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それ以上の理由はない!!

 身長は三太よりも少し低いぐらい? 髪はツインテールの緑色。尖った耳をしてるのは種族がエルフだから? 服装は獣人の国の暑さもあるのか、四壱と同じ……ペアルックコーデみたいな……ペアルック!? 


「丁度、追加者の情報が来たようじゃ。7というエルフの女性じゃ。職業は……調合士のC級か。であれば、増えたところで問題なかろう」


 亀王は参加を認めてくれたのはいいんだけど、少女のエルフの名前よ。つい最近、ほんの少し前に聞いた名前で……


「七兄!? カズハの戦闘を見てて、【ログイン】してる事に気付かなかった……けど、昔の仲間と別のゲームをやるはずだったよね?」


「やっぱり!! 何でそんなに姿になってるのよ。姿を選べるのは分かるけど、少しロリ気味なくせに、胸はちゃんと……」


 7は【ユニユニ】での兄さんの名前。女性キャラにしたのは四壱から聞いたけど、ロリ系だなんて思わないでしょ。可愛い顔してるだけでなく、私が出来なかった豊胸を……せ、戦闘には邪魔になるだけだから。


「それに声!! その姿だから声を変えるのは間違ってないんだけど、私からしたら違和感しかないから。そこは普段に戻して欲しい……というか、マンと紅も男だとバレたからね」


 私と四壱の会話からして、エルフ少女の7が兄さん……男だという事は知られたから。


「【ユニユニ】は自由だからな。プレイスタイルも自由。私は問題なしだ」


「ああ……身内の痛いところを見る気持ちは分かるかも。今思ったら、あの姿で良かったのかも。けど、まぁ……すでに決まった事だし。四壱は……ぶっ」


 マンは兄さんの姿を受け入れ、紅は少し同情した感じに。紅の父親であるブラックが、こんな姿になってたらと思うと気持ちは分かってくれてると思う。リアルを知ってると余計に……


「……七兄もカズハをビックリさせるためでも、他にもメンバーがいるんだから。カズハも安心していいよ。七兄は普段通りの話し方だから」


 四壱が紅の横腹に肘を入れたのは、あの事を言いそうだったからだろうね。


「……すまん。最初にビックリさせたかっただけだ。俺もあの話し方を続けるのは正直キツイからな。姿に関しては好みだ。それ以上の理由はない!!」


 兄さんは堂々とそんな事を言ってるし、そこは恥ずかしさはないみたい。三太も『おおっ!!』と、その態度に拍手でも送りそうな感じになってるから。


「盛り上がっているところで悪いんじゃが、【戦闘演習】を始めても良いじゃろうか? わしの部下達も待っておるのでな」


「ちょっと……マンと一緒にクエストをする事になるけど、それはいいわけ?」


 亀王は早々にクエストを始めたいみたいだから、これは兄さんに聞いておかないと。


「妹の代わりを務めるのは兄の役目。それが後に勝負する相手と一緒だとしても仕方ない……とは言ってみたが、理由は色々とある。その話はクエストが終わってからだな」


 格好良い事を言ったと思ったけど、最後に締まらない事を言うんだから。私達を助ける事もそうだし、再度【ログイン】したのも、ちゃんとした理由があるわけね。

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