表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

第6話 名前とお付き合い

「カイトさん、あのですね、どうしても聞きたい事があるんですけど...」


「えっ?何だ?」


俺は、いきなり体をもじもじし始めたユイハが俺に唐突な質問をしようとしていた。

あー上目遣いかわいい、と思いながら返事をした。


「どうして、そんな変な名前なんですか?」


いきなり投げかけられた質問はこんな質問だった。


「変って、そりゃあ俺は日本生まれだし...」


「にほん?どこですかそれ?」


やっぱり、と俺は思った。

ここはセカンドが言う日本から見て異世界。

日本と言う国、もしくは日本と言う国が属している世界は知らないのだろう。

ここはちょっと言い訳を作ることにした。


「日本は、俺の故郷だ。」


これでどうだろう。

言い訳も何も、完全に事実を言ったまでだが。


「へー。そうなんですかー」


妙にあっさりとした答えだな...と思う。


「変な名前って、どうゆう名前が一般なんだ?」


「ヘラクレスとか...?」


「ごっつ!それ本当なのか?」


「まさか、嘘ですよ!」


「なんだ...」


「騙される人がいるなんて驚きました...ぷぷぷ」


「笑うなー!」


こうして、お互いに笑い合い場の空気が和やかになったのを感じる。


「知り合いにいる名前だと、ルークとかアイリーだとかなんか洒落てる名前ばっかりです」


「洒落てる...?」


「はい!そう思いませんか?だって私なんてユイハですよ。カイトさんとおんなじで完全に変な名前ですよ!」


「俺を変な名前扱いするな!第一カイトなんて名前は日本では結構メジャーな名前なんだぞ!」


「そうなんですか?いやぁ、世界にはまだまだ知らないことばっかりだなぁ...」


「しかし、そんな話を聞くとユイハってそんな珍しい名前なのか?」


「あんまりいませんからね...てかいませんけど。どうやらこんな、へんてこりんな名前は父からきてるみたいで...。」


「父?」


「うちの代々の先祖はみんなこんな名前でした。ちなみに、妹の名前はユキノ、父の名はリュウマです。」


「でも、日本では案外使われてるぞ。」


「いいですねぇ、にほんって言う国。私一家もそこに行けば浮かずに済むのになぁ...」


「そんなに名前にコンプレックスを持たなくても。」


「だって、こんな名前のせいで、いじめられるんですよ。

変な名前だから、性格も変だろうとか言われたり、なぜか名簿に私の名前があると黒く塗りつぶされてたり...」


「それは、また酷いな...」


「はい...でも、カイトさんて言う同類を見つけました!」


「同類?」


「カイトさんにもう一つお願い...いや、わがままですけど!」


「わがまま?」


「私と一緒にいてください!」



その瞬間、俺の思考は止まったらしい。と、空気になっていた猫が嘆いた。


え?それってどうゆうこと?付き合うみたいな?いやいや、会ってからまだ半日経ってるか、経ってないかだし...

じゃあ何?結婚?一目惚れでしたみたいな?

同類だから兄弟になろうぜ!みたいな?

俺の思考がいよいよ、完全混乱する前にユイハが口を開いた


「あ...一緒にいたいって言うのは、パーティになってほしいという意味ですよ?別に結婚してほしいというわけでは無いですよ?」


ほっと息をついた瞬間、新たな疑問が浮かび上がった。


「パーティ?」


「え?パーティも知らないんですか?」


「左手...いや、右手のステータスボードを見てください。」


「え?」


「はぁ...ステータスボードなんて生まれた時から習うものですよ。カイトさん何にも知らないんですね!」


「日本ではそんなの教えられなかったんだ」


「ステータスボードを呼び出す、なんて手を動かすとおんなじ事ですよ。」


「そ、そうなのか?」


「しょうがないから、赤子のようなカイトさんに教えてあげましょう。」


「あ、あぁ...よろしく頼む。」


「男性は右手の甲に、ステータスボードと呼ばれる、ステータス...言わば個人情報みたいな物が記されています。」


「でも、右手の甲に何にもないぞ?」


「思わないからです。」


「は?」


「思わないからです。脳みそでステータスボード出ろっ!みたいに思うんですよ。」


「そ、そうか。やってみる。」


ステータスボード出ろっ!


すると、右手の甲に青く光る文字が出てきた。


その文字は親しみのない文字だったが読めないと言うことはなかった。一発で書けそうな文字だったことは覚えている。


「お、出てきたぞ!それっぽいの!」


「良かったですね。」


「なんか冷たいな...」


「あたり前の事ですし...パーティのこと教えてもいいですか?」


「あぁ。」


「人差し指に近いボタンがあるでしょう?近くにいる人を探すボタンです。そこを押してください。」


言われた通り、そのボタンを押すと ソウノ・ユイハ と、文字が出てきた。


「えっと、多分ソウノ・ユイハって出てくるからそこ押して、パーティ申請のボタンを押して...完了!」


指示に進み、パーティ申請がクリアされた。

まるで、ゲームみたいだなあと思う。


「これから、しばらくパーティですね。何をするってわけではないけど...。よろしくです!」


「よろしく!」


「あと、敬語解除していいですか?めんどくさかったので。」


「敬語、わざとだったのか。まぁ、俺もその方が助かるよ。」


「そっか。ならこれから敬語はやめるわね。カイト。」


今まで敬語で話してた相手が、タメ口になり自分のことを呼び捨てで呼んでくれたことに若干俺は嬉しかった。


「そうだ、カイト。その猫ちゃん喋れるんだね。」


妖しい目つきでユイハは、俺に言った。

時が止まったように感じる空気の中、俺は

なんで、バレた

を心の中で繰り返した。


そもそも、俺が何故この猫を異世界なのに喋らせないようにしていたか。

まずは理由を述べたい。

はじめまして。松坂と申します。

ぐだくだな、文章で申し訳有りません。


第〇章(0、零)は、ここにて一旦完結となります。

まぁ、0章なんで完全に文字数が無かったですね。

最初は一章から始めるつもりでしたが、結局0章になりました。ごめんなさい。

一章はちゃんと書きます。


一章のことばかり話していますが、次の章は〇.五章になります。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ