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受付嬢は紅のパーティー参加反対派


「こんばんわです。カズハ様、マン様……紅様? まさか、カズハ様達のパーティーに紅様が加わるなんて事は……」


 私とマン、紅は【アイン】の冒険者ギルドに向かったんだけど、中に入るなり、受付嬢が私達に気付き、声を掛けてきた。そのせいで冒険者やNPC達は私達の方へ顔を向けるけど、マンの存在が抑止力になって、近寄って来れないのは予想通りといえば、予想通りなんだけど……


「なんで残念そうな顔と声をしてるのよ。カズハとは一緒のパーティーにはならないから」


「それは良かったです。カズハ様と紅様の勝負は私も楽しみにしてますので……もしや、次の勝負を!? それとも、カズハ様とマン様のクエスト報告ですか?」


 受付嬢は安心したように息を吐くけど、受付嬢が私とマンを推すとは聞いたけど、ブラックと紅を私達のライバルにしたいのかも……


「マンも一緒にいるから、先にそれをしてもいいかな」


 D級はまだだけど、【図鑑】とお金は手に入れても問題ないし、それでアイテムが増えるし、お金で買う事も出来るからね。【図鑑】自体がカウントされたら、楽にもなるし。


「分かりました!! それでは四つのクエスト完了の報告を受けたという事で、【魔物図鑑】【人物図鑑】【食べ物図鑑】、それとカズハ様、マン様にそれぞれ500Gですね。後は【アイテム、素材を十種類入手】なのですが、これはカズハ様が入手した場合でしたよね。残念ですが、【図鑑】は十種類に入りませんので」


「マンがそう言っただけなんだけど……それで構わないかな」


 本当は【NPC十人に話し掛ける】もあったはずなんだけど、冒険者ギルドに着く前に終わらせた……というよりも終わってた。マンがNPCに話し掛けた……わけじゃなく、声を掛けられたみたい。


 それも職質みたいな感じじゃなく、『そんな格好で寒くはないのかい?』とか、『何もないなら、これをあげようか?』と【ハイソン】の村の人に色々声を掛けられたみたい。


 後は【ハイソン】から【アイン】まで走ってる時、駅伝やマラソンみたいに、通りすがりのNPCに声援を受けたのもあるみたいなんだけど……結構、NPCには人気があるんじゃないの?


「それで……紅様がいるという事は、本命は勝負の続きですよね?」


 受付嬢は期待した目で見てくるけど、【模擬戦】はしないし、それだけのお金はないから。それに……


「勝負は勝負でも、私とカズハだけじゃない。今回はマンも含めて、三人の勝負になったから」


 私と紅とのライバル戦……じゃなくて、マンもその中に加わる形。だって、断った時のマンの表情を見たら、訂正するしかなかったんだから。放っておけないというか……そこは紅も同じ気持ちになったからね。


「マン様も勝負に!? 圧倒的過ぎませんか? マン様はE級ですけど、実力はB級以上だと思いますよ」


「そこは私だけじゃなく、紅も分かってるから。だから、勝負になりそうなのを教えて欲しいわけよ」


 戦闘関係なら、明らかにマンが一番だからね。今の私だとマンが逆立ちしても勝てないから。


「負けるのが決まってる勝負は面白くないし、その逆も同じよ。公平な勝負が一番でしょ」


 紅も私に【模擬戦】で負けて、それ以上の存在であるマンに戦闘で挑むのも嫌なのかも。成長する可能性はあるけど、勝負に勝ちたい気持ちは分からないでもない。


「そうですね……料理等の作成系は【スキル】を取得してからでないと……三人で【ゴミ拾い】は如何でしょうか? カズハ様には前回紹介したクエストですね」


 ゴミ拾いは【ユニユニ】の時間で三時間使って、ゴミ拾いをする。報酬はなしだけど、その時に拾ったアイテムや素材は入手した事になるんだったかな? 


「今回の場所は【嘆きの森】ではなく、【ハイソン】の奥にある【蛍の森】ですね。そのクエストでアイテムや素材をそれぞれ拾った物の中で一番を決めるというのはどうでしょう? 三人とも【鑑定】のスキルは持ち合わせていませんし」


 前回、私に薦めてたクエストだよね? D級になるため、残りのクエスト達成するためには丁度良いんだけど、ゴミ拾いをしてくれる冒険者が少ないからじゃないよね?

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