表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/220

化け亀


ーーーーーーーー


「王。スラヴ国にてジェノサイドタートルの目撃情報が多数御座います。

 如何致しましょうか?」


「そうか……お主はスラヴの国出身であったな……。それは(さぞ)かし不安だろう」


「…………。」


「何も恥ずべき事ではない……。

 お主の故郷を想う気持ちは大いに汲み取れる」


「では……⁉︎」


「但し条件がある。大厄四獣の討伐だ。

 恐らく勇者も姿を現わすであろう。

 そこでだ──」



「畏まりました……」


王は何やら囁くと彼は王の間を跡にした。


ーーーーーーーー



──アルタイ(金の山)山脈 ベルーハ山麓。



巨大なマンモスの群れが一瞬にして消えたその後。


彼ら一団はベルーハ山の麓に野営を張り、調査に向け身支度をしていた。


(しき)りに身体を動かし四肢の感覚を確かめる者も居れば、只じっとして集中力を研ぎ澄ます者も居る。


皆思い思いの形で自らを奮い立たせ、次に来る戦いに備えていた。


緊張感が張り詰めるピリピリとした緊迫する空気が漂う中──



それは唐突に現れた。



「なんだ?」


一人の男が上空を見上げれば、うねうねと空間が蠢いている異様な光景が眼前に広がる。


まるで巨大過ぎる何かが空間から這い出て来る様な気配と共に、途轍もない胸騒ぎが彼らの心を抉る。


そしてその不安は本能的なものに付随して起こり得るもの。


からにしてその胸騒ぎはこれから自らに降り注ぐ厄災を見事に的中させるに至った。


先ず訪れたものは闇。


視界が黒に染まり、たじろぐ彼らに喝を入れるべく口を開いたのはやはりペルーン王。



「鎮まれ!!」



その低く髄に響く声はしっかりと彼らの元へ届き、冷静さを取り戻す。


「【雷神】」


その魔法が発現すれば(たちま)ち辺りを眩い光が照らした。



否──照らしてしまった。



直後に映る光景は戦慄を超えて絶望。

そしてそれは多くの者の心をへし折った。



上空を見上げた彼らが目にしてしまったそれは、三百メートルを超えた化け亀の外形。



付け加えるなら今し方訪れた闇は──



それが落とした影であった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ