表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

309/422

合わせ技一本

 カナリアの二曲目。私がロブに負けてる状況でも躊躇わず、私が選んだ強化の歌を歌い始めた。下手に考えたりするのは時間のロス。【余韻】の効果は減らす事になるから。それに勝手な判断は致命的なミスになりかねない。


「その判断……助かる」


 私もすぐに立ち上がり、ロブと対峙。こっちは動かずにいると、ロブが仕掛けてきた。


 ジャブ、ジャブ、ジャブと打ち続けながら、ロブは距離を詰める。そして、少し離れての右ストレート。前転時の反撃を狙うためにそうしたのかもしれない。


 私も右ストレート時に屈むような姿勢を取ったから。


 けど、さっきの前転は相手を欺くための釣り。視線を下に向けさせるだけでなく、次の攻撃のために体が少し曲げさせるため。


 私は少し屈むと同時に反転。ロブに背中を向けた。しかも、その動きは【スピーダー】使用時よりも更に速い。


 カナリアの二曲目で強化したのは速さ。【スピーダー】はロブにこれが最高速だと思わせるため。勿論、それは回転、攻撃にも反映される。


 選んだのは正拳突きや蹴り等の空手技じゃない。中学や高校の授業で習った事がある程度だけど……


 一曲目のスキル強化。【回避++】と右ストレートを避けると同時に私の両腕で絡み取り、強化した【受け流し++】の応用で勢いをプラスしての、二曲目の速度アップで反転。更に最後のスキル強化【カウンター+】で威力を上げる。


 全ての強化を使っての【一本背負い】。


 空手の技じゃなく、柔道の技。最初からそのつもりで歌を決めたわけじゃない。回避重視、カウンターの空手の技が決めるつもりでいた。


 けど、空手だけに拘っていたら、阿修羅や【災厄の獣】に追いつけない。重視するのは空手だけど、搦め手等があって、空手が活かされる時もあるはず。ロブとの戦闘中だけど、背中を狙うなら……投げと思い浮かんでしまったから。


 ロブもその速さに反応出来ず、地面に背中を叩き付ける。それによって背中殻が割れ、横腹のザニガニの足も剥がれていく。それは腹の防御も弱まった事を意味している。そして、一本背負いの勢いはロブの右手も折る程に。


 このチャンスを逃すべく、ロブの腹に正拳突きを放つ。腹の殻も割れ、中の肉も突き破る。それが極まると、ロブは消滅していく。


「……はあ〜……何とかなったけど」


 ロブの消滅を確認した後、地面に座り込んだ。残ったのはロブの素材であるボーリング型のハサミが一つ。中は空洞で、拳に嵌め込む事は出来そう……


「じゃなくて!!」


「やったじゃないの!! 一時はどうなるかと思ったけど、アキンドーが見込んだ事はあるわね。って、何で浮かない顔してるのよ」


 カナリアもロブを倒した事で歌を止め、私の方に歩いてくる。


「倒せたのは嬉しいんだけど、呆気ないというか……」


 スキル強化を三つ駆使して、速さも上げた一本背負いは確かに強力だったと思うし、相手の弱点もつけた事で殻を破壊出来た。その後、正拳突きの直撃でロブは倒せたわけなんだけど、二回の攻撃で倒せるものなの?


 攻撃や速さもあって、ハサミや殻による防御も凄かった。魚人も倒した相手で、BOSS的存在だと思ったから余計にかもしれないけど……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ