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性癖の目覚め?

「昨日は逃げ出したと思ったけど、オーク相手に頑張ってるじゃないの」


 三太がもう一度【獣人の国】の関所から出てくるのを見計らって声を掛けたんだけど……滅茶苦茶上から目線だし!! こんな風に言うつもりはなかったんだけど……


 三太も私が急に登場してビックリした後、周囲を見回した。師匠のマン、もしくは紅がいるのか確認したのかも。まぁ……一番関わりがないのは確かだから。


「そうだ!! 師匠とは【フレンド】になったから、【ログイン】したのか分かるんですよね?」


「そうだね。マンとは【ログイン】時間が大体同じぐらいだから、用事でもない限り、そろそろ来ると思うんだけど……昨日は色々とゴメンね。無理矢理一人で戦闘させたから」


 三太が私を無視したわけじゃなくて良かった。それに今が謝るチャンスだと思う。


「あ、あの……僕の方こそゴメンナサイ!! 師匠や姐さんは怒ってませんでしたか? あねさんには何度も助けて貰ったのに……」


 逆に三太からもオドオドしながらも謝ってきた。私に……というより、マン達を含めてなんだろうけど……


「姐さん? ……紅の事!? その呼び方は……慕ってる感じなんだよね?」


 イメージ的に不良とか、ヤ○ザが慕う年上の女性を呼ぶ感じなんだけど、実際は普通の大学生だから……なんて言えるはずもないか。


「そ、そこまではおこがましいというか……叱られても、気にかけてもらってるのが分かるので」


 マンを師匠と呼んだ時とは違うけど……怖いの半分、気になってる半分な感じかな?


「き、昨日はゲームを止める時間を過ぎてて、無理矢理止められる前に【ログアウト】しないと駄目だったので」


 強制【ログアウト】させるのは嫌なのは確かだよね。結構進んだのに戻される可能性もあるし、ちゃんとそこまで記録されるのかも分からない。現実の体に負担がない……とも限らないしね。


 けど、途中で止められるって事は結構年下? 本人の姿だと思うんだけど、見た感じは中、高校生ぐらい。あえて、この姿にしてるオッサンなら話は別だけど……それを本人に聞くわけにもいかないし。


「それは仕方ないかな。昨日みたいな事は流石にさせないし、三太の本来の動きをする感じでいいから」


 四壱に注意されたから、ここで無理をさせられない。それ以外に、僧侶本来の動きを見ておきたい気持ちもあるから。


「えっ!? も、もう少し頑張りたいです!! 痛みが気持ち良い……じゃなくて、な、慣れてきたので」


 戦闘では完全じゃないけど、多少なりとも痛みはフィードバックする。それを慣れじゃなく、気持ち良いというのは……三太が変な扉を開けそうな気がするんだけど、そこは止めた方がいいのかな?


「ゴメンんだけど、私達について来るなら、今回なしだから。【魚人軍襲来】のクエストを受けるためにも、今日中に【サファリ】に着かないと駄目なんだから」


「そ、そうですよね。僕も師匠達と一緒に【サファリ】に行きたいです。途中の戦闘で頑張るのは……」


 これは三太自身も関わる事だからね。オークに何度も負けてるんだから、修行しながら進んでも、その時にはイベントが終わってる……のは言い過ぎかもしれないけど。


「それと……紅のパートナーになるためにも、やられてるところばかりじゃなくて、良い面を見せた方がいいと思うし」


 三太にそう話してる最中、紅がマンよりも先に【ログイン】したのが分かった。

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