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俺の呪いは『一心同体』  作者: 村人A
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女神との出会い

『俺の呪いは『一心同体』』をご視聴ありがとうございます。いよいよ、書き始めた『村人A』の自信作!女が最強を言われるこの世界で魔界を夢見る主人公のエイジ。そんな少年が主人公の物語がつまらないわけありません!女神の力を持った少年が巻き込む物語をぜひ楽しみにしてください!


ぜひ、ブックマークと評価の方をお願いします!


後、感想を書いてもらえますと今後の参考にしたいのでお願いします!!

学校の教卓の前に男性教師が立ち、教科書を読んでいる。

学校の中は、微かにカレー臭の匂いで充満していたが、ここの学校に何年もいるため。今更気にする者はいない。


『今から2000年前、突如として地上に現れた怪物がいました。当時の人たちは怪物を『悪魔』とか『化け物』、『鬼神』と呼んで恐れていました。怪物は特殊な力を持っていて、森や人、海までも食べ尽くし、当時の人たちは逃げることしか頭になかったのです。しかし、ある日突然、12人の勇者が現れ、怪物を倒しました。怪物はいなくなり、人々に再び平和が戻りました。その後・・・。』


『ふぅあ〜〜〜ぁ』

一人の少年が大きなあくびをし、体を捻って背骨を鳴らす。

少年の名は『青野 エイジ』、高校3年生だ。昔は『エイジではなく瑛士』だったのだが、訳があって『エイジ』になったのだ。


「おい!エイジ!後、3ヶ月後には立派な社会人なんだぞ?シャキッとしろ!全く、このままだと()()()()に迷惑をかけるぞ。」

後、残り3ヶ月でこの高校3年生の少年たちは全員社会人として就職をする。この高校の少年達は孤児の生徒が通う学校で、大学へも進めるが、皆早く社会に出たいため企業へと就職をする。


『話の続きをします。怪物が倒されて一年後奇妙な事が起こります。何故か『女性だけ』に特別な力が出現します。手が鉄の様になる女性や予知する能力など色々と種類は異なりますが、人々はこれを『女神の力』と呼びます。』


この世界では何故か女性だけが特別な力を持って生まれてくる。ここの孤児にいるほとんどの生徒は『女性ではないから』と言う理由で捨てられた少年が多い。

本当にこの世界は腐っているのかもしれない。エイジは窓の外の雲を見る。

あの雲の上には何があるのだろう。そんな、どうでもいいことを考えながら時間は過ぎていく。


先生は『ゴホンッ!』とわざとらしい咳をしながら話を続ける。

「そこで問題だ。何故、女性だけに『女神の力』が現れたのか・・。誰かわかる人はいるか?」

エイジの後ろにいた少年が手をあげる。

エイジは『また、こいつかぁ』という顔をしながら、目をつぶり大きな欠伸をする。


「おぉ〜。では、出杉田(デスギタ)君」


メガネを上に上げながら出杉田君が椅子から立つ。

「はい。女性には何故、その様な能力が誕生したのかと、女性には男性とは違い成長過程が2年も早いと言う理由も挙げられますが、最近では女性ホルモン、いわゆるエストロゲンとプロゲステロンが関係しているとも呼ばれています。このエストロゲンというのがですね・・。」

全く別の話をしてしまったので、先生が途中で止める。他の周りの生徒は呆れた顔をしている。

この『出杉田』は積極的な性格ではあるものの、あまりにも的外れな事をいう。正直こいつが後ろの席になった瞬間、目を付けられることは分かっていたけど。


「すまん。出杉田君。私の質問の仕方が悪かった様だ。答えを説明すると『女神の力』が現れて1年後にある現象が世界各地で起こる。それが『魔界』だ。」

魔界とはこの世界とは別の世界の事だ。魔界にはこの世の物とは思えない程の生物や魔物がいる。魔界の入り口は世界各地で出現しているため、魔界で暮らす人は少なくはない。ただ、何らかの理由で向こうの世界に行く人は少なくはない。


「『魔界』が出現した事と『女神の力』に何か関係があると言われているが今だに原因は不明だ。」

先生はその後も色々な話をしていくと、いつの間にか授業の終了を知らせるチャイムが教室中を鳴り響き、生徒達が一斉に帰りの支度を始める。


「エイジ、今日当番だったよな。」

先生がそう言いながら、『掃除用具』と書かれた鍵を手渡す。


「悪いが教室の掃除を一通りお願いできないか?」

いつもは機械を使って掃除をするのに何故、今日掃除をしなくてはならないかはエイジは分かった。恐らく、今日の授業の態度が悪かったからだろう。

エイジは鍵を受け取ると、掃除用具の鍵を開け、ホウキと雑巾を出し、教室へと戻る。


教室には誰一人としていない。ただ、風の音しか聞こえない。

「ハァーーー。ようやく、一人になれたわぁ。」

エイジは教卓の上に座ると自分のポケットからメモ帳を取り出した。

メモには今までの授業の内容が書かれていた。『すべて』というわけではないが、()()()()()だと思うところはしっかりとメモしてある。


「誰にも『魔界』に行ってみたいって言えねぇから一人で行き方を練ってるけど、やっぱり、教師も男だと全然情報が集まらないし、残り2ヶ月で向こうに行く方法を見つけないとなぁ。」

エイジは2ヶ月後に交通整備の仕事に就くため、残り僅かな時間しか残されていない。エイジの夢は魔界に行ってある歴史の真実を見つける事だ。

小さい頃からエイジは魔界という場所に憧れていた。人々の中では『魔界は地獄・人間界は天国』と言われているが、エイジはその逆だと思っている。別に人間界が地獄というわけではない。ただ、人間界よりも魔界の方が未知の世界のため、エイジの中の『好奇心』が刺激するのだ。


「仕事に就くと向こうには行けなくなってしまう。だから何としてでも・・・。」

エイジは適当に教卓の周りをホウキではくと、掃除用具を戻し、寮には戻らず学校の外にある森の中へと向かう。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




この森はそこまで大きい森ではないにしろ、人間が入れば二度と戻ってはこれない場所だ。だが、エイジには野生の勘が存在しているので、道に迷わず目的地へと向かう。

ここに通い始めて結構な時間がたったとエイジは感じる。


大きな神樹の様な木の前に着く。エイジはその木を上り初め、天辺まで登ると、崖の方に小さな洞窟がある。ライトを持ちながら、その中へと入り、下へ下へと歩いていった。


「ハァハァ。後少しだ。」

エイジは学ランの右ポケットに入っていたガムを取り出し、口の中に投げ込む。


「うっ・・!?これ、チョコ納豆味じゃねぇか。」

エイジが食べたのは『ルーレットガム』というガムで、味は1000を超える。味は色々とあるが、噛むたびに味が変わっていくのが特徴だ。エイジが好んで買った訳ではない。実は担任の先生の机の中からこっそりと盗んできた物なのだ。

”あの教師、絶対に一回何味か確認してから食べてるよな”

今まで何十個も盗んできたが、一度も『当たり』の味に当たったことがない。・・嫌、一度だけ『チョコ大福味』を食べた時があったな。あれは普通に美味しかった。


「やべぇー。口臭が臭すぎて人前で喋れねぇわ。」

一人言をしながら洞窟を進んでいくと一つの部屋にたどり着いた。そこの部屋には机が椅子が一つ、それから本が一冊置いてあった。


エイジが本を開くと不思議な事に洞窟内が光出す。エイジは毎回見ても驚くなぁと思いながら本に目を移す。

「本当は昨日のうちに読み終わる筈だったんだけどなぁ・・。まぁ、学校の宿題やっていなかった俺が悪かったんだけどね。」

一応、提出期限とかはしっかりとしているため、提出期限を過ぎたり忘れ物をしたことはない。

ただし、無駄なことが嫌いなため、どうでもいいことには時間を費やさない。


エイジは最後から3ページのところから読み始める。

「今まで、ネットで調べれば出てくる様な内容しか載ってないからなぁ。ただ、文字が古代文字だったせいか、最初のページで文字を覚えるのに1年近くかかってしまったからな。」


ここの場所を見つけたのは、高校2年生の夏休み。当時、何故エイジがこんな場所へ来たかというとカブトムシ・・嫌、気分転換に木に登って見つけたからだ。見つけた当初は誰かに言おうと思ったが、専門化が来るとここには来れなくなると思い誰にも言わないでいた。


「ここに来て一年半。もうすぐ、こことはお別れだな・・。」

エイジは最後のページを読み終わろうとする。すると、最後の文章がギリギリ読めるか読めないかくらいにかすれて書かれていた。


「何だこれ・・?かすれて読めねぇな・・。えぇ〜と『今日は何食べた・・。』・・・・は?まさか、最後の文がこんな馬鹿みたいな文章な訳が・・。」


エイジが本を閉じた瞬間、洞窟の中が真っ暗になる。今までは本を閉じるとしばらくは周りが明るかったが、今回はいつもとは違う出来事が起き、少し戸惑っていた。


何が起きたか理解できなかったが、一つ気がついた事があった。それは『空気』だ。明らかに洞窟内の空気が変わったと肌で実感した。

「まずい。ライトを・・・。」

エイジがライトを付けた瞬間『ドドドドッ』という音が、エイジに向かってくる。エイジはライトを遠くへ捨てると何かがライトの方へとぶつかった音が聞こえた。まるで、何か巨大な物が壁に突進したような音だった。


”まずい。これは音を出したらヤバいやつだ。”

だんだんと暗順応していく。(ちなみに暗順応とは暗いところに長い間いると、目が慣れて物が見える事を言う。)

やっと周りのものが見えるようになった。どうやら巨大な洞窟の中のようだ。エイジの足元は少し湿っていた。恐らくどこがで水が流れているのだろう。そして、エイジはライトに突進してきた生物の正体に目を丸くする。


「これは見えたくなかったな。」

エイジの目の前には大人三人分暗いはある巨大なシャコがいた。色は赤く輝いていて、エイジよりも明らかに力が強い。


「確か・・こいつは『陸シャコ』っていう生物だな。魔界でもトップクラスの危険生物に入っていた・・・。ん?」

エイジはその瞬間、思った。俺がいるのって、魔界なのかと。


”よっしゃーー!こいつは嬉しいぜぇ。ここは魔界ということは今から冒険を堪能できるという事だろ?とりあえず、この陸シャコを狩るとするか。”

夢であった魔界に来たと思ったエイジのテンションは高い。だからなのか目の前の巨大なシャコを見ても一切怯えたりはしていない。特別な力を持っていないエイジにとっては圧倒的ふりな状況にもかかわらず。


エイジは右ズボンのポケットからナイフを取り出し、左ポケットから黄緑色の球を取り出す。どうやらエイジが学校の化学室からこっそりと盗んできた物だろう。


「とりあえず、この俺特製の『燃エール』をなるべく遠くへ投げてと・・。」

エイジは3mくらいのところに『ウラン』で作った特製の自然発火性物質を投げて、小さな光を作った。『燃エール』は特殊な素材の中に『ウラン』を入れただけのサバイバルようの道具だ。衝撃を加えると特殊な素材が固体から液体へと変化し、中のウランが露出する。そして中の『ウラン』が空気に触れて発火するという仕組みだ。もちろん、武器としては使えないため遭難した時やライトが壊れた時に使うように作った訳だが、まさかこんな場所で『燃エール』を使うとは考えてもいなかった。


中のウランが発火した瞬間、陸シャコは『燃エール』の光目掛けて突進する。エイジはぶつかったと同時に陸シャコの目玉を切り取った。


速やかに、エイジはシャコの背中(心臓)目掛けてナイフで刺した。

「フゥ〜。悪いが俺の勝ちだ。」

まるで危機感のないセリフであったが、実際は手元が震えていた。


シャコという生物はパンチ力が80kgもある生き物で天敵がいない。だから、目を傷つけられると、戦意を喪失してしまうため簡単に捕まえる事ができる。それと加え、シャコは世界でもトップクラスに光に敏感の生物でもある。更に洞窟の中にいる『陸シャコ』は太陽に普段から当たっていない分、殻が柔らかいため、手持ちナイフで仕留める事ができた。


もし、シャコがエイジに突進していたら命はなかっただろう。


エイジは陸シャコをひっくり返す。

「陸シャコは他のシャコとは違い『パンチ』ではなく『タックル』だから体を傷つけたくない生き物だったな・・。だから口からお腹周りはめちゃくちゃ硬いんだな。」


本当は食べたいと思ったが、シャコの匂いが強烈なせいか、他の魔物や生物を呼ぶかもしれないと思ったので、エイジは先に進む事にした。


「それにしても、この洞窟、方向はどっちに進めばいいんだ?」

エイジはそこでシャコの近くの壁で光っている物を見つける。それはエイジがここに来るまでに読んでいた本であった。


「これは・・・。」

本にはコンパスの様な模様があり、何かを導いている様にも思えた。


「なるほどなぁ。何故あのシャコ君が俺をしばらく攻撃していなかったか分かったよ。」

”ずっと動かない光に目を奪われてたんだな。それにしてもこの本、シャコの周りに置いてあったのにもかかわらず無傷なんてすごいな。”


エイジは本に映し出されて本の方へと向かう。

「それにしても、この場所・・・。本当に魔界なのか?」


エイジはしばらく歩いていくと小さな光が見えた。距離的には300m以上はある。

”300mは38秒くらいならいけるかな。”

一刻も外へと出たいエイジは外へ向かって走り出す。だんだんと出口へと近づいた瞬間、エイジは本が赤く光出した事に気がつき足を止める。


「何だ?」

出口へと足を運ぶエイジは驚く様な物を見せられる。そこは出口ではなく何もないただの空間だった。奥に壁があるのかは分からない。ただの真っ白な空間だ。

「何だこの部屋は?」


エイジが歩いていくと、エイジは後ろに何かの気配を感じた。気配というより違和感に近い物だろう。エイジは恐る恐る後ろを振り返る。


「な・・・何だと?」

何とエイジが出てきた入り口が塞がっていた。


「こいつは何か嫌な予感がする。」




『ようこそ。勇敢なる少年よ』

後ろから女性の様な声がする。今まで動画やアニメでしか聞いた事がなかったので、肩がびくっと上がる。

エイジは正面を振り向くと、そこには鎧をきた騎士の少女がいた。少女はピンク色の美しい髪をもち、目はまるで宝石の様に美しかった。


「は、はハイ。僕ですか?」

初めて女性に話しかけられたという理由もあるが、うまく喋る事ができない。

ヤバイ、股間に違和感を感じる・・。


「そうです。あなたです。早速なんですが・・・。私と一度殺し合いをしてくれませんか?」


「あ〜。無理です。ごめんなさい。」

何を言っているんだこの女・・。


「え?」

女は苦笑いをしながら、黙り込む。


「理由を聞いてもいいかしら?」

理由を説明する必要があるのか?とエイジは思う。


「初対面の女性、それも美少女に喧嘩を売り込む男がどこにいるです。そもそも、こういう場合は『殺し合い』ではなく『話し合い』の方が綺麗だぞ?」

エイジは耳をほじくりながらあくびをする。


”まず、女と話したこともなかった俺が、いきなり喧嘩する事できるかつうの!”


女は顔を真っ赤にしながらエイジに刀を渡す。

「う、うるさい。いいから私と戦いなさいバカ。」


”なんで、この女は赤くなってるんだ?ツンデレなのかなぁ”

「ったく。しょうがないなぁ。この勝負にどんな意味があるんだ。」

エイジは女から刀を受け取る。


その瞬間、女の首目掛けて斬りかかる。もちろん、本気で殺そうという訳ではないが、明らかに自分自身よりも『力』を持っていると確信したため不意打ちをした・・だが


「おっと。」

女はエイジの不意打ちを何もなかった様に避ける。すると女はどこから出したのか2mを超える巨大な剣でエイジを真っ二つにしようとする。しかし、エイジは剣を弾くと同時に体を斜めに曲げて軌道を逸らした。


「素晴らしい腕だ。」


そのまま、重心を前に倒して女の懐へと入る。

銃弾喝一(ブレットカッチャー)


女の腹に強烈な一撃が入る。銃弾喝一(ブレットカッチャー)とはエイジが一人で開発した技の一つでもあり、右手で殴り、左足に全体重をのせ、更にまた肩に全体重を乗せるという技だ。技というよりも力技に近い物なので技とは呼べないのかもしれない。


”ん?”

そこでエイジは気がついた。女の体の異変について。剣にも鎧の感触はある。あるにはあるが鎧に触れた瞬間、中が空洞になってる様な感覚がした。


「お前・・・、もしかして・・。」

エイジが何かを言おうとした瞬間、何らかのオーラによって壁へと飛ばされた。


「私の名前はサクラ・キリツグ。・・・あなた達の世界でいう女神よ。」















次回は1月22日に更新予定です。

高評価によっては更新日を早めたいと思います。




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