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サソリガタメ


「はぁ……あんなところまでしか進めなかったなんて、余計な事をし過ぎなんだよね」


「余計な事とか言ってるけど、カズハは止めてないんでしょ。それはカズハ自身も楽しんでるからじゃないの?」


「まぁ……けど、勝負してるのを忘れたわけじゃないからね。何処まで進んだのかも、聞かないから」


 前哨戦の最中とはいえ、私と四壱はいつもの時間、いつもの場所で雑談……【ユニユニ】の話をしてる。


 昨日は関所を抜けて、獣人の国に入ったところ? で、私とマン、紅や三太も【ログアウト】した。


 本当は【サファリ】まで行くつもりだったけど、色々とあったから。


 一つは四壱から【ログアウト】するメールが届いた事。その間に先々進むのも卑怯……とまでは言わないけど、マンや紅にも用事があるかもだし、切り上げるタイミングだったと思うから、そこは仕方ない。


 それは【ログアウト】直前の話で、それまでに時間を使い過ぎだから。


 まず、ヒューマ国の関所は詰所から抜ける事が出来たけど、獣人の国の関所までは流石に無理で、一時間以上は待たされたからね。


 ヒューマ国の関所と獣人の国の関所の中間地点にある場所でも……マンが【サソリガタメ】というプロレス技じゃなく、硬そうな謎のお菓子を買ったり、臨時ギルドがあった事で、紅と三太がパーティーを組むため、C級クエストを受託したりと色々とね……


「僕達の方も獣人の国に入った事は確かなのは言っておこうかな。カズハ達みたいにハチャメチャな事がないからさ」


【MAP】で確認すると、四壱が出発したエルフの国の【ユグドラシル】はヒューマ国の【フォース】よりも全然遠い場所にあったはずなのに……兄さん達の速さに驚くんだけど!!


「マンを師匠にしたい冒険者が登場したのもハチャメチャな気がするしね。僕自身はまだマンとは会ってないんだけど」


 紅だけじゃなく、三太も同行するかもだから、四壱に説明した方がいいと思って、師匠云々の事は先に伝えた形。


「マンもそうだけど、三太もなかなかだから。【アーツ】や【スキル】を結構持ってたから、少しは期待したんだけど……」


「どういう事?」


「三太の実力を確認するために、戦闘を一人でさせたんだけど全然駄目だったんだよね。攻撃の一つも当てられないどころか、逃げ回るだけでさ。瀕死になったところで、紅が助けに入ったんだけど」


 獣人の国の関所を抜け出たところで、三太の戦闘を開始。私とマンはパーティーに加わってなかったから、紅と三太のみが参加。相手はオーク一匹。勿論、私とマンもオークを見つけては倒したけどね。


 オークは肥えた豚人間みたいな姿で、マンと同じくらいの大きさであり、私や三太より一回り大きいぐらい。獣人のような気もするんだけど……野盗と同じく敵扱いになるみたい。あの姿を見ると【オークの肉】は食べたいと思わないけど、マンは嬉しそうにGETしてた事は置いといて……


 マンはオークを一撃で沈めて、私の場合は顔面に正拳三段突きをして撃破。肥えた腹はダメージが少ないと思ったし、豚のような鼻がダメージ大と思ったからね。


 オークは武器なしで、拳を振り回すスタイルだったけど、攻撃だけじゃなく、移動も遅かったかな。いわば、ホブゴブリンの劣化版? 


 紅もオークの攻撃を軽く避け、カウンターみたいに双剣で刻んでいたから。強さ的にもD級クエストで間違いないわけ。

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