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毎度おなじみの……


「……遠目で見て、『あれ?』と思ったけど、幻というわけじゃなかったんだ。【フォース】と違い過ぎでしょ」


 私やマン達の視界に【サファリ】の街が入ってきた……と、言いたいところだけど、街そのものがなかったというか……巨大な宮殿以外に建物が一切存在しないから。


 あるのは街の範囲を教えるための木の柵ぐらい? しかも、遠くからでも街?の状況が丸見えだから。


「獣人の国を解放する時に壊れた感じでもなさそうよね。けど、獣人にも色んな種族がいるみたいだから、建物自体を必要としてないのかもね」


 街……というか、集落? そこには私達みたいな冒険者以外にも狼や鳥、兎、熊等の獣人の姿が見えた。それは獣人の冒険者だけじゃなく、NPCもいると思う。


 確かに獣人が人間みたいな建物に住んでると、イメージが崩される可能性もあるかも。それでも宮殿があるのは、敵側が建てた物だったりする? そこは初期からしてる冒険者なら分かる事かもしれないけど……


「問題ない。私も野宿はお手の物だったからな。それよりも、まずは入口を抜ける事が先決だぞ」


 柵と柵の間が開いてる場所があり、そこに鶏タイプの獣人と、熊型の獣人が待機してる。多分、入口を守る門番的な役割だと思う。


「えっ? 何を言ってるわけ? 強行突破するわけでもないし、普通に行けば大丈夫でしょ」


 紅は知らないだろうけど、門番に何度も止められる事があったから。ちゃんと行けたのはヒューマ城ぐらい。【アイン】ではマンが葉っぱ一枚だった事で追い返されたし、【フォース】はマンがゴブリン扱いになってたから。


「普通はね。けど……」


 私はマンのパンツを見る。今は【ゴブリンパンツ】じゃなく、【気合のブリーフ】にしてる。もう一度【ゴブリンパンツ】を装備する時は洗った方が……


「ああ……なるほどね。そこも大丈夫でしょ。この暑さだし、筋肉の姿に違和感はないから」


 私達はマンの姿に見慣れたって事もあるんだと思うけど……


「獣人のNPCもマンと全然変わらないし。むしろ、私達の方が異質と思ってるかもしれないんじゃないの?」


「確かに……言われて見たら、身に着けてるのはパンツだけ……」


 紅は首で門番である獣人を見てみろと促してきた。鶏と熊の獣人をちゃんと確認してみると、マンと同じくパンツ……じゃなくて、大きな草? 葉っぱ? の腰巻きをつけてるだけ。


 それはマンがアソコを隠すために葉っぱ一枚つけた時の上位互換? 強い風が吹けば、捲れそうで怖いんだけど……


 動物と一緒するつもりはないけど、毛皮や羽毛がある分、服を着る事はないもんね。装備するとしたら、種族を獣人に選択した冒険者ぐらいかも。


「なるほど!! 獣人は私の気持ちを良く分かっているという事だな。という事であれば」


「駄目だからね!! その流れはパンツを脱ぐつもりだったでしょ。一応、獣人でも一枚は履いてるし、先に行けば、冒険者達が大勢いるんだから」


 大型イベントで冒険者達が集まってるはずだから、そこでマンの裸をお披露目したら駄目でしょ。それに何処でもパンツを脱ぐなんて、三太からも変な目で見られる可能性もあるんだから


「大丈夫だ。私もそこはちゃんと学んでいるぞ。私が先頭で行こうとしただけだからな」


 マンも三太という弟子を取ったところで、無闇にパンツを脱ぐのを止めたのなら、能力的には駄目だけど、ある意味で正解だと思う。


 そして、マンは言葉通りに先頭で【サファリ】の入口を通り抜けようとするんだけど……

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