強そうな奴は大体ハゲ
厄介な闇属性の男を倒し、触ると熱いので後回しにした男をやっつけようとした時だった。
「【雷神】」
バヂィィンと言う轟音と共にピカピカの仁王像が割って入って来た。
しかしなんでこの国の奴らの技はこんなにうるさいのかね……。
まぁそんな事はどうでもいいか。
無足な事を考えていると──
「そこまでだ、小童共」
そう天から響いた。
「兄貴い!」
「ウリュウ!無事でしたか!?」
続けてヒョードルとリースが駆け寄る。
「どうなっているのですか?」
所々に出来たクレーターと目の前に映る仁王像を見てリースが驚愕する。
「知らん。襲われた」
「知らんって、これ──」
「バヂンッ」
仁王像が消えると共に天から一人の老人が降って来た。
「見ておったぞ小僧」
「ん?」
老いた男を視認すると、警戒の位を最大まで引き上げた。
何故ならその一際荘厳と蓄えられた髭と、強者が発する独特のオーラがビシビシと感じ取れるからだ。
そして何より──
しっかりハゲていた。
「ぺ、ペルーン様!」
「爺ちゃん……」
炎の男とヒョードルは片膝を付き敬服した。
「三柱を圧倒するか、面白い。
話だけは聞いてやる。来い」
そう言うと老人は本土に向け飛び立った。
全く、ここの家系は何奴も此奴もせっかちな奴ばっかりだな。
そんなんじゃ『素早さ』は早くなるけど『防御力』は下がっちまうぜ。
『また意味の分からない事言ってましたね』
『おいおい遂に主人公の心の中まで突っ込んで来ちゃったよ』
『2年間も一緒に居ると貴方の思考も分かって来ます。
どうせまた理解不能な事を考えていたのでしょう?』
『人聞き悪いな。俺はポケモンだとあんまり良い性格にならないと言っただけだ』
『やっぱり意味不明です』
目線だけでやりとりをする二人の全く役に立たない特技であった。




