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キャラメイク その1

「女性ですか……次に選ぶのは種族です。【ユニーク・ユニオン・オンライン】には数多くの種族が存在します。ですが、今回選べるのは人族、獣人族の二つだけとなっております」


 斉藤さんは私が【ゴリラ】を選ぶと思ったのか、少し残念そうな感じだったような……そこは置いといて、最初に選べるのは二つの種族みたい。


・【人】

・【獣人】

・【ドワーフ】(未開放)

・【エルフ】(未開放)

・【翼人】(未開放)

・【竜人】(未開放)

         ・

         ・

         ・


「種族はその国におけるメインクエストをクリアする事で開放されるようになっております。獣人族もプレイヤーの皆様の活躍により、可能となりました。そのため、新規のプレイヤーは最初から獣人族を選べますが、獣人の国のメインイベントは出来ないようになっています」


「なるほどね。その国のメインイベントが出来ないけど、最初から獣人族を選べるわけね。そこは仕方ない事かも」


勝負ごとにはそういう事もある。兄さんがゲームで先を越されたと残念がる事なんて、たびたびあったから。


「種族によって、姿が違うのは当然ですが、強さの成長率やスキルの入手率、適した職業が違います。スタート地点も、その国から開始となりますので、注意してください」


 そう言われても、私もそこまで詳しいわけじゃないし、初心者の部類だからね。でも、すでに選ぶのは決まってるから。


「選ぶのは【人】。じゃないと、彼女に分かって貰えないかもしれないし」


 千城院さんも【人】を選んでいたから、私も同じにするのは当然よね。


「分かりました。途中、種族の変更が可能な場面もありますので、その時はご利用してください」


 最初から【ユニユニ】をプレイしてる人達は【人】しか選べなかったのなら、種族変更のシステムは必要なんだろうね。千城院さんは【Vラボ】に載ったから、種族を変更する事は流石に……


「【人】を選んだという事で、【ユニーク・ユニオン・オンライン】の世界における姿を調整してもらいます。【人】の場合、カズハ様の姿そのままでも構いませんし、少しの修正、もしくは全くの別人になる事も可能です。鏡をご用意しますので、そこから変更していきます」


 斉藤さんの言葉通り、私の前に巨大な鏡が出現して、全身を映し出し……


「ゴリラが本来の姿じゃないから!! 本当は怒ってるんでしょ!!」


「申し訳ございません。前回のプレイヤーの写し身が残っていたようです。すぐに修正しますので」


「そこは『おちゃめ機能』じゃなくて、普通に謝るのね」


 前回、斉藤さんが案内したプレイヤー? いやいや……獣人を選んだにしても、リアルゴリラにしか見えないんだけど。


 今からでも案内役を交代するべき? 斉藤さんもそうしたかったら、薦めてきた? けど、説明が最初からになったら嫌だし……このまま進めていくしかないか。


「修正完了しました。本来のカズハ様の姿が映ってるはずです」


 今度はちゃんと現実にある私の姿が鏡に映し出されているわけなんだけど……少しぐらいは変更しても、千城院さんは分かってくれるかな? 千城院さんも髪や瞳の色を変えてたぐらいだし……


「身長を調整するのですか? それとも胸の大きさを」


「AIでも、それはセクハラだからね!! そのままで問題ないから!!」


 くっ……図星だったから、すぐに言い返してしまったじゃない。身長は百五十と低い方だし、胸だって……少しぐらい夢を膨らませてもバチは当たらないと思ったのに。


「本来の姿のままですね……了承しました。この場合、稀に特殊なスキルを手に入れる事が確認されています。もしくは、自身の基礎能力が高ければ、それが反映される事も」


 姿を変えなかった事での恩恵があるみたいだけど、それは選んだ後でしか分からない。しかも、自分の身体能力が高ければ、有利になる可能性もあるわけだ。私はどっちなんだろう? スキルが何なのか分かってないし、両方無理な事もあるのかも……


「ちょっと待って!! 反映されるのは基礎能力が高い時だよね。怪我とか持病があった場合は関係あったりは……」


「それは問題ありません。どのような方でも、不自由なく体を動かす事は可能です」


 だよね!! 良かった……千城院さんと一緒に行動出来ても、動けない状態で、迷惑を掛けるわけにもいかないからね。


「続きまして、カズハ様には【職業】を選んでもらうのですが、その前に【アーツ】と【スキル】の説明をしなければなりません。簡易ではありますが、説明を表示しますね」


「【アーツ】に【スキル】ね。兄さんから聞いた事がある言葉だわ」


【アーツ】と【スキル】の説明文が、名前や選択肢の時みたいに表示されたんだけど……


【アーツ】 職業専用の技や魔法。使用回数、発動時間、硬直時間がある。使用し続ける事によって回数上限アップ、時間短縮が可能。更に新たな【アーツ】を覚える事も。



剣士→【剣技】 戦士→【戦儀】 魔法師、僧侶→【魔法】 盗賊→【盗技】



【スラッシュLV1】→使用回数三回 発動時間十秒 硬直時間一分


【スラッシュLV5】→使用回数十回 発動時間三秒 硬直時間十秒


【スラッシュ】 1.5倍の攻撃を仕掛ける→ 【ヘビースラッシュ】 2倍の攻撃を仕掛ける。



【スキル】 【スキル】は二つ存在する。基本的にプレイヤーの補助的役割。回数制限もなく。常時発動可能。


【職業】 職業に固定された専用スキル。一つのみ。LV5以上になれば、【共通】に追加される。ただし、LVはそれ以上上がらない。



鍛冶師→【鍛冶】 学者→【解読】 炎魔法師→【炎系魔法威力アップ】 


【共通】 どの職業も習得可能。習得方法は様々。戦闘だけでなく、イベントやアイテム使用。職業によっても習得率は変化する。


「説明が長いのよ!! 大学の面白くない講義もそうだけど、途中で眠たくなるんだから」


「そこを私に怒鳴られても……」


「あっ……ゴメンナサイ。ついつい」


 思わず、斉藤さんに八つ当たりしてしまったわ。斉藤さは案内役として、必要な事をしてるだけなのに。次の職業選択時も【ゴリラ】を出してくるんじゃ……

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