表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

392/422

渾身の一枚

「ん? 終わりなのか? 楽しくて、思わず熱中してしまったぞ」


 マンは私にマウントポジションを取った状態になってた。それを解いて、先に立ち上がり、私が立ち上がれるように手を差し出してくれた。


「私的にそこまでの余裕はなかったけどね。実力差があるのを痛感したよ」


 私はマンに差し出された手を取った。ちゃんとした攻防になってたようで、ダメージ差が全然違う。私の攻撃にマンはピンピンとしてるのに、私はたった一撃で左腕がおかしくなったから。


 前衛職と支援職の差、やり込み時間の差とか色々あるかもだけど、まだまだと実感出来た。


「そうなのか? 私は流石と思ったぞ。あそこまで回避出来たわけだし、ドロップキックを落とされたのも関心したんだが」


「うぅ……複雑な気持ちになるから」


 マンは素直に良かったところを褒めてくれるけど、それだけマンには余裕があった事になるから、それはそれで悔しいから。けど、遺憾が残るわけじゃないから。


「攻防の速さもそうだが、迫力も凄かった。カズハの良い写真は撮れたのだが……逆に水着姿が邪魔しているか。……あそこまで本気だとは思わなかったからな」


「それはそうでしょ。言っとくけど、筋肉は本気を出してないからね。本気出す=写真に載せれなくなるから」


 紅が武藤さんにツッコミを入れてる。私は本気を出したけど、マンの全力はパンツ……今はフンドシを外しての全裸じゃないと駄目だから。


「そうなのか!? あれで本気でないとすると……彼は凄いんだな。とはいえだ。この写真を使わないのも勿体ない。候補には入れるぞ。もしくは、【ユニユニ】の宣伝で使ってもおかしくない一枚だ」


 武藤さんはその写真だけは先に私達に見せてくれた。


 その場面は私の上段蹴りとマンのドロップがクロスする瞬間。格闘技の写真に使えそう……なんだけど、水着の写真ではないよね。


「こういう一枚は羨ましいかも。カナリアと四壱の写真もあの感じだと、良い写真になってそうだし。私も……って、私のパートナーは三太だ」


 紅は私や四壱みたいに凄い写真を撮って欲しいみたいだけど、その相手が三太だからか、明らかに残念な顔をしてる。


「三太も日々成長している。モデルが嫌だと土下座していたが、今は格好良いポーズを模索してると言っていたぞ」


 私と紅、四壱がタコナス達と戦闘してる間、マンと三太は合流してたわけだから、巨大化したヒトデナシとイカンの戦闘後、話をしててもおかしくないわけで……パープルーダに捕まってから、精神的に成長したのかも。


「私もその話は聞いたわ。それが嫌なの。漫画やアニメのパクリだからね。呆れて、何も言えなかったから。武藤さんが注意してくれるはずだし」


 紅と四壱は三太救出の時にいたから。この島に来る前にポーズの一つでも見せてもらったんだと思う。四壱も紅の言葉に深く頷いてる。


 そんな話をしてると新たに【ログイン】が表示された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ