能性もある? 案内役でも【ユニユニ】の世界にいてもおかしくないわけだし……


 斉藤さん本人だったら、負け扱いでもいいから、一発ぶん殴らないと。最初にPK区域へ飛ばしたり、色々と説明不足なところもあったからね。


「私のパートナーとして、【サー・イトウ】を」


「ちょっと待った!! 彼女のパートナーの役は余が果たそうじゃないか」


 私が【サー・イトウ】をパートナーにしようとしたのに、何者かが話に割り込んできた。


「あ、貴方様は!!」


「……誰? 滅茶苦茶怪しいんだけど……冒険者が一緒に参加するのは無理だから」


 というのも、その人物は私やマンみたいに覆面を被っていた。それも私と同じ【赤レッドマスク】……しかも、全身が赤レッドの姿になってるから。違いがあるとすれば、マントを装着してるぐらい? 私やマンも覆面姿なんだから、受付嬢もそこまで驚く事もないんじゃないの?


「余が怪しいなら、お前も怪しい事になるのでは? それに余は冒険者などではないぞ」


 冒険者、プレイヤーだったら分からなくもなかったけど、NPCがそんな姿をしてるなら、余計に怪しいでしょ。


「余の名はヒューイ。同じマスクマンのよしみだ。共に頑張ろうではないか」


 ヒューイと名乗る人物はそんな事を言い残して、入場口と書かれた場所に向かっていくんだけど……


「いやいやいやいや……勝手に話が進んでいくけど、私は彼を選ぶつもりはないから。十人の闘技者の中にもいなかったよね?」


 同じマスクという理由だけで、一緒に参加するなんて無理だから。それにヒューイの見た感じからして、ヒーローの姿だとしても、強そうに全然見えなかったから。流石に冒険者の私がパートナーを選ぶ権利があるはず……


「それはそうなのですが……例外がありまして……ヒューイ様が相手を選んだ場合、私達はそれに従う事になってまして」


「例外って……理由は言えない感じなの」


「……ですね。冒険者でしたら、いずれ分かる時が来ると思いますが……」


 選ぶ権利どころか、拒否権もないみたい。受付嬢も困ったような顔をしてるから、【闘技場】側も断る権利がないって事なの?

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