遠征
これから視点がちょこちょこして素人作家特有の読み辛さがあると思いますが頑張って描写するんでよろしくお願いします。
──ヒョードル
少しばかり重い身体を引き摺り本土を目指す。
結局何度やっても一発もかます事も出来ない歯痒さばかりを残し、歩を進める。
明日からは『死の影』討伐の遠征をする。
その為国の精鋭達は招集を掛けられたのだ。
「兄貴の強さの根本を知りたい……」
ヒョードルの小言は空に溶けた。
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──スラヴ国 王の一室。
辺りには三百を超える精鋭部隊、一段超えて三柱、更に奥にはペルーン王が鎮座している。
中には門番の二人の姿も見受けられた。
そして一人の男が前に立つと口を開く。
「よくぞ集まった!精鋭達よ!
我らはこれより『死の影』討伐に向かう。
それは辛く厳しい戦いになるであろう!
だがこれが我々の勝利で終わる!
そして我が国の絶対の武力を他国の者に見せ付けるのだ!」
「「「おぉぉおおお!!!!」」」
ダージュは士気を鼓舞すると三百の武人が奮い立つ。
その鬨の声は地鳴りを思わせる程轟々と鳴り響く。
「ではこれより『死の影』討伐計画の説明に移る。
奴の目撃情報の多数は此処より南南西にある『星の肺』基『アルタイ山脈』だ。
故に奴の住み家はアルタイ山脈の近辺であると睨んでいる。
そしてアルタイ山脈の最高峰の一角『ベルーハ山』は奴の巨体を隠すには持って来いの根城な筈だ。
我々はそこを目指す!
そして必ずや討ち取って見せようぞ!!」
再びの雄叫びが響き渡ると彼らの身体が不可視の力に寄ってふわりと持ち上がる。
「……⁉︎」
「これは……⁉︎」
狼狽える彼らを見かね王が口を開く。
「喚くな!」
一喝。
その髄に響く声はずっしりと胸に残る。
「案ずるな。これはペルーン王に寄るもの。
暫し待てば目的地へ着くだろう」
ダージュがそう言うと彼らは飛び立って行く。
そしてヒョードルは思う。
『あ、兄貴に場所伝えてないや……』
後には彼の心残りだけが残った。




