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新機能《レベルアップ》

「レベルアップ……?」


 俺は、管理メニューの《罠設置》《召喚》《設備増設》《結界構築》の4つの項目の更に下に出現した新たな項目を見て眉をひそめた。

 「いよいよゲームじみてきたな」と思いながら、とりあえず一度クリックしてみる。

 すると、画面が切り替わり、新たに《管理者》《主》《管理地》の3つの項目が表示される。

 必要ポイントが、上から800HP、1500HP、3000HPとなっている。って、高っかいな……。まあ、一先ず上から確認していくか。



《管理者》 レベル1→レベル2

 管理者の霊としての格を上げます。霊力が上昇します。



 ……それだけ? いや、待てよ? これはもしかして……


 俺は一旦管理メニューを閉じ、管理者ステータスを開くと、その中の一番下の項目をクリックした。


『ぬらりひょんの加護:霊としての格が少し上がり、自分より格が低い霊を従えることが出来るようになる。心霊スポットの管理者に必須の力』


 ……なるほどね。自分より格が低い(・・・・・・・・)、ね……。


「つまり、このままだと召喚は出来ても命令出来ない場合があるってことか」


 それは困る。特にテケテケ(1000HP)なんかは、遭遇した相手の脚を奪うことで有名な怪異だ。そんなものを制御不能なまま校舎内に解き放ったら、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図になってしまう。

 流石に俺も人間が死ぬところなんて見たくないし、そんなことになったらこの学校が本格的に立ち入り禁止にされ、下手したら校舎自体が取り壊されることになるかもしれない。


「それがいやならレベル上げろってことか……」


 そう呟きつつ画面を戻すと、そこで自分の種族名である地縛霊(中級)の隣に、レベル1という表示が追加されていることに気付いた。

 ……これって、もしかしなくても一回のレベルアップでは上級にはなれないってこったよね? 一体、上級になるまでに何ポイント必要になるんだ……?


 つい浮かんでしまった嫌な想像を振り払い、俺は続いてレベルアップの《主》を確認した。



《主》 レベル1→レベル2

 管理地の主の霊としての格を引き上げます。ただし、主が一定の知性を有した場合、管理者権限を奪われる可能性があります。



 ……管理者権限を、奪われる? なにそれなんかヤバそう。

 管理者権限を奪われた場合どうなるのかは分からんけど、ロクなことにならないのはなんとなく分かる。玉座を追われた王が無事で済むはずがない。

 というかいくらヌシが心霊スポットの生命線だとしても、そんなこと言われたらレベルアップなんてする気になれんのだけど?

 そもそもあの3人、今の状態でもかなりヤバいし……あれを強化したら外見とかもっとヤバくなりそうだし、下手したら本校舎の方に来たりするかもしれんし……うん、やめておこう。触らぬ神に……いや、触らぬ怨霊に祟りなし、だ。


 俺は「これだけは使わないでおこう」と心に決めると、最後の《管理地》の項目をクリックした。



《管理地》 レベル1→レベル2

 管理地の心霊スポットとしての格を上げます。敷地内の生者の霊感強化度が上昇し、管理者陣営のステータスが上昇、霊力回復速度が上昇、各種結界の展開時間が増加します。



 ふ~ん、要するに霊にとってより快適な環境になるってことか。ゲーム風に言うなら、自軍の全体強化ってところかな。さっきのヌシの強化と違ってリスクもなさそうだし、俺単体の強化よりもメリットもはっきりしてるから、やらない手はないけど……3000HPはねーよ。それでも花子さん(10000HP)に比べればだいぶ安いんだけどな!! ホントあのゲームバランスのイカレっぷりはなんなんだ……。


「まあ、なんにせよ今は保留だな」


 俺自身のレベルアップなら今のHPでも可能だが、ここで一気に800HPも消費するのは危険な気がする。

 そもそも、今回のレベルアップの恩恵は実質霊力が増えるだけ。今のところ俺自身が出張る機会がない以上、急いでレベルアップする必要もない。もっとポイントを貯めて、余裕が出来た時にやればいいだろう。


「さて、じゃあ次だ……」


 というか、どちらかと言うとこちらが本命だ。

 俺は期待と不安を胸に最初の画面に戻ると、《管理者ステータス》の下に新たに追加された《チャット》の項目をクリックした。

 すると、続いて《ローカルチャット》という項目が1つだけ表示される。消費HPは1分間につき1HP。



《ローカルチャット》

 同じエリア(××県)の他の管理者とチャットをすることが出来ます。現在、3名の管理者がログインしています。



「キタ……っ!!」


 俺は思わずガッツポーズをしていた。

 というのも、管理者になって以来、俺は誰かと会話というものをしたことがない。

 それは今の状況を考えれば当然のことなのだが、こんな状況だからこそ、俺は他者との会話に飢えていた。それがこの状況を共有出来る相手ともなれば、文句のつけようがない。


「やばっ、なんか緊張してきた……」


 久しぶりの誰かとの会話に、ありもしない心臓が音を立てて鳴っている錯覚に陥る。


「よし、いくぞ……っ!」


 俺は覚悟を決めると、《ローカルチャット》の項目をダブルクリックした。


【ローカルチャットを開始します。本当に開始してもよろしいですか?】

            ▶はい いいえ

北畑第四中学校のヌシについて早く知りたいという方は、短編『悔い改めよ』https://ncode.syosetu.com/n8670et/をご覧ください…‥。

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