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部活の見学会

「ジッと見てる……たまに首を動かしてるのは、矢を避けるタイミングだからかな?」


 彼女は四壱が射った後、首を横に動かしたり、手のひらを閉じたりする時が。四壱が射つ時以外もかな? それを十分は続けてる。


「まさか……宮森じゃないんだから、そんな奇抜な事しないでしょ。ジーと見てるから、首が痛くなる時もあるって」


「人を変人みたいに言わないでよ。【ユニユニ】で必要な時があるかもしれないよ。私は役に立ったから。矢以外の攻撃でも避けれるようになるかもだし」


「確かに……【ユニユニ】の事を忘れてた。千様はランキング一位だし、回避も上手に決まってる……こんな風に練習してるのは意外だけど」


「それはそうなんだけど……変装した理由がこれかもしれないでしょ」


 千城院さんは四壱を見に来たんじゃなくて、弓矢の回避練習をしに来た? 傍目からは変な行動をしてるようにしか見えないから。


「あっ!! ……四壱に見つかったかも。四壱と目が合ってしまったんだけど」


 四壱が視線をこっちに向けた事で、ファン達から歓声が上がる。勿論、ファン達を見たんじゃなくて、私と百瀬……千城院さんではないと思う。だって、こちらを見た後、明らかに溜息を吐いてるから。私達の行動に呆れてそう……


「後で何か言ってきそうだけど、彼女は別の場所に行くみたいね」


 彼女は四壱のファンみたいに歓声を出す事はなく、さっと別の場所……それもすぐに近くにある柔道場と剣道場へ。


「もしかしてなんだけど、武道系の部活を全部見回っていくんじゃないの?」


「それは……あるかも。昔、空手の試合に見に来た事があったから。格闘技好きでもおかしくはないかも」


 私が出る試合のため……じゃない事は分かってるけど、その時に千城院さんのファンになったからね。


「そんなイメージはなかったけど、格闘技をする千様も良いでしょ。【ユニユニ】で証明済だし」


「ランキング一位で、人気もあるからね。ちゃんと色んな物を調べるのは凄いと思う」


 弓道部を見学した後、彼女は柔道、剣道、空手、レスリング、フェンシング、プロレスと全部見回ったから。それについて行くだけで滅茶苦茶疲れたし、休講の時間も終わって、昼休みに入りそうだから。


 意外だったのは一番長く見ていた部活。千城院さんが剣を使うのは写真にも載ってたから分かるんだけど、剣道やフェンシングじゃなかった。


 一番はプロレス、二番目が空手、次にレスリング。逆に私が空手の練習風景を長く見てしまったんだけど……


【ユニユニ】のためじゃなく、本当にプロレス好き? そういえば、私がコンビニで千城院さんを見掛けた時、雑誌コーナーで見えたのは【Vラボ】じゃなくて、近くにあったプロレス雑誌だったりする?


 私の中ではプロレス好き=マンという意識になってるんだけど……まさか、年齢は同じでもそれはないでしょ。


 マンが千城院さんなんて事は……ちゃんと冒険者の千がいるわけだし。イメージも全然違うから……


「千様はマンと戦ってみるつもりだったりしてね」


 百瀬は笑いながら言ったけど、それなら納得出来るかも。千城院さんはマンと【ナイトメア】戦で共闘したし、戦闘スタイルは知ってるはず。


 ブラックもマンをライバルと言ってたし、【模擬戦】でも試合をする事があるのかも。

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