表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/220

解放



──ウリュウ。



謎の珍獣を毛散らかし、ヒョードルと思わしき少年を助けようとした矢先。


その少年は襲い掛かった。


迫る拳を掌で受けると、手の甲による鞭打をこめかみに叩きこむ。


どうやら以前の記憶が欠如しているのか、将又誰かに操られているのか……。


当人の意識がはっきりしている所をみると、前者の方が正しいだろう。


そしてもう一つ。


氷のグローブ。


それは恐らく特殊属性に値する氷の魔素。


どういう経緯で身に付けたかは定かではないが、仲間の成長が喜ばしい反面、対面するとなると少々厄介だ。


思考を整理する最中、前に立つ少年は──


武装を解放した。


来る……。


電撃を纏い文字通り氷の拳と化した凶器を物にして。



──寸毫。



氷のハンマーが右半身を襲った。


「──っ⁉︎」


途轍もない速度で放たれた打撃を、硬化した左腕で受ける。


以前とは比べものにならない程の初速、それでいて重かった。


更には連続して繰り出される打撃。


しかしながら殺気の漏れ出た、軌道は容易に受け切れる。


そんな矢先。


特大の殺気と共に全力の右ストレートが放たれた。


だがこれでは頭一つで避け切れる。


しかし──。


──ピキピキピキ。


小気味良い音と共に下半身が固まった。


「なるほど……」


先程の大振りなストレートは下への注意を引く為の布石。


本命は陽動で目線を上げさせ、俺の動きを封じる為に氷で足元を固めたのか。


だが──


頭一つで攻撃を躱し、クロスカウンターを放つ。


このままでは逆に打撃を打ち込める。


「なっ──⁉︎」


確実に入ると確信した矢先。


少年の姿が消えた。


「しまっ──⁉︎」


本当の狙いはリースか……!


まずい……足が──。


「捕まっちゃった……」


気づいた時にはもう遅かった。


少年の小脇には軽々と抱えられたリースの姿が映った。


正直甘く見ていた。


以前とは比べ物にならない程の成長を見せている。


相当な覚悟と決意を持って挑んだのだろう。


これは模擬戦で無ければ稽古でもない。


俺も相応の意を持って応えよう。



「【武装】」



全身武装を解放した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ