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選んでもらっても嬉しくない

「ん? 【合体技】に【アーツ】は使わないぞ。【アーツ】による【合体技】はまだないんじゃないか? マンは【アーツ】関係なしでプロレス技を使ってたからな。それみたいに自力で【合体技】も出来るはず」


「出来るはず……って、本当にプロレスみたいにツープラトンを自力でするわけ!? イメージとか勿論あるはずだよね?」


 マンは素で【ジャイアンスイング】や【ダブルラリアット】をやってたから、自力でやる事は可能なんだろうけど、紅の双剣や四壱の弓を上手く利用出来るイメージが全然浮かばないから!!


「ないぞ。マン達の動きは【戦闘演習】でしか見てないからな。注目を集めるなら、それぐらいしないと駄目だろ? 今から考えるしかない」


「今から!! はぁ……それぐらいしないと勝ち目がないって事なんだよね」


 兄さんがマン達の動きを確認出来たのは【戦闘演習】の時だけだし、誰と誰の組み合わせによる【合体技】を考えるのは難しいと思う。ましてや、【アーツ】を使わないわけだから……


「それは……私達にも言ってるのよね。三太とは流石に無理そうだし、合わせるとしたらカズハになるかも」


「僕としてもカズハになるかな。カズハの動きはよく分かってるつもりだし。本当は七兄が良いんだけど……」


「ふっふっふっ!! ここは私の出番だな。四十八の【合体技】を使う時が来た。勿論、パートナーはカズハだぞ」


 紅、四壱、マンも【合体技】をやるつもりなのは良いんだけど、三人とも私を選ぶわけ!?


「三人は流石に駄目だから!! というか、マンの四十八の【合体技】って何? そんなにあるなら、紅と四壱、言い出しっぺの兄さんも加えてもいいでしょ」


「俺か!? 流石に我が妹や四壱みたいに動けるわけじゃないからな。前衛職であれば、話は変わっていたかもしれないが」


 兄さんは遠回しにマンとの【合体技】を拒否してる。四十八もあると、ろくなものじゃないと予想したのかも。兄さんは私や四壱、紅と違って、実際の運動能力は低い方なんだよね。本人の姿を反映してないから、それは関係しないかもしれないけど……


「そんな事を気にしていたのか? 問題ない。こうなれば、カズハ以外、全員の【合体技】を私が受け持とうじゃないか?」


「全員!? 私は全然望んでないから。カズハが無理なら、四壱の方が」


「僕達に合わせた【合体技】をすでに考えてるなら、試してみるのもありだと思うけど? すぐに思いつくわけでもないから」


 マンは空気を読まず、兄さんだけじゃなく、紅や四壱も巻き込んでいく。私としてはそっちの方が楽になるからね。四壱はOKみたいだけど、紅の方は……


「時間も勿体ないからな。物は試しだぞ。人数も丁度五人いるからな。パーティーを組んで、野盗やオークを練習相手にやってみようじゃないか」


「ちょっと!! 引っ張らなくても……行けばいいんでしょ。行けば!!」


「七兄も密かに【ログアウト】するのはなしだからね」


 マンは紅を。四壱は兄さんを連れて、関所にある臨時のギルドへ。


「丁度五人って……」


 三太は疲れ果てて、大の字のまま。気付いた時には……三太がマンと一番【合体技】をやりたいと思うんだけど……

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