世界が7回半終わった後
初投稿です。
このサイトを利用している友達が楽しそうに執筆しているのを見て始めました。
拙いですが、読んでいただけるととても嬉しいです。^ - ^
小説の投稿を通して多くの人と繋がりたいのでコメント大歓迎です!
よろしくお願いします。
投稿ペースは遅いかもしれませんが、楽しみながら連載したいです。
アメリカだかソ連だか、昔はそんな名前の国があった、らしい。なんでもその国が持っている核兵器とか原子力爆弾とかいうやつが、1000年前に暴発して地球は7回半滅んだ。その後の地球で僕たちは生きている。いや、もはや地球とは呼ばないほうが適切だろう。なんと言っても7回半も滅んだ後なのだから。
僕たちはこの星を「サバク」と呼んでいる。1回目の滅びで地球上の大多数の生物が死滅した。ゴキなんちゃらとかいう黒光りする生物は生き残ったらしいが、そいつらも3回目の滅びで全滅した。そして5回目の滅びを迎える頃には世界中の街や建物や生き物は全てバラバラになり、砂つぶのようになった。6回目の滅びではそれらの砂つぶが原子レベルまで分裂した。7回目の滅びでは、原子レベルまで分裂した地球上の全てが、原子力爆弾が爆発する時の暴風に舞い上げられ、空高くでグルングルンと何年も回り続けた。7回半目の滅びを迎える頃には、空高くで回り続けた原子の粒たちは、いくつかの生命を持つ塊になった。それが僕らだ。
僕たちは、人間であり、動物であり、植物であり、鉱石であり、水であり、炎でもある。こんな意味不明な説明しかできなが、地球上にあった全てのものが混ざり合ってできたものが僕らであり、それが現実なのだから他に説明の仕様がない。
地球上のあらゆる要素を受け継いでいる僕らだが、それぞれの要素がどの個体にも均一に混ざり合っているわけではない。見た目はヒトに近く、ヒトがベースでできていてヒトの言葉を話すところは共通しているが、感情が高ぶると炎を出せるやつ、尖った耳と尻尾を持つネコみたいなやつ、いろんな要素が混ざりすぎてもはや訳が分からないやつ、僕の幼馴染みのヒマリのように、ヒトと植物が混ざり合ったやつもいる。そして僕自身は、・・・。いや、この話は後にしよう。
7回半目の滅びが終わり、爆発による爆風が止んだ後、僕たちは初めて地上に降り立った。初めて踏みしめたそこは、僕ら以外の全てが目に見えないほど小さなキラキラとした砂つぶとか化した世界であり、まるで砂でできた海みたいだった。それを誰かが「サバク」と呼んだ。元の世界でも砂漠と呼ばれる砂の海はあったそうだ。