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大事な相手

「あ、アキンドー商店ですか!! 色んな人材が揃ってると噂があります。パーティー構成を考えると、一位でもおかしくないという話も」


「ちっ!! それはデタラメだから。千様のパーティーは当然として、ブラックの漆黒の翼の方が下なんて事はないから」


 ランキング四位も凄いけど、アキンドー商店というのが有名みたい。その商店自体がギルドみたいになってるのか、冒険者が多数在籍してるのかも。クエストごとにパーティー編成可能なのは強みだと思う。【フレンド】であれば、道具の交換も出来るわけだし。


 けど、紅が舌打ちするのも分かる。私達は千城院さんのパーティーを目指してるわけだし、父親であるブラックよりも上と思われるのも嫌なのかも。


「す、すみません。噂だけなんで……それでも、ランキング四位のアキンドーの御眼鏡に適うのは凄いかと……」


「そこは全然嬉しくないから。その勝負の方法が……水着モデルだったりはしないよね?」


 四壱は恐る恐る兄さんに尋ねた。四壱も水着モデルになるのは嫌みたいなんだけど……


「そのまさか……だな。今回、アキンドーが推す冒険者よりも注目を浴びる。もしくは、水着モデルになるのを邪魔するのもありだ。つまり、アキンドーの活動を失敗させる事だな。カズハと変……マンの勝負も大事だが、四壱も一葉同様大事な相手ではあるからな」


「大事な……」


「ん? だ、大丈夫か!? 怪我もしてないのに鼻血が」


「だ、大丈夫だから。話の続きを」


 四壱は兄さんの【大事な相手】という言葉に興奮してしまったのか、鼻血が出てしまってる。いきなり、そんな事になったら、兄さんもビックリするわ。


 放っておけば自然回復するだろうけど、四壱の鼻血姿は格好良いとも言えないから、【ヒール】で回復させる。


「今回、私達との勝負はお預けという事だな。それとも同時に行うつもりなのか?」


 もうそろそろ宮殿に着きそうなところで、マンが口を開いた。四壱の事もあって、こっちの勝負は後回しになりそうなのはある。


「勝負に関しては忘れてないぞ。だが、こっちから言い出しながらで悪いが、今回はこちらを優先させてくれ」


 そこは兄さんもマンにちゃんと頭を下げた。その分、マンとの冒険に文句を言われないから、こっちとしては助かる面もあるけど。


「了解した。それと……私達と一緒にいるのは協力を仰ぎたいという事で構わないか?」


「時間と場所決めも任せて欲しいと言ってたんだから、そういう事になるよね?」


「まぁ……そういう事だ。二人組とはいえ、アキンドー商店メンバーで助ける事も可能だろ? こっちも協力者が必要……背に腹は代えられないからな。それに目立つ相手は四壱でなくとも」


「おおっ!! おおっ!! 待ってたで。こっちは先に場所は決めさせて貰ったけど、文句はなしや。そっちが遅いのが悪いわけやからな」


 宮殿の入口前。私達……というより、兄さんの姿に気付いて、近付いてくる男が一人。女性も一緒に待っていたみたいだけど、彼女の方は入口前から動かないのは……

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