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マンが通過します

「ちょっと……何!! 魚人とかザニガニがまた来るわけじゃないでしょうね!!」


 ロブを倒して一息したのも束の間、ドドドという地響きと共に木々が倒れる音も。それがこっちに近付いてきてる。ロブが倒された事で仲間を引き寄せたかもしれないけど……


「それはないよ。雄叫びも聴こえてるから。多分、あれは」


 マンの雄叫び。木々が倒れるのと同じぐらいに「うおおおぉぉ」って響いて来るから。カナリアの歌声や木々が倒れていくのに、こっちで戦闘が始まった事に気付いたんだと思う。


「ねぇ!! カズハ達と合流する前に降ろしなさいよ!! 急いでるからって、こんな姿恥ずかしいんだから……この馬鹿!! 過ぎてるじゃないの」


 マンは海を抱きかかえて、私とカナリアがいる場所を通り過ぎていく。私達がしゃがんでいた事もあって、視界から消えていたかも。


 海にとっては見られたくない姿を私達に見られた形になってしまったけど……


「おおっと!! すまない。二人とも無事か? 敵の姿が確認出来ないようだが」


 海の声に反応して、マンは急ブレーキを掛けた。そこで木にぶつかったけど、おかまいなし……というか、ダメージなし。私とカナリアが無事な事に安堵して、周囲を警戒してる。


「私とカズハで撃破したわよ。多分だけど、魚人はもういないんじゃないの?」


 カナリアはマンが海を抱えていた事にツッコミを入れなかった。海の動きだと急ぐ事も出来ないのは分かってるからだと思う。


「話すのはいいけど、私を降ろしなさいよ。言っておくけど、私はマンに先へ行ってもいいと言ったからね。他に敵がいるかもしれないからって」


「何となく想像出来るから大丈夫だから。それよりも海に聞きたい事があるんだけど?」


 封印が解除された事も言わないと駄目だし、ロブの存在もそう……魚人は封印を見つけられないみたいな事を言ってたはずだよね?


「……聞きたい事? うわ……結構エグい倒し方をするんだね。魔法でも使ったわけ?」


 近くにあった魚人の死体は消えてなく、顔だけなのとか、ミンチ状態の魚人のも置いた状態。それを私達がやったと海は勘違いしてるみたいだけど、酷くない!?


「違うから!! そこまでしないって。あれはザニガニ? ロブスターみたいな奴がやったのよ。最初は魚人達の仲間だと思ったけど……魚人の死体が消えないのもイベント関連で、封印が解かれて出現した魔物だと思うんだけど」


「封印が解かれたの!? 本当だ……魚人には無理だと思ったのに……私が聞いた話と違うんだけど」


 海もNPCの人魚にちゃんと話を聞いてなかった? それとも別の場所の封印が解かれて、ロブがこっちの島まで来た可能性もある?


「それが封印なのか!? ……壊したのは私だな。昨日、武藤さんと行動してる時だ。鯛焼きみたいな形をしていてだな。食べれるかと掴んだら……」

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