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タクシーですか?

「ハァ〜……確かに距離は稼げそうだけどさ」


 蜥蜴の魔物もそうだけど、私との距離もどんどん離れていく。もしかしたら、あまりの速さにハイになってたりしないよね? 蜥蜴も三太が先に行くもんだから、方向転換してる。それに三太も気付いてないから。


「ボケっとしてたら、先に行きますよ」


【ハイスピーダ】を使った事で私以上の速さを持ったと勘違いした感じになってる。仕方なく、私も移動開始。【スピーダ】は使わず、三太の方へ。逃げる蜥蜴の魔物を倒したいところだけど、三太と別行動になるのは駄目な気がする。


「このスピードだったら、カズハにも速さで負けないかも」


「なわけじゃないでしょ。そっちが先に始めてても、経験の差が違うんだから」


「えっ!? そんなまさか……」


 私はすぐに三太に追いつき、カイ達と離れた時と同じ展開に。三太は僧侶として行動してただろうけど、私は近接系の職業と同じ動きばかりしてたから。それに戦った相手が相手だけに、成長度も違うはず。なにより、【ユニユニ】で自分の姿をコピーしてるから、自力の差もある。


「そうか!! 【スピーダ】を使って」


「使ってないから。アンタが【ハイスピーダ】を使った事で、パーティーメンバーの私も一緒に効果があるの。忘れてたの?」


「……そういえば、一緒のパーティーだったんだ……痛っ」


「仲間を放置してどうすんのよ」


 私がパーティーメンバーになってる事を忘れてたらしい。それは私を放置して、先に行こうとしたって事。ここは鉄拳制裁はしておくべきでしょ。まぁ……【ハイスピーダ】なしでも、三太の速さがぐらいには追いついたと思うけど……


「この先、敵との戦闘が控えてるんだから、体を慣らしておかないと駄目でしょ。それに……そこまで距離を稼げたわけでもなかったし」


「そんな……スピードが元に戻ってる!?」


「逃げた事で、戦闘が終了したからね。何も考えずに先へ進むから。挑発するなり、すれば良かったのに」


 蜥蜴の魔物と一定以上の距離が出来たから、戦闘が終了した事に。そうなったら【ハイスピーダ】の効果も消えるから。


「良い考えだと思ったのに」


 マンと紅が相手じゃないのもあるし、私に対抗意識もあるから、三太は素直に話を聞かない感じがある。もう一発殴りたいところだけど……


「また敵が!! 今度こそ【スピーダ】で」


「……少しは反省しなさいよ」


【ハイスピーダ】じゃなく、【スピーダ】を選ぼうとするあたりが……【重複】のスキルで【ハイスピーダ】が使えなくなってるのかもしれないけど……


「距離を稼ぐんじゃなくて、倒しに行くの。相手はさっきよりもヤバそうだから」


 さっきの蜥蜴の魔物じゃなく、ワニの姿もしていない。人の形をした蜥蜴、リザードマンが数体。石の槍や木刀を装備してる。


 リザードマン達をパーブルーダの巣へ行かせるわけには行かないでしょ。


「……あれ? 他にも別の魔物が……って、タクシー!?」


 三太は別方向にも新たな魔物を発見。それはタクシー……の姿にそっくりだけど、一匹だけじゃなく数匹いるんだけど……

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