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武藤さん欠席です

「キョロキョロして、反省してないんじゃないの!!」


 カナリアは更にご立腹に。この怖さに海がマンの側に……とは考えられないか。マンにアソコを蹴り上げるぐらいだから。


「ゴメン。色々とあって……そこにはアキンドーもいたんだけど」


 焼肉には兄さんが誘ってきたんだけど、アキンドーの名前を使った方がカナリアには効果がある気がする。カナリアの素も分かってるし、メールで愚痴を言うぐらいだから。


「何でアキンドーがアンタと一緒に飲むのよ。【ログイン】してなかったから、現実でよね? そんな嘘はアキンドーにメールすれば、すぐにバレるんだから」


 カナリアはアキンドーにメールを送ったみたい。ちゃんと【ログイン】してるか不安だったけど、すぐに返信が戻ってきたみたいで。


「……本当みたいね。疑ったりして悪かったわ。けど、何でそんな風になったわけ……そうだ!! 7とアンタは……そういう事か」


 カナリアは一人で納得した感じになってる。兄さんとアキンドーが仲が良い事はカナリアも知っていて、私と7が兄妹である事も、アキンドーの口から出てたから。


「……アキンドーは私の事を何か言ってた? 余計な事を話してないわよね?」


 マンと海に聞こえないよう、カナリアは私の耳元まで顔を寄せてきた。そんな風に言ってる時点で、何か言ったんだと分かるんだけど……


「話してないかな。アキンドーの方もドワーフの国解放クエストに参加するとか、【災厄の獣】の登場とかの話をしたぐらいだけど?」


 ここはアキンドーに華を持たせておこう。焼肉を奢って貰ったのもあるし、カナリアを悪いようには言ってなかったのも確かだから。


「……それそれで何かムカつくわね。褒めたり、良いところを言っても構わないんだけど。オフ会を開く事だって……」


 カナリアはブツブツ言ってるけど、あれはオフ会のつもりはなかったし、アキンドーがカナリアを褒めたところで……


「話は終わった? 魚人達を倒しに行かないと駄目なんだけどさ。まだ続くようなら、私達は先に行くよ」


 海もカナリア同様待ってたみたいで、早く先に進みたがってる。この小島にいる魚人達を倒さないと、人魚達のいる場所に戻れないから。


「ちょっと待って!! 私も行くから。けど、武藤さんは待たなくてもいいの。姿が見えないんだけど……」


 海は水着モデルの件とは関係ないから良いかもしれないけど、私達の場合は違うから。武藤さんを放置するわけにもいかない。マンもそれぐらいは分かると思うけど……


「運営……内藤さんからメールが来て、今日は武藤さんは別の仕事が延びたみたいで無理だってさ。今は撮影の状態じゃないんだし、問題ないから。カズハの方にも来てるんじゃないの?」


 カナリアが私の疑問に答えてくれた。確認してみると、私の方にも運営からメールが届いてる。それもあって、カナリアは演技する必要もないわけだ。


「本当だ。島を移動しても、武藤さんの【ログイン】をそこに合わせるとも書いてるし」


「私の方にも連絡が来ていたからな。四壱達の方にもメールが届いてるかもしれない。今日のうちに移動するようにも取れるが」


 パートナーのマンにも運営からメールが届いてるみたいで、それは四壱や紅の方も同じだとも取れるわけで……武藤さんの【ログイン】を合わせるというのも、そういう意味なのかも。

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