黒い神
スラヴ国周辺
死の影の出現と時を同じくして気だるげな目のハゲ頭の野郎はと言うと……。
「998、999、1000。
良し次はスクワットだ」
「まだやりますか……」
腕立て伏せをやり終えた思うと性懲りもなく筋トレを続けるウリュウに呆れた様にリースがぼやく。
「無論だ。万全を尽くす」
「はいはい。ご勝手に……」
リースのため息が空に溶けるとウリュウはスクワットを続けた。
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アルタイ山脈 ベルーハ山
大きな眼光をギロリと向けその鋭利に尖った大きな広角を開くと、その口内に暗く禍々しいエネルギーが充満する。
「来るぞっ!下がれ!」
「お前もだヒョードル!」
「俺もやれるって……!」
「おいダージュ!何してる。
早く付与術式を掛けろ」
「分かってる!」
迫り来る脅威に向け嘗てない程に切迫する彼らにヒョードルは圧倒された。
「【来電】」
唱えられた魔法は三柱とペルーン王に電気のオーラを纏わせた。
それと同時に死の影からは膨大なエネルギーの黒い塊が放出させる。
「ゆくぞ」
ペルーン王のその言葉を皮切りに四人の武人が爆速的に接近する。
「【雷神雷槌】」
「【武装炎舞】」
「【暗黒武装】」
「【擬似雷槌】」
それぞれが強い魔力を纏うと黒い塊に向け
渾身の打撃を放った。
膨大なエネルギーの衝突と共に一瞬の光が瞬くとその黒い塊は──
全てを呑み込んだ。
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「さっぶ!父ちゃん寒くないの⁉︎」
「まぁなこの環境には割と慣れている」
長ランを引き摺り雪道を歩く二人の親子の姿があった。
「てか本当に勇者くんのかなぁ」
「確証はないが恐らく来るだろう。
その時は頼んだぞ」
「任せてよ!私秘策あるし!」
グッと親指を突き立てると自信満々に答えた。
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