ライバル宣言されました
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「さてと……今日こそはD級にならないと。マンが【ログイン】してくれてると魔除けならぬ、プレイヤー除けになってくれそうなんだけど……」
毎度同じ時間に【ユニユニ】に【ログイン】。マンが先に【ログイン】してた場合、【メール】に気付いて、【アイン】から始めてくれてたら、助かるんだけど……
昨日の紅との【模擬戦】のせいで、冒険者からパーティーの勧誘があるかもしれないから。私が断るよりも、マンが一緒にいれば近寄ろうと思わないだろうから。それに……
「逃げずによく来たわね……って、言いたいけど、一時間……こっちの時間で三時間も待ったんだからね!! 指定した時間にちゃんと来なさいよ」
いつもみたいに【アイン】の街にある噴水の場所から始まったわけなんだけど、紅が待ち伏せしていて、早々に喧嘩を売ってきたわけで……
「いや……約束したつもりもないし、そっちが勝手に決めた事でしょ。まずはランクをA級になってからでも勝負すれば……」
「そこはライバル同士、切磋琢磨して強くなるわけよ。それに今日の借りは、今日の内に返しておかないとね。昨日のも合わせて、倍返しよ」
紅もマンと出会ったら、その姿に驚いて、逃げてくれないかな〜とも思えてくる。あの時、リアルファイトでボコボコに……なんて、現実では犯罪だから。
私が紅を校舎裏に強制連行した時、色々聞かせてもらったんだけど、拳をボキボキと鳴らしただけで、あっちから話してくれたわけ。
百瀬紅子が本名。同じ大学二年で、外国語学科に所属。ダンス部とかじゃなくて、ストリートダンスをやってるみたい。【ユニユニ】を始めた理由は……【Vラボ】で千のインタビュー記事を見て、千城院さんと気付いたみたい。ブラックがいるから、【Vラボ】が家にあってもおかしくないし……って、私と同じじゃないの!!
実は話が合うのでは? 千城院さんの推せるところを話す事なんて、取り巻きの中に入らないと無理だと思ってたけど……いやいや、彼女とは千城院さんのパーティー枠を奪い合う敵同士だから。
【ユニユニ】の勝負の件に関して、いち早く現実でのバトルは紅が拒否してきた。勿論、その条件を飲む代わりに大学内で目立つような行動で、私を呼ぶ事は禁止させた。千城院さんから互いに白い目で見られるわけで、そこは紅も納得したみたいなんだけど……
「倍返しって……どんな勝負するのかも決めてないし、やるとも言ってないから。あの時は言うだけ言って、逃げて行ったでしょ。昨日はそっちにブラックがいたように、こっちにもパーティーがいるわけよ。D級に早く上がらないと駄目なんだから」
「まだE級のままなの!? 私は昨日の内にC級に上がったんだけど。それでも私のライバルなわけ?」
E級を馬鹿にするなら、人の昇級の邪魔をしないで欲しいんだけど。D級にならなかったのは、マンと一緒に昇級するのもあったんだから。
「……はぁ……はぁ……カズハに……一体……何の用だ」
ナイスタイミングとばかりに、マンが【ログイン】……したわけじゃなく、街の外から走ってきたみたいで、息を切らしながらも紅の背後に立った。まさかだけど……【ログイン】をやり直さず、【ハイソン】から走ってきたんじゃないの!?
紅からしたら、ハァハァと息を切らした男が後ろにいるうえに、振り返ろうものなら、パンイチのマッスルが目に入るわけよ。そうなった場合、すぐに逃げ出してくれたら嬉しいんだけど……
「えっ!? カズハの仲間が登場したわけ?」
紅は物怖じせず、マンの方へ振り返った。




