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忘れ去られた存在

「無事到着したけど、三太は【ログアウト】の時間になってないでしょうね」


 私達は何事もなく、パーブルーダの島に到着。ここからパーブルーダの討伐……じゃなくて、仲魔にしないと駄目なんだけど……


「僕や紅も道案内ぐらいはある程度出来るけど、三太には及ばない。それにパーブルーダを使役出来るのは三太だけだから」


 三太が【ログイン】してから【ユニユニ】で三時間経過。現実だと一時間経過した事になるから。


 三太の親が厳しいのか、長く【ユニユニ】出来ない。途中で【ログアウト】する事もあったし、強制【ログアウト】された事も。


 パーブルーダを仲魔にして、千城院さんのいる場所に向かうためには、三太が確実にいないと駄目。途中で抜けて、マンが倒そうもんなら、復活するかも怪しいわけだし。


「明日は月曜日だし、早めに【ログアウト】しないと駄目だったら、今日はここで諦めるよ。けど、明日と明後日は確実に【ログイン】して欲しいかな」


 特に明後日……千城院さんが待ってるはずだから。上手く行ったら、私や三太も千城院さんと【フレンド】になれる可能性だって……


「そこは私からも頼む。私やカズハのせいで先に進めないのは、申し訳ないからな」


「師匠の頼みでもあるし、僕も千を直接見てみたい気持ちもあるので。今日出来るのは……後二時間……こっちで六時間ぐらいかな。それ以上だと……いつ【ログアウト】させられるか」


「仕方ないわね。今日のところは後二時間……私達もそこはちゃんと付き合うとして……パーブルーダ……いないんじゃない?」


「……そうみたいだね。あの大きさもそうだけど、鳴き声が響き渡ってたから」


「えっ!? パーブルーダはこの場所にいないの!?」


 紅と四壱は一度ここに来てるから、パーブルーダがいるかどうかが分かるみたい。


 そういえば、私達がパーブルーダと遭遇したのは獣人の国にあるサービスエリア。そこで餌を探しに来てたのかも。


「僕達がいた時は魚人達も一緒にいたから。餌には困ってなかったといえば、そうなるかな」


【リヴァイアサン】の封印がパーブルーダの島にあって、魚人達が押し寄せてたけど、それも無くなった事でパーブルーダの餌がいなくなったのかも。それで遠くに出稼ぎへ。


「【魚人スーツ】を着てるのは結構危ないんじゃないの? 引き寄せる事が出来たとしても、興奮状態になるかもしれないし」


 私と紅、四壱は【魚人スーツ】を着てるから、標的とされるんじゃ……興奮状態で三太がパーブルーダを仲魔に出来るかどうか……


「その前にパーブルーダを使役するやり方を教えて貰わないと!! そこはウサ男に聞けばいいかな?」


 タクシーの場合、三太が【魚人肉ソーセージ】をあげたのもあるけど、例外な気がする。


「僕もやり方は分かりませんから」


 私はウサ男にメールをしてみる。パーブルーダが戻って来る前に、【魔物使い】が魔物を仲魔にする、ちゃんとした方法を教えて貰わないと。


「待つだけなのも勿体ない。パーブルーダの巣まで先に行くのもありではないか?」


「それはありかも。巣まで行った事がないし、珍しい素材があるかも。四壱も7のためになるんじゃない?」


 マンと紅はパーブルーダの巣に行く事を提案。確かに、珍しい素材は兄さんが喜びそう。


「いや……その前に、カイがまだいるのか確認しない? ちゃんと脱出出来てるのか。放置した形になってしまったわけだからね」


「「「「あっ……」」」」


 四壱以外、全員がカイの存在を忘れてた。

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