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マグロの行方


「はぁ……昨日は散々だよ。寝不足というより、精神的にキツイわ。そっちの方が気楽でいいかも」


 昨日というより、今日? いつもより長く【ユニユニ】してたせいで寝不足もあるんだけど、色々と問題が増えたせいで、思わずテーブルに突っ伏してしまってる。


「何々? カナリアの性格がやっぱり悪かった? ああいうタイプは裏では……って、感じだし」


 毎度お馴染み、昼休み前の食堂。今日は私と百瀬の二人だけで、四壱は弓道部での昼練。ガルーダ亜種……パープルーダとの戦闘のための練習……じゃなく、部員達に連れて行かれたから。


 百瀬も今になっては当然の如く、一緒の場所にいる。別行動になったし、お互いに情報を交換は必要だからね。


「……そうでもないかな」


 本当は百瀬の言う通りだけど、カナリアとの約束があるから。ここで口を滑らせたら、百瀬は絶対にカナリアへ直接言うでしょ。


「それはそれで面白くないわね。こっちは気楽とまでは行かないけど、進展はしてるかな。三太とメールが出来て、同じ島にいるのが分かったし。ただ、三太が【ログアウト】する前に助けないと駄目だけど」


「そういえば、四壱からそんなメールが届いていたわ」


 私やマン、カナリアが【ログアウト】する前、四壱からメールが届いてた。三太の【ログアウト】時間になったから、こっちもそこで止めとくって。情報交換はここでするみたいな……結局、四壱は話に加われなかったけど。


「船はカイに任せてるから、そこは安心しなよ。三太を助けたら、そっちに向かうから。マグロとも合流出来て、パープルーダの居場所も知ってるみたいだから」


「マグロ!? そっちに合流したんだ……」


「含んだ言い方じゃないの? マグロが何かしたわけ?」


 人魚達の話を信じると、渦潮を発生させたのはマグロなんだよね。しかも、【災厄の獣】の【リヴァイアサン】を復活させるための封印には、そこを守っている物物が存在するわけで……それがパープルーダの可能性があるのかも。人魚達が私やマン、カナリアをあの小島に運んだみたいに、マグロが四壱達を運んだのかもしれない。


「こっちで起きた事を話すわ。多分、こっちの方が正しい気がするから」


 私は人魚達と再会した事と、魚人達の企みについてを話した。海の事は内緒にするとして、それでも冒険者が一緒にいた以上は、人魚の話が本当だと思う。


 それに【魚人軍襲来】のイベントで、魚人達の目的がはっきりしたわけだし。


「そんな事になってたの!! 確かにマグロの行動が怪しい面もあったわ。マグロ一人じゃなくて、仲間も増えてたから。カイの船造りを協力するより、パープルーダの方に行かせる感じもあったから」


「それは怪しいでしょ。警戒はしておくべきかも。封印を解かせた後、百瀬達に攻撃してくる可能性もあるから」


「警戒はするとして、そこは漁夫の利を得ないと。魚人達にパープルーダ討伐に協力、もしくは囮になって貰って、三太を救出したりね」


「なるほどね。確かにそれはありかも」


 四壱と百瀬でパープルーダを倒せるかと言われたら、難しいと思う。マンの攻撃にも耐えたからね。あの時から時間も経過してるから、回復してる可能性もある。少しでも戦力はあった方がいいに決まってる。

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