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久しぶりに会った友達がびっくりする位変わってたら、若干引いちゃうあれなんなんだろうね。


とある街の酒場。


若い二人組みの男女が、感慨深そうに会話して居た。


「もうあれから2年ですかぁ」


「あぁそうだな」


「案外、外の生活も楽しいもんですね」


「いや、大変な事の方が多い」


「相変わらずツレないですねぇ……」


庶民的な衣装に身を包んだ翡翠色の髪の女性は、何処か凛とした印象が残り、育ちの良さが窺えた。


一方男はと言うと、同じく簡素な衣服。白地のTシャツにズボンと言う至ってシンプルな上下。

そして気だるげな目が印象的だ。


後なんと言っても気になるのがその頭部。


黒髪、短髪だった彼の毛髪は──



びっくりするぐらいハゲていたww



それはもうハゲている。

ピカピカと輝くその頭皮は太陽拳の如く眩い光を放っていた。


クリリンかよ笑。


「おい神視点。いい加減にしろ。

 そろそろ真面目に解説しろよ。

 後、次解説でwとか笑とか使ったらぶん殴るからな」


おっとこれはすまん。


神視点ならぬ髪視点になってしまっ──



「バキッボコッバシッパリーン!」



ピーーーー。暫くお待ち下さい。



ーーーーーーーー



う、うん分かった。

ちゃんと解説するから…ね……

まずその振り上げた腕、下ろそうか。



おほん、さて、改めまして。



一方青年はと言うと潔く丸めた坊主頭に凛々しくも勇ましい相貌だ。


彼らは2年程前に王都を追放され、冒険者として生計を立てていた。


冒険者とは街にあるギルドという仲介所を経由して依頼人の要求に応え、報酬に金銭を頂く業だ。


街の清掃から時には凶暴な魔物の討伐まで、その難易度に比例し高額な報酬を得る事が出来る。


「改めて思うと色々有りましたねぇ」


「あぁそうだな」


「こうすけの見た目も随分と変わりましたしね」


「今はもうその名で呼ぶな。

 後俺の頭皮は勲章だ。毎日の気の鍛錬の成果だ。

 じいちゃんもこうして強くなったのだろう」


「そうでしたね、ウリュウ。

 こうして居ても私達は犯罪者。

 王国に狙われる身です。それにその頭は身柄を隠せる一つのツールとしても優秀ですし」


「あぁそうだなリース。

 だから俺は頭の事を馬鹿にされても絶対にキレる事は無い。

 寧ろさいたま先生の足元程に達せた事を誇りに思う」


とある事件から犯罪者として追われる身となった彼らは、元の名を捨て男はウリュウ、女はリースと変え、暮らしを真当していた。


そしてこうすけ基ウリュウは、王国から追放された後でも血の滲むような鍛錬を続けていた。


気を練る鍛錬は勿論の事、母国の英雄になぞり、

腕立て伏せ100回

上体起こし100回

スクワット100回

さらにランニング10キロ

これを毎日欠かさず続けた。


結果として毛根と言う只ならぬ代償と共に、それなりの力を手に入れた。


「でもあれでしたね、トキワ大森林の主の討伐の時は驚きましたね」


「あぁフシギバナの事か。

 確かにあいつは臭かった」


「違いますよ!ウリュウが勢い余って、トキワ大森林の五分の一を消し飛ばしちゃった事ですよ!

 しかも主の名前は【超重量(メガトン)死を呼ぶ(デスコール)(トード)】です!」


「長い。それにまだ練合技の調整が上手くいかなくてな。

 想像以上に力が出てしまう事がある」


彼の言う練合技とは一般のそれとは少々異なる。

本来で有れば異なる属性の魔素を掛け合わせた技を言う。

だが彼の場合は魔素と気、この二つのエネルギーが丁度同じ位の質量で発した技の事を指す。


どちらもその相乗効果利用し、何倍にも膨れ上がる威力を可能とする。


彼は独自に連合技を鍛え、更には昇華させるに至ったのだろう。


「そんな事よりこれからどうするんだ」


「そうですねぇ。

 北の大地にジェノサイドタートルと思わしき魔物の情報が入ったので、其方に向かうのが良いかと」


「なるほど」


「それでは向かいますか」


「いや待て、このワカメとひじきとほうれん草を食べ終わってからだ」


「いや、めっちゃ気にしてますやん!

 ペチンッ!

 髪の発育に良いヨードを多く含む海藻と血行を良くして抜け毛を防ぐ緑黄色野菜イこうとしてますやん!

 ペチンッ!

 しかも抜け毛を防ぐ緑黄色野菜に関しては抜け落ちる毛自体ないから意味ないやん!

 ペチンッ!」


リースのツッコミがウリュウの頭皮に炸裂すると、軽快な音と共にくっきりと赤い手形を残した。


「さ、行きますよ」そう言うとウリュウの手を取り、無理やり店を出ようとする。


ウリュウは急いで料理を掻き込むと、リスの様に頬に溜め込んだ。


そのまま引き連られると、「ほひほうはまへひた」とお辞儀した。


こうして彼らは北の大地へと向かうのだった。


すっ飛ばした二年間はこの小説が完結した後、需要があれば『色々あって編(修行)』として執筆したいと思います。



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